桑田佳祐が初歌唱の新曲「SMILE~晴れ渡る空のように~」など全24曲を披露 Blue Note Tokyoから初のソロ配信ライブ
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配信ライブ『静かな春の戯れ ~Live in Blue Note Tokyo~』 撮影=岡田貴之
3月7日(日)、東京・Blue Note Tokyoにて、配信ライブ『静かな春の戯れ ~Live in Blue Note Tokyo~』を開催した。
桑田は、昨年2020年はサザンオールスターズとして、デビュー記念日の6月25日、大晦日の12月31日の2回にわたって横浜アリーナから無観客配信ライブを実施。今回はソロとして初めて配信を行う公演。場所、規模、雰囲気など、サザンとはまったく違った形でのライブとなった。
場所は、東京青山のBlue Note Tokyo。言わずとしれた、ジャズ・クラブの老舗でアメリカ、ブラジルなど世界各地にも展開している、世界的な音楽の殿堂ともいうべきライブハウスである。桑田がBlue Noteに登場するのは初めてのこと。観客としては何度も数々の有名ジャズ・メンの演奏をこの地で観てきたという桑田だが「このステージに上がるのが本当に自分にとって憧れだった」と話した。
選曲は、桑田佳祐ソロ、もしくはKUWATA BANDを中心に全24曲を披露。昨年のサザンオールスターズの配信ライブは、コロナ禍において「皆さんが笑顔を忘れず、希望を持ち続けられるように」という思いから、横浜アリーナという会場でスケールの大きな、サザンらしいステージを展開したが、今回は場所も規模も一転。「耐え忍ぶ時期が続いていますが、春の訪れとともに、新しい時代がやってくる」ことを祈り、シンプルかつ“少々大人な雰囲気”でパフォーマンスした。
配信ライブ『静かな春の戯れ ~Live in Blue Note Tokyo~』 撮影=岡田貴之
本来であれば首都圏の1都3県も、ライブ翌日には緊急事態宣言が明ける予定だったが、残念ながら宣言の再延長が発表されたばかり。重苦しい雰囲気がまだ続く中、この配信ライブが、多くの見る人々が気持ちを明るくし、希望の光を見せたに違いないだろう。演奏曲の中には、ティン・パン・アレー「ソバカスのある少女」や浅川マキの「かもめ」、加藤登紀子と長谷川きよしによる「灰色の瞳」といった昭和40年から50年代の名曲カバーも含まれていた。桑田がリスペクトし、影響を受けた曲を桑田自身の歌唱で聴くことができたことも、今回のライブのハイライトのひとつだ。
ライブ後半では、最新曲「SMILE~晴れ渡る空のように~」を初歌唱。民放共同企画「一緒にやろう」応援ソングとして書き下ろされ、東京オリンピックが開催される2020年に、さまざまな共同企画や各種イベント、スポーツシーンなどを彩ることになっていた曲だ。しかし、コロナ禍の深刻化、そして東京オリンピック延期という事態を受け、楽曲自体のリリースは未だされておらず、歌われることもなかった。
世の中の状況が大きく変わり、アスリートにエールを送ることはもちろん、それだけでなく、困難にぶつかっているすべての人々の背中を押すような響きを持つようになっているこの「SMILE~晴れ渡る空のように~」。桑田自身も「みなさんが、こういうコロナ禍でもなんか元気になれそうな気がすると言ってくれる。アスリートのみなさんにも、我々のエールが届くように」と言い、その歌声は聴衆の大きな感動を誘った。
本日の公演は、各配信プラットフォームで3月14日(日)23時59分まで見逃し配信を視聴可能。本公演のライブ映像は、各配信プラットフォームで、14日(日)いっぱいまで見逃し配信を視聴することが可能だ。