podcast番組『speakeasy podcast』1週間の海外ポップソングニュース【アデル約6年ぶりの新曲「Easy On Me」、コールドプレイニューアルバム『Music Of The Spheres』など】
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海外音楽情報専門podcast『speakeasy podcast』とSPICEの連動企画。毎週金曜日に海外でニューリリースになった楽曲やアルバムの中から、MCを務める竹内琢也がオススメの曲を紹介。Spotifyの『New Music Friday』のプレイリストやイギリスのOfficial UK Chartsなどでピックアップされているリストを独自に集計して選んだ楽曲をお届けする。
今週の気になるニューミュージック5選
●「Easy On Me」/ アデル
Adele - Easy On Me (Official Video)
10月15日(金)にアデルの6年ぶりの新曲「Easy On Me」がリリースになりました。そして今週、ニューアルバムのタイトルが『30』で、11月19日(金)にリリースされることも発表しました。アデルはこれまでのアルバムタイトルに『19』『21』『25』と、自身の人生で重要なことが起こった年齢を付けています。アデルは30歳の時に元夫サイモン・コネッキと破局していて、これが最新アルバムのタイトル『30』に大きく影響しているとみられています。ちなみに『30』のリリース日は当初テイラー・スウィフトの『Red(Taylor's Version)』のリリースが予定されていましたが、発売日を11月12日(金)に1週間前倒すことを発表しています。テイラー・スウィフトがアデルのリリース日を考慮して、アルバムリリース日を変更したのではないかという憶測も流れています。
●「Let Somebody Go (feat.セレーナ・ゴメス)」/ コールドプレイ
Let Somebody Go
コールドプレイのニューアルバム『Music Of The Spheres』が10月15日(金)にリリースとなりました。BTS、セレーナ・ゴメス、ジェイコブ・コリアーなどが参加しています。同アルバムは9つの惑星と3つの衛星で構成される架空の惑星系「The Spheres」をコンセプトにしたもので、アルバムアートワークには12個の星とみられるものが並んでいます。先行リリースされた「Higher Power」は色彩豊かなゴミで埋め尽くされた架空の惑星「Kaotica(ケイオティカ)」が舞台となっていますが、他にもNeon Moon I、Echo、Kubik、Calypso、Supersolis、Ultra、Floris、Neon Moon II、Epiphane、Infinity Station、Coloraturaと、それぞれの曲がこの「The Spheres」の惑星や衛星とリンクしている設定となっている様です。映画『スター・ウォーズ』シリーズの影響を受けているようです。
●「Bubbly(with ドレイク、トラヴィス・スコット)」/ ヤング・サグ
Young Thug - Bubbly (with Drake & Travis Scott) [Official Audio]
ヤング・サグが10月15日(金)にニューアルバム『Punk』をリリースしました。2019年の『So Much Fun』以来となる自身2枚目のスタジオアルバム。EST/米国東部標準時の0時にはリリースされず、数時間遅れてリリース。SNS上ではヤング・サグのニューアルバムを楽しみに待つ投稿が溢れていました。アルバムにはドレイク、トラヴィス・スコット、ドージャ・キャット、ポスト・マローン、フューチャー、ジュース・ワールド、マック・ミラーなどが参加。ヤング・サグは今週この『Punk』のプロモーションのためにロールスロイスを破壊するパフォーマンスを行なっています。
●「Just for me」/ ピンク・パンサレス
Pinkpantheress - Just for me (Official Audio)
UKのシンガー、ピンク・パンサレスが10月15日(金)に、デビューミックステープ「to hell with it」をリリースしました。TikTokで火がつきSNS上で人気を獲得していったピンク・パンサレス。今年リリースになった「Pain」がUKシングルチャート35位にランクインし、メジャーレーベルと契約。8月にリリースした「Just For Me」はUKシングルチャート27位になり、その「Just For Me」をサンプリングしたUKのラッパー、セントラル・シーの「Obsessed With You」がUKシングルチャート5位に。本人も思いもよらぬ展開でイギリス、そして世界各国で話題となっているライジングスターです。18分という短いアルバムですがインパクトは抜群です。
●「Ex For A Reason (with シティ・ガール)」/ サマー・ウォーカー
Summer Walker - Ex For A Reason (Ft. JT From City Girls) [Lyric Video]
R&Bシンガーのサマー・ウォーカーが10月15日(金)フィメールラップデュオ、シティ・ガールズのJTとのコラボソング「Ex For A Reason」をリリース。今月セカンド・アルバム『Still Over It』を11月5日(金)に発売すると発表したサマー・ウォーカー、アルバムからのファースト・シングルとなります。
●この1週間の海外ポップミュージックシーンの動き●
KACEY MUSGRAVES - justified (official music video)
カントリーシンガー、ケイシー・マスグレイヴスの新作『star-crossed』が、来年のグラミー賞の最優秀カントリー・アルバム部門への出品資格がないと判断されました。ケイシー・マスグレイヴスは2018年にリリースしたアルバム『Golden Hour』でグラミー賞最優秀カントリー・アルバム賞を受賞(主要4部門の一つである最優秀アルバム賞も受賞)しましたが、グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーは新作が「よりポップである」と判断し、最優秀カントリー・アルバム部門から除外。最優秀ポップアルバム賞への資格は承認されています。
KACEY MUSGRAVES - simple times (official music video)
ケイシー・マスグレイヴスはこれを受けてTwitterで反応。「カントリーから女子を取り除くことはできるけれど、女子からカントリーを取り除くことはできない」と、赤いカウボーイ・ハットを被った子ども時代の自身の写真と共にを投稿しています。近年多くの批判にさらされているグラミー賞、これも議論の対象になりそうです。
Bruno Mars, Anderson .Paak, Silk Sonic - Skate [Official Music Video]
ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるシルク・ソニックが、デビュー・アルバム『An Evening With Silk Sonic』を11月12日(金)にリリースすることを発表しました。今年8月にデビュー・アルバムは2022年1月にリリースになるとコメントしていたシルク・ソニックですが、これにより予想より大幅に早くリリースされることになります。10月8日(金)にブルーノ・マーズが36歳の誕生日を迎えるタイミングで発表されました。
Walker Hayes - Fancy Like (feat. Kesha) (Official Video)
それではチャートの動きです。USチャートではコールドプレイとBTSの「My Universe」は先週の1位から12位へと大幅ダウン。ザ・キッド・ラロイとジャスティン・ビーバーの「Stay」が再度1位に輝いています。以前ここでも紹介したウォーカー・ヘイズの「Fancy Like」が遂に3位にランクイン。Tik Tokでの人気、歌詞に登場するファミレスチェーン、アップルビーズのCMソングに起用、ケシャを迎えたリミックス・バージョンのリリースなど色々な事が重なって現在アメリカで急上昇中の曲です。
Taylor Swift - You Belong With Me (Taylor's Version) (Lyric Video)
USアルバムチャートはテイラー・スウィフトの『Fearless(Taylor's Version)』が先週の157位から大きくジャンプアップして1位に。NMEによるとこれはウェブストアで予約が受け付けられていたサイン入りCDとアナログ盤が10月1日(金)に発売されたことを受けてのものとなっている模様。15万2,000枚の合算セールスを記録していますが、そのうちストリーミングによるセールスは僅か6,000枚で、フィジカルのセールスが14万6,000枚となっています。
Meek Mill - Intro (Hate On Me) [Official Video]
続いてミーク・ミルの『Expensive Pain』が初登場3位に。
Tony Bennett, Lady Gaga - I've Got You Under My Skin (Official Music Video)
トニー・ベネットとレディ・ガガのコラボレーションアルバム『Love For Sale』は初登場8位にランクインしています。
The Script - I Want It All (Official Video)
UKシングルチャートはエド・シーランの「Shivers」が変わらず1位。UKアルバムチャートは大きく顔ぶれが代わりトップ3が全てニューエントリー。1位はアイルランドの3ピース・バンド、ザ・スクリプト初のベスト盤『Tales From The Script: Greatest Hits』。ザ・スクリプトはこれまで発表してきた6枚のスタジオ・アルバムのうち5枚がイギリスで1位に輝いており、これで6枚目のUK No.1アルバムとなりました。
The Specials - Protest Songs 1924-2012
初登場2位はスペシャルズのカバー・アルバム『Protest Songs 1924-2012』。初登場3位にはクイーンのロジャー・テイラーの6枚目のソロ・アルバム『Outsider』がランクインしました。
Roger Taylor - The Clapping Song (Official Lyric Video)
10月15日(金)配信の『speakeasy podcast』(#139)では、今週の様々な音楽ニュースを取り上げていますので、お時間ある時に聴いてみてください。
文=竹内琢也
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Shawn Mendes、The1975、The Chemical Brothersなど海外アーティストへのインタビューを多数している竹内琢也がホストになり、リアルな情報をお届けします。