TVアニメ『Sonny Boy』スタッフによるトークイベント開催 サプライズゲストに江口寿史も 公式レポート
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『サニボ“漂流“座談会』 (C)Sonny Boy committee
2021年10月1日に最終回を迎えたアニメ『Sonny Boy』。本作の制作を行なったスタッフによるトークイベントが2021年10月17日に新宿・ロフトプラスワンにて開催された。本イベントの公式レポートが届いているため、そちらを引用する。
TVアニメ『Sonny Boy』今こそ語りたい!『サニボ“漂流“座談会レポート』
『ワンパンマン』『スペース☆ダンディ』、さらに先日アニメ化決定が発表された『四畳半タイムマシンブルース』の監督を務める夏目真悟が脚本・監督を手掛けたオリジナルTVアニメ『Sonny Boy』。制作にはマッドハウス、キャラクター原案には江口寿史が参加し、さらに銀杏BOYZが初めてアニメ主題歌を担当した。放送開始前からSNSで「なんだ、この胸熱な制作陣!」と多くの反響を呼んだ本作のBlu-ray BOXが12月8日(水)に発売される。
そして10月17日(日)、「今こそ語りたい!サニボ“漂流”座談会」と題して、夏目真悟監督だけでなく、作画・演出スタッフや音楽プロデューサー、総勢10名のスタッフが集結し、【作画・演出パート】と【音楽パート】の2部構成でデイープな“サニボ”の世界を語り合った。なった
イベントが開演してすぐに、なんとキャラクター原案を務めた江口寿史が登場!観客にとって嬉しいサプライズに。江口は「最近のアニメはあまり見ないが、自由で凄いところまできているとびっくりした」と本作について語り、「放送は観ていたが、客観的に観ることができていないので、Blu-ray BOXでイチから観直そうと思っている」と観客も改めて楽しみたくなるコメントを残した。さらにキャラクターデザインについて「脚本を読んでもよくわからなかったが、長良と希は想像通りだった。特に長良はすぐに描けた。瑞穂は本編を観て良い方向で予想と違って男前な人だった」と語った。
第1部である【作画・演出パート】には、刈谷(第3話 作画監督)、斎藤(第3話・第8話 コンテと演出)、原科(第4話・第10話 作画監督)が登場。
第3話の作画監督を担当した刈谷は「カットごとの固有性を大切に、他のカットと似ないように意識した」と作画担当として気を付けたことを語った。さらに「キャラクターたちの後ろにいるモブキャラクターがクワで畑を耕している姿はちょっとこだわった」と観直したくなるポイントについても教えてくれた。第8話を担当した斎藤は「夏目さんには自由度高くやらせてもらった」と当時を振り返り、「第8話に出てくる戦争やこだまのキャラクターは自分が担当したので、SNSでファンアートを上げてくださっているのを見て嬉しかった」と語った。監督の印象について原科は「『Sonny Boy』そのもののような人で優しさと狂気を持っている」と制作スタッフならではの印象を語った。
その後、長坂(第1話・第12話 作画監督)、小田(第1話・第5話・第12話 原画)が入れ替わりで登壇。
長年、監督とともにアニメーションを制作してきた小田は「こんな作品の企画が通るなんてもう無いな、なんとしてもやるつもりで、 “ぜひやりたい”とお願いした」、長坂は「最初咀嚼はできなかったが、少年少女が漂流するというシチュエーションが好きだった」とそれぞれ本作参加に至った経緯や作品への第一印象を語った。第1話で印象的な希が走り出すシーンについて小田は「第2話のエフェクトを担当していたが、その作業に支障をきたすほどこだわった」と制作の裏話も聞かせてくれた。
第2部の【音楽パート】では音楽プロデューサーを務めた深水が登場。監督は「昨今、状況説明的に劇伴を使うことが増えているが、今作は劇伴ではないほうが良いという思いがあった。その代わりに印象的な楽曲を入れたいと思った」、深水は「監督からは、こういうアーティストにしたいという希望が固まっていたので、僕の仕事は制作ではなく、アーティストへのお声がけから始まった」と本作の特徴的な音楽部分の始まりについて語った。
ザ・なつやすみバンドが担当した第10話の楽曲について、深水は「監督は打ち合わせの段階で『お葬式の歌だけれど、悲しい歌ではない』とお伝えしていた」と語り、監督は「前向きな楽曲に仕上げていただいて嬉しかった」と語った。また、監督がファンだったというミツメの楽曲について、監督は「ミツメが作り出す楽曲には長良が持つ気だるい感じがある。だからこそ長良の心情を表現するような楽曲を担当してほしいという思いから長良がメインとなる話数の担当を依頼した」とミツメ起用の理由を語った。さらに監督は第12話の楽曲を担当したtoeについて「『Sonny Boy』を象徴するシーンになった」と感慨深く語る。深水は「当時のコロナ禍状況により、ワールドワイドにライブ活動ができなくなっていたからこそ、toeの起用は実現した」と語った。
また、銀杏BOYZが手掛けた主題歌「少年少女」の最終回弾き語りは監督の提案だったと当時を振り返りつつ、深水は「最初、最終回を弾き語りでやりたいと言われたとき『天才だな!』と思ったが『できるのか…?』とも思った」。スケジュールなどの難しい調整を経て、実現した銀杏BOYZ 峯田和伸による弾き語りは「Sonny Boy」声優陣がアフレコをしたスタジオと同じ場所で収録。監督は「最後を峯田さんに締めてもらいたいと思った」という銀杏BOYZへの熱い思いを語った。
また、今後のイベント情報として、11/22(月)に渋谷・ユーロライブにて「みんなで選ぶ!セレクション&生コメンタリー上映会」の実施決定が解禁。長良役・市川蒼と夏目真悟監督の登壇が決定している。本日より
最後、監督は「今回すごく自由な場を与えていただき、ありがたい。自分の中でこの作品を表すならば“反抗”。また、周りから様々なアドバイスをいただいたが、好きなようにやらせていただいた。万人受けする作品ではないが、少しでも好きだと言ってくれる人がいることが救いです」と語り、 “サニボ”の世界を濃く深く味わい尽くすイベントは終了した。
本イベントは10/31(日)正午までアーカイブ配信
イベント情報
TVアニメ『Sonny Boy』今こそ語りたい!サニボ“漂流“座談会レポート