MUCC逹瑯のMC番組が初のオンラインライブで中島卓偉、柩(NIGHTMARE)、フジ(ゲーム実況者わくわくバンド)、足立房文(ex.フジファブリック)ら共演
-
ポスト -
シェア - 送る
MUCCの逹瑯(Vo)がメインMCを務める配信番組『いじくりROCKS! 』の1周年を記念して3月20日(土)に開催されたオンラインライブイベント『IJIKURA_NIGHT Vol.1』のオフィシャルレポートが到着した。
親しき仲には音楽あり。MUCCの逹瑯とNoGoDの団長がMCをつとめるMAVERICK DC GROUP公式音楽情報番組『いじくりROCKS!』が、開始より1周年を迎えたことを記念し、このたび初のオンラインライブイベントとして『いじくりROCKS!presents『IJIKURA_NIGHT Vol.1 』』が3月20日に開催された。
もちろん、ここに集ったのは『いじくりROCKS!』に縁があるアーティストばかり。しかも、各出演者に対しては逹瑯が自ら声をかけていったそうで、結果としては百戦錬磨にして一癖も二癖もある興味深い顔ぶれたちが見事に揃った、と言えよう。
団長(団長×広末慧)
広末慧(団長×広末慧)
かくして、今宵の1番手として登場したのは、昨年9月にweb上にて活動を開始したNoGoDのヴォーカリスト・団長と、名うてのギタリスト・広末慧による新ユニット。ファーストデジタルシングル曲として発表された「ヨル」や、広末慧が近年サポートをしている亜沙の作ったボカロ界の名曲として名高い「吉原ラメント」のカバー、最新シングル曲「Switch」など計4曲をクール&スタイリッシュにパフォーマンスしてみせることになったのである。
団長×広末慧
なんでも、水面下ではここ3年ほどをかけて曲作りなどを進めていたそうで、ライブ演奏についてはこの当日が初だったというのだが、“白塗り”ではない団長がモノトーンの衣装で終始シリアスに歌いあげ、その横で広末慧が華のあるギタープレイを繰り広げていくさまは、とても新鮮なものにも感じられた。まだまだ全貌が晒されたわけではないだけに、この団長×広末慧の今後についてはぜひとも注目していきたいと思う。
なお、今回の番組中ではライブの合間にシドのドラマー・ゆうやと逹瑯が楽屋裏でトークをしたり、そこにライブ後の団長と広末慧が乱入し、団長が初ライブに対しての感想を述べながらナマ白塗りをして“本来の姿”に戻る一幕も(笑)。つまり、単なるライブ配信番組ではなく『いじくりROCKS!』presentsならではのラフでアットホームなバラエティ色もふんだんに盛り込まれたものとなっていたのだ。
中島卓偉
一方、中盤戦ではゆうや、団長、広末慧の3人がかねてからファンだったという中島卓偉が、石井悠也(Dr.)と荒幡亮平(Key.)を率いたアコースティックスタイルの中島卓偉バンドとして見参。圧倒的な歌唱力でじっくりと聴かせた「FORK IN THE ROAD」を手始めに、軽やかで伸びやかな新曲「そう思ったのなら」などを次々と呈示し、長いキャリアに裏打ちされた強い存在感をひしひしと感じさせてくれることに。
中島卓偉
かと思えば、今回のライブでは「ずっと応援してくれているファンの為に」ということで、22年前のソロデビュー以前からずっと歌ってきたという「Calling You」も、今現在のより円熟味の深まった歌声にて届けてくれることになり、彼は何時までも色褪せない音楽や聴く者の心を震わせる歌の素晴らしさというものを、この場であらためて知らしめてくれたのだった。
中島卓偉
昨年春に発表したというベスト盤『BEST YOURS II 2010-2020 Double Decade』のことも踏まえながら、4月からは『ACOUSTIC LIVE TOUR【ALL COVER SELECTION】&【BEST BALLAD SELECTION】』と題したツアーも敢行するということなので、中島卓偉の生歌という他に類をみない希有な感動に直面したいという方々は、万障を繰り合わせ各会場へと足を運んでいただきたい。
ゲーム
そんな中、いよいよ番組の終盤戦に入ってきたタイミングで始まったのは、このあとトリとして登場したその名も“いじくりバンド”のメンバーであるキーボーディスト・足立房文(ex.フジファブリック)と、ギタリスト・奈緒(アルルカン)、ベーシスト・フジ(ゲーム実況者わくわくバンド)、ドラマー・ゆうや(シド)、ギタリスト・柩(NIGHTMARE)、そしてを逹瑯(MUCC)の6人を三々五々にまじえながらのゲーム実況で、格闘ゲーム『Divekick』を用いての熱戦ぶりは面白いと同時に微笑ましくも見えた気がする。
ゲーム
とはいえ、そんな彼らもいざライブアクトとなればまた全く別の表情を見せたのは言うまでもないこと。このイベントの最後には、逹瑯がフロントマンをつとめながら“いじくりバンド”として威風堂々たるステージングをいかんなく見せつけ、メンバーたちが6者6様にバンドマンとしてのスキルを発揮しつつ丁々発止にわたりあい、それでいて6人全員が音楽というものを自由に楽しんでいるその姿が余すところなく伝えられることになったため、きっと視聴者の多くは今さらながらにまた気付かされたのではないだろうか。「結局このひとたちはいかなる場においても、音楽をやっている時が一番カッコいいのだろうなぁ」と。
ゲーム
しかも、この夜のライブについてはセットリストも実に充実していて、NIGHTMAREが大ブレイクする切っ掛けとなったヒットチューン「the WORLD」や、アルルカンのライブにおける鉄板曲「ダメ人間」、はたまたTVアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』のED曲としてゲーム実況者わくわくバンドの知名度を爆上げさせた「デンシンタマシイ」、ゆうやの生み出した秀逸なメロディがいまだ色鮮やかに響き続けているシドの「嘘」と、各メンバーの在籍するバンドのオリジナル曲たちがカバーされていったこの胸アツ構成に、配信画面上のチャット欄がおおいに賑わったのは言わずもがな。
いじくりバンド
そのうえ佳境を迎えたシメパートでは中島卓偉の楽曲「ピアス」が、本人と団長のふたりで歌われただけでなく、MUCCの「フライト」を団長と逹瑯がツインヴォーカルで聴かせてくれる場面まで付け加えられることになり、我々としてはこのイベントだからこそ実現したレアなライブパフォーマンスの数々を、自宅をはじめとした各自の好きな場所にいながらにして堪能することが叶ったわけだ。
逹瑯・柩・足立(いじくりバンド)
奈緒(いじくりバンド)
フジ(いじくりバンド)
さてさて。音楽で繋がる親しき仲間たちの力によって生み出された、この贅沢な『IJIKURA_NIGHT』にはわざわざ “Vol.1”とつけられていたことを思うと、つい早くも『IJIKURA_NIGHT Vol.2』の開催を期待してしまいたくなる。「ありがとう!きっとこのイベントは次もやると思います。またねー!!」(逹瑯)
足立(いじくりバンド)
ゆうや(いじくりバンド)
番組開始よりめでたく2年目を迎えた『いじくりROCKS!』ともども、これからも逹瑯とその仲間たちに引き続き好き放題に楽しいことを思う存分やっていって欲しいと願うばかりだが、まずは3月27日(土)の23:59までこの[いじくりROCKS! presents『IJIKURA_NIGHT Vol.1 』]の見逃し配信が行われているので、未見の方は今からでもぜひぜひ!
取材・文=杉江由紀 撮影=柴田恵理
いじくりバンド