崎山蒼志、シングル「嘘じゃない」リリースワンマンライブ開催 レポートが到着
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Photo by KEIKO TANABE
シンガーソングライターの崎山蒼志が9月22日(水)、東京・EX THEATER ROPPONGIで新曲「嘘じゃない」のリリース記念ライブを開催した。
今年1月にメジャーデビューアルバム『find fuse in youth』を発表。春に高校を卒業し、浜松市から上京した崎山は、「嘘じゃない」(テレビアニメ『僕のヒーローアカデミア』第5期エンディングテーマ)のリリースをきっかけに音楽性を大きく広げつつある。その充実ぶりは、この日のライブからもはっきりと伝わってきた。オープニングは、崎山の原点であるアコギの弾き語りから。「過剰/異常」「塔と海」をギターと歌で描き出す。強いビート感と厚みのある低音、エッジの効いた高音のフレーズがぶつかり合うギターの演奏、そして、叙情性と鋭利な手触りを併せ持った歌。ライブの冒頭から崎山は、その奔放な独創性をたたえた音楽世界を生々しく表現してみせた。「今日はシングル『嘘じゃない』の曲をやります。最新の曲も中学生のときに書いた曲もあるんですが、楽しんでもらえたらと思います」という素朴なMCも微笑ましい。
Photo by KEIKO TANABE
「24」「むげん」は、崎山自身がiPadを操作し、自ら打ち込んだトラックを使ったパフォーマンスを披露。さらにGOTO(Dr)、マーティ・ホロベック(Ba)、大坂孝之介(Key)が登場、バンド編成で「逆行」(ドラマ「賭ケグルイ双(ツイン)」主題歌)、1stフルアルバムのタイトル曲「find fuse in youth」、「Undulation」(テレビアニメ『2.43 清陰高校男子バレー部』エンディングテーマ)などを次々と披露した。様々な心象風景を映し出す歌、独創的なコード進行とメロディラインの魅力を増幅するようなアンサンブルは、まさに圧巻だった。
特に印象的だったのは、ニューシングルの表題曲「嘘じゃない」。ドラマティックに展開するメロディ、過酷な現実と直面しながらも、希望を感じさせる歌詞を備えたこの曲は、崎山のポップな側面が強く表れた楽曲。原曲の魅力を真っ直ぐに伝
える演奏とボーカルは、間違いなく、この日のライブの大きなクライマックスだったと思う。
Photo by KEIKO TANABE
この後、アコギ弾き語り+ピアノの編成で新曲「幽けき」(映画「かそけきサンカヨウ」を初披露。さらに“僕らはまた旅に出なくてはいけなくなったの”と歌う「季節外れ」、“汚くも美しい感情が乱反射する”というフレーズが胸を打つ「Youth-picnic」を弾き語りで歌い、本編は終了した。
アンコールを求める拍手に導かれ、再びステージに登場した崎山。「バンドのみなさんの演奏、エグかったですね。リハと本番ではだいぶ違っていて、緊張感もあって。楽しかったです」とはにかんだように話した後、ドラマ「顔だけ先生」の主
題歌として新曲「風来」(いきものがかり・水野良樹との共作)を書き下ろしたことを報告し、会場からは大きな拍手が送られた。最後の曲は「ソフト」鋭いギタープレイと緊張感に溢れた歌声、“両眼を開けて爽やかな空間に/傷をつけないように”というラインが響き渡り、ライブはエンディングを迎えた。弾き語り、トラック、バンド編成によって、自らの豊かな音楽性をダイレクトに見せつけた崎山蒼志。“若き天才シンガーソングライター”としてシーンに登場した彼は、その才能を奔放に進化させ続けている。そのことをはっきりと実感できる充実のライブだった。
Photo by KEIKO TANABE
セットリスト
2021/9/22[水] EX THEATER ROPPONGI (18:00 open/19:00 start)
01. 過剰/異常
02. 塔と海
03. ろうそく
04. 24
05. むげん・
06. 潜水
07. 逆行 ドラマ「賭ケグルイ双(ツイン)」主題歌
08. find fuse in youth
09. Undulation
10. Samidare
11. 嘘じゃない TVアニメ「僕のヒーローアカデミア」EDテーマ
13. 幽けき 映画「かそけきサンカヨウ」主題歌
14. 季節外れ
15. Youth-picnic
En. ソフト