変面と日本舞踊・筑前琵琶のコラボ 日中の伝統芸能が融合した合作劇『羅生門』がオンライン配信
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日中合作劇『羅生門』
2021年2月9日(火)より、日中合作劇『羅生門』がオンライン配信される。日本と中国の伝統芸能の名手3名が夢の競演を果たして評判を呼んだ、一夜限りの幻の舞台がオンラインで復活する。
日中合作劇『羅生門』は、歌舞伎の演目として知られる『戻橋』のストーリーを基にした渡辺綱が活躍する鬼退治の物語。主催は一般社団法人アジア芸術文化促進会で、彼らの活動の一環でもある「日中の伝統芸能の融合」を目指して企画された。2019年10月26日(土)に東京都豊島区・南大塚ホールにて初上演された本作は、一夜限りの舞台として大きな反響を呼び、その後、継続的な上演を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により計画は頓挫していた。今回のオンライン配信は、コロナ禍が長期化するなか、本作の魅力を広く伝えたいと決定したもので、2020年12月に撮影・収録。日本語字幕を付け、通常の舞台では見られないカメラワークを盛り込むなど、さまざまな工夫が凝らされているという。
日中合作劇『羅生門』
日中合作劇『羅生門』
本作の注目のひとつが、中国の「変面(へんめん)」。四川省の伝統芸能「川劇(せんげき)」で演じられる技で、一瞬でお面が変わる、テレビや各種イベントでも人気のパフォーマンスだ。この「変面」を、日本舞踊や歌舞伎の要素とミックスして鬼役・姫役を自在に操り表現。さらに筑前琵琶の演奏・語りと掛け合わせ、鬼の心情や場面情景を巧みに表現して物語を展開。日中伝統芸能の特徴を生かし、異色のコラボレーションで創り上げた。
出演は、アジア芸術文化促進会代表を務める、「変面」の名手・王文強(おう・ぶんきょう)。長年に渡り歌舞伎・日本舞踊の世界で活躍し、伝統芸能のコラボレーションに積極的に取り組む音羽菊公(おとわ・きくひろ)と、筑前琵琶日本旭会大師範で、国内のコンクールでも多数の受賞歴を誇る石橋旭姫(いしばし・きょくき)。