[韓国PLAY]LGアートセンター2016年企画公演ラインナップを発表

2015.12.15
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クラシック
舞台

マシュー・ボーンの『眠れる森の美女』

海外から作品、アーティストなどを招聘し、毎年劇場独自の企画公演を実施しているLGアートセンターが、2016年のラインナップ「CoMPAS16」(LG Arts Center Contemporary Music & Performing Arts Season 16)を発表した。ミュージカル、演劇、ダンス、クラシック、ジャズと、全11公演が1年間を通して行われる。

【ミュージカル】

●英国 ニーハイシアター
『デッド・ドッグ』 4月21日(木)~24日(日)
Kneehigh Theatre ‘Dead Dog in a Suitcase (and other love songs)’

1980年に英国コーンウォールの学校教師が、村の農夫や電気工、学生、カフェのギタリストを集めたワークショップからスタートしたというニーハイシアター(Kneehigh Theater)。いまでは英国で最も創意的かつ革新的な劇団のひとつでに数えられるカンパニーが初来韓公演を行う。ブレヒトの『三文オペラ』の原作でもあるジョン・ゲイ作『ベガのオペラ』を基に現代版として創作。奇抜で躍動感あふれる俳優たちの踊りや演技を堪能できる。

●マシュー・ボーンのダンスミュージカル『眠れる森の美女』 6月22日(水)~7月3日(日)
Matthew Bourne’s ‘Sleeping Beauty’

『白鳥の湖』が世界中で興行旋風を巻き起こしたマシュー・ボーンが、5年ぶりに新作をひっさげて来韓する。2012年の英国初演では全公演を史上最短で完売させたという『眠れる森の美女』は、童話のなかから飛び出したようなきらびやかな衣装、古典を現代的に再解釈したストーリーテリングに、チャイコフスキーの音楽と彼の振付が絶妙に融合した傑作だ。100年ぶりに眠りから覚めたオーロラ姫と、彼女を守るヴァンパイアの愛を描いた作品が、マシューの魔法によってロマンチックなダンスミュージカルに生まれ変わる。

ニーハイシアター『デッド・ドッグ』 ©Steve Tanner


【演劇・ダンス】

●ドイツ シャウビューネ劇団&トーマス・オスターマイヤー演出
イプセンの『民衆の敵』 5月26日(木)~28日(土)
Schaubühne ‘An Enemy of the People’ directed by Thomas Ostermeier

2005年『人形の家』、2010年『ハムレット』と、フレッシュで感覚的な演出を披露して韓国の観客に支持されていたドイツ演劇界の巨匠オスターマイヤーが三たび破格的な舞台をプレゼントする。古典から現代劇まで、社会批判的なメッセージを盛り込んだ作品を発表してきた彼が、今回はイプセンの『民衆の敵』を通して現代社会の危機を鋭く暴く。

●タイガーリリーズ&デンマーク・リパブリック・シアター
音楽劇『ハムレット』 10月12日(水)~14日(金)
‘The Tiger Lillies Performs Hamlet’ by Republique

ジプシー音楽やシャンソン、オペラなどを取り入れた英国の3人組カルトバンド、タイガー・リリーズが、デンマーク共和国劇団とともに作り上げた『ハムレット』を上演。道化師やサーカスのようなルックスと、一度聴けば忘れられない独特のメロディーで、これまで作られてきたどの作品よりも強烈な『ハムレット』を披露する。

(写真左)『民衆の敵』 ©ArnoDeclair (同右)『ハムレット』 ©Miklos Szabo

●チャン・ウジェ演出家 新作 10月26日(水)~11月6日(日)

2013年に大韓民国演劇大賞受賞『ここが家だ』、2014年東亜演劇賞戯曲賞受賞『還都列車』、さらに今年は『日光シャワー』『アメリカの父』など、上演作が常に注目を浴びる演出家のチャン・ウジェが初めてLGアートセンターと組み、新作を発表する。

●フィリップ・ドゥクフレのフレンチキャバレー『コンタクト』
11月11日(金)~13日(日)
‘Contact’ by Philippe Decoufle, Compagnie DCA

五輪史上屈指の美しい演出と言われた1992年アルベールビル冬季五輪の総合演出を務め、「Iris」や、パリで人気のキャバレーショー『クレイジー・ホース』の演出家として知られているドゥクフレが、2014年に発表した最新作をひっさげて再び韓国を訪れる。彼が尊敬してやまないピナ・バウシュの「コンタクトホーフ」へのオマージュという本作は、サーカス、マジック、歌にダンスと、ショー的な要素も盛り込みながら、シュールで幻想的な彼ならではの世界観を見せる。

(写真左)『民衆の敵』 ©ArnoDeclair (同右)『ハムレット』 ©Miklos Szabo


【クラシック】

●フィリップ・グラスのフィルム・オペラ『美女と野獣』 3月22日(火)、23日(水)
Philip Glass Ensemble ‘La Belle et la Bête(Beauty and the Beast)’

ジャン・コクトーが1946年に発表したクラシックな映画に、現代音楽の巨匠フィリップ・グラスがスコアをつけたスペシャルプロジェクト。映画の映像を流しながら、4人の声楽家が映画のなかのキャラクターのセリフにシンクロするように歌い、9人のアンサンブルがストーリーの流れに合わせてライブ演奏を繰り広げる。

●アレクサンドル・タロー バッハ「ゴルドベルグ変奏曲」 6月8日(水)
Alexandre Tharaud, Bach’s ‘Goldberg Variations’

繊細かつ感覚的な演奏で韓国の観客たちからたゆまぬ愛を受けているアレクサンドル・タローが、西洋音楽史上鍵盤楽器のために作曲された作品のうち、最も偉大な傑作と評価されている曲を披露する。今年発表したアルバムも絶賛された彼の演奏を生で聴けるチャンスだ。

(写真左)『美女と野獣』 (写真右)アレクサンドル・タロー ©Marco Borggreve licensed to Erato , Warner Classics

●ターフェルムジーク・バロック管弦楽団「創作の世界」 11月20日(日)
Tafelmusik Baroque Orchestra ‘The Circle of Creation’

古楽器の演奏にテクノロジーを駆使したマルチメディア、そして興味深いストーリー展開の3拍子を備えたコンサートで名声を得たカナダのオーケストラが来韓。バッハの音楽的故郷であるライプツィヒを中心に、バッハの“創作の世界”を取り上げる、彼らの最新プロジェクトだ。高画質のビジュアルイメージとともに、舞台と客席を行き来する暗譜演奏、俳優のナレーションも加わり、バッハの創作世界と向き合える機会となるだろう。

●ピアニスト ピエール=ローラン・エマール「クルターク&メシアン」 11月24日(木)
Pierre-Laurent Aimard

現代音楽の教科書と呼ばれ、現代で最も重要なピアニストのなかの一人である彼が、4年ぶりに来韓する。エマールピアニズムの両翼を成すと言っても過言ではない、クルタークとメシアンを中心に、ひとつの芸術作品のような洞察力溢れるプログラムで、再び韓国の観客と出会う。

(写真左)ターフェルムジーク・バロック管弦楽団 ©Glenn Davidson (写真右)ピエール=ローラン・エマール ©Marco Borggreve


【ジャズ】

●ジョシュア・レッドマン&ブラッド・メルドーデュオ 10月15日(土)
Joshua Redman & Brad Mehldau Duo

90年代のジャズシーンにおいて“ヤングライオン”と注目を集めて華麗にデビューし、世界的ミュージシャンに成長したサキソフォニストのジョシュア・レッドマンとピアノストのブラッド・メルドー。親友であり、音楽的同僚でもある二人が、同じ舞台で強烈なスウィングプレイを聴かせてくれる。

ジョシュア・レッドマン&ブラッド・メルドーデュオ