[DDT2月14日(日)『KAWASAKI STRONG 2021』 決戦直前インタビュー(その2)遠藤哲哉] 秋山準の王道を迎え撃つ“KO-D王者“遠藤哲哉は小橋建太から何を学んだのか?
王道の継承者である秋山準がDDTプロレスに移籍して約半年、ついに団体の至宝であるKO-D無差別級選手権に挑戦する。王者である遠藤哲哉は小橋建太さんとの練習を終え、青春の握りこぶしを継承し準備万端。DDTの生え抜きとして秋山をどのように迎え撃つつもりなのか?試合を直前に控えその思いを聞いた。
DDTで生まれ育った遠藤哲哉が勝たなければ目標を達成することはできない
――入団された頃と今はだいぶDDTの雰囲気も変わりましたが、チャンピオンとして今のDDTをどう思われていますか?
「悪い意味でゆるんでるなと思いますね。緊張感がないというか。調印式や今回の会見でも、会見中にヘラヘラしてたりそういうのが見られたんで、今から一週間後ですかね?一週間後にリングで殴り合いするような人間とよくそんな事が、緊張感のない会見ができるなと」
――遠藤選手は今回の王座戦に勝利したら純金のベルトに作り変えるという言葉もありましたが、それは会社への要求ですか
「チャンピオンは僕とはいえ、管理してるのは会社なので、そこは会社がお金を出すのは筋かなと思います」
――DDTに入団した時は19歳だったと思いますが、今年30歳を前にして自分の中で変わってきたことはありますか?
「変わってきたこと・・・昔は若い若い言われてたんですけど、今僕、どちらかと言うと上の方になってきてるので、そんな中でさらに上の世代の秋山選手と闘えるっていうのはある意味幸せなことなのかなと思います」
――若かった自分が上を目指すのではなく、上の人間でももう自分が対等だという思いのほうが強いですか?
「やっぱチャンピオンである以上、誰よりも強くある必要があるんで。それがたとえ全日本プロレスの元王者であったり、メジャー団体にあがってた選手であろうとも、やっぱりDDTプロレスの遠藤哲哉が上を行く必要がありますね」
――今回の王座戦にフリーの秋山準として挑んでくる事に関して思うところは
「秋山選手がフリーになったとかは、僕のなかではそんなに大きいことではなくて。それよりも、もともと秋山選手は全日本所属の方でこのベルトに挑戦する。DDTに来てDDTを大きくするって言っていたので、そこでDDTで生まれ育った遠藤哲哉が勝たなければその目標を達成することはできないと思ってますね。秋山選手が勝ってしまったら、DDTを大きくする、DDTが大きくなるっていう意味にはならないと思います」
――世間に届けることはやりきったと会見でおっしゃられてましたが、具体的にどの部分になりますか?
「まず1つは無観客で田中将斗選手からKO-Dのベルトを取った試合。あとはDDT自体が無観客での配信の試合をどこよりも真っ先に始めたので、それもまあ一つの要因としてあったかなと思います。あとはヌード写真集ですね。あれは普通の書店でも販売しているので、プロレス全く興味ない方とか驚くことになるのかなと」
――ヌード写真集は自分が脱ぎたかったからですか?
「いやいやいや、僕はハメられたほうですね、言い方はあれですけど(苦笑)なんか、ダムネーションの佐々木大輔が勝手にTwitterで、リツイート何件以上あったら販売しますってつぶやいて。そこそこの反響があったんで、実際に販売する事になってしまった。僕は事後報告みたいな、決定したと、やることになったからと。そのつもりでいてという感じで」
――その反響は自分の耳にも届きましたか?
「届きましたね。Twitterとかでもそうですし、親からも『販売することになったんだね』と。『買って会社の人にくばるから』と言われて…はい…」
――最近ですと小橋建太さんとの公開練習も話題になりましたが、『青春の握りこぶしを伝授された』というのは具体的にはどういう事なのでしょうか?
「具体的にはやっぱり小橋さんのファイトスタイルである感情を全面に出して闘うところとか、技どうこうというよりも気持ちのもち方ですかね」
――小橋さんのもとに出向いたのは、秋山選手のデビュー戦を務めた相手であるという思いもあったのでしょうか?
「そうですね、秋山選手と言ったら小橋さんていうのが、一番最初に頭に思い浮かんだ人物なので、なんとか小橋さんにコンタクト取って実際お会いしてお話を聞くことにいたったという形ですね」
――秋山選手が小橋さんと関わられていた時代の試合はご覧になられてましたか?
「試合はリアルタイムでは見てなかったですけど、Youtubeであったり動画配信サイトでは見てましたね」
「それも本心なのかわからないですけどね。秋山選手ひねくれた方なので。僕を上手く乗せて、手のひらの上で転がしてるだけなのかも知れないので。そこは結果論であって、これからも自分は別に、例えば去年だったらプロレス大賞技能賞っていうのを取ったのも別に自分が狙って取ったわけではないので、今年も自分の闘いっていうのをしてれば自ずと結果として、何かの賞を取るかも知れないし、もしかしたら取れないかもしれないし、それぐらいの認識でいますね」
――先程の会見では一番上を目指すという言葉もありました
「目指すというよりかはそこにノミネートされても違和感を感じないぐらいのレスラーになるのが、イコールDDTを大きくする事に繋がるのかなと思います」
――今回神奈川県のカルッツかわさきは初開催の会場になります
「是非ね、神奈川県全域でDDTを応援していただければそんなに嬉しいことはないかなと。DDTが制圧するしかないですね」
――初めてDDTを見る川崎市のプロレスファンには何を見て欲しいですか?
「やっぱり1番は遠藤哲也を見て欲しいですね。これがDDTの戦い方なんだっていう、最たるものが今のチャンピオンの遠藤哲哉なので」
――最後に王座戦に向けての改めての意気込みをお願いします
「2月14日カルッツかわさき、僕が秋山準を倒して、DDTプロレスが日本、そして世界に誇れる団体だということを証明します」
独特なプロレス感を持つ遠藤は、秋山の揺さぶりにも動揺せず自らの価値観を貫き通す。29歳の遠藤哲哉と51歳の秋山準による王座戦は、文化系プロレスと王道の新たなイデオロギー対決の予感を抱かせた。
この王座戦の立会人として小橋建太の来場も決まり、プロレスの聖地・旧川崎市体育館に新たな歴史が今刻まれようとしている。
▼ヤネカベ presents KO-D無差別級選手権試合
【王者】遠藤哲哉
vs
【挑戦者/D王 GRAND PRIX 2021優勝者】秋山準(フリー)
※第75代王者は4度目の防衛戦
※特別立会人として小橋建太さんの来場が決定。
▼DDT UNIVERSAL選手権試合
【王者】上野勇希
vs
【挑戦者】坂口征夫
※第4代王者は3度目の防衛戦
▼第3代KO-D8人タッグ王座決定戦
高木三四郎/男色ディーノ/大鷲透(フリー)/大石真翔
vs
青木真也(フリー)/スーパー・ササダンゴ・マシン/アントーニオ本多(フリー)/平田一喜
▼スペシャルタッグマッチ
HARASHIMA/岡林裕二(大日本)
vs
樋口和貞/納谷幸男
▼スペシャル6人タッグマッチ
スペル・デルフィン(海鮮)/クリス・ブルックス/伊藤麻希(東京女子)
vs
MAO/中村圭吾/舞海魅星(東京女子)
▼飯野雄貴復帰戦~DAMNATIONvsALL OUT!
[DAMNATION]佐々木大輔/高尾蒼馬/マッド・ポーリー/火野裕士(フリー)
vs
[ALL OUT]竹下幸之介/彰人/勝俣瞬馬/飯野雄貴
▼スーパー女子プロ大戦~咲乱華~
赤井沙希/雪妃真矢(アイスリボン)
vs
安納サオリ(フリー)/松本都(崖のふち)
▼タッグマッチ
渡瀬瑞基/岡谷英樹
vs
岡田佑介(フリー)/小嶋斗偉