第18回ショパン国際ピアノ・コンクール 反田恭平が日本人として51年ぶりの2位入賞 小林愛実が4位入賞

2021.10.21
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クラシック

反田恭平、小林愛実

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ポーランド・ワルシャワにて開催されている第18回フレデリック・ショパン国際ピアノ・コンクールにて、反田恭平が第2位、小林愛実が第4位に入賞した。これまでの日本人の最高位である1970年の内田光子の2位入賞に並び、51年ぶりの記録更新となる。

1927年より5年毎に開催されているショパン国際ピアノ・コンクール。2020年に開催予定だった第18回コンクールは、新型コロナウイルス感染症の影響により1年延期、本年7月に予備予選が行われ、予備予選免除者あわせて87名が10月2日からの第1次予選に出場した。日本からの出場は14名。参加者の中には国際的に演奏活動を行っているピアニストも多く、ハイレベルなステージが繰り広げられた。

2次予選、3次予選を経て、18日からの本選には12名が進出し、アンドレイ・ボレイコ指揮/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団と共演。反田はピアノ協奏曲第1番を演奏し、ピアノパートの最後の一音が終わると、オーケストラが曲を終えるよりも先に会場中からスタンディングオベーションの拍手喝采を受け、51年ぶり2位入賞を果たした。なお、コンクールは1次予選からファイナルまですべて無料でライブ配信およびアーカイブ配信され、世界中の音楽ファンが視聴。国内でも大きな反響を呼んだ。配信では、コンクールの様子だけでなく参加者へのインタビューなども見ることができる。

反田恭平(コメント)

反田恭平

15年間想い続けてきたショパンコンクールの舞台でファイナルまで演奏できたこと、夢が叶った瞬間でした。
僕の場合は、一瞬ではなく40分の間、その感覚を味わうことができました。
ここまで来れたことは、多くの方々の支えがあったからこそです。
心から感謝しております。
そしてこれからもこの結果に驕ることなく、謙虚に学び続けたいと思っています。

小林愛実

小林愛実(photo:Makoto Nakagawa)

2nd Round/小林愛実、反田恭平 (C)Wojciech Grzędziński / Chopin Institute

第18回コンクール 結果

1st Prize – Mr Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada
2nd Prize ex aequo – Mr Alexander Gadjiev, Italy/Slovenia
2nd Prize ex aequo – Mr Kyohei Sorita, Japan(反田恭平)
3rd Prize – Mr Martin Garcia Garcia, Spain
4th Prize ex aequo – Ms Aimi Kobayashi, Japan(小林愛実)
4th Prize ex aequo – Mr Jakub Kuszlik, Poland
5th Prize – Ms Leonora Armellini, Italy
6th Prize – Mr J J Jun Li Bui, Canada

◇第18回コンクール 審査員
Dmitri Alexeev/Sa Chen/Dang Thai Son/Akiko Ebi/Philippe Giusiano
Nelson Goerner/Adam Harasiewicz/Krzysztof Jabłoński/Kevin Kenner
Arthur Moreira Lima/Janusz Olejniczak/Piotr Paleczny/Ewa Pobłocka
Katarzyna Popowa-Zydroń/John Rink/Wojciech Świtała/Dina Yoffe

公式サイト

公式サイト(英語):https://chopin2020.pl/en/
YouTbeチャンネル「Chopin Institute」:https://www.youtube.com/channel/UCSTXol20Q01Uj-U5Yp3IqFg

プロフィール

■反田恭平 Kyohei Sorita,Piano
2016年のセンセーショナルなデビュー・リサイタルは、サントリーホール2000席が完売し、圧倒的な演奏で観客を惹きつけた。デビュー後は毎年オーケストラ、リサイタルのツアーを全国で行なっている。2018年からはソリストとしての活動のほか、室内楽や自身が創設したジャパン・ナショナル・オーケストラのプロデュースも行っており、2021年5月にはオーケストラのための新会社を立ちあげ、奈良を拠点に世界にむけて活動を開始した。
2019年にはイープラスとの共同事業でレーベルを立ち上げ、2020年のコロナ禍ではいち早く有料のストリーミング配信を行うなど、クラシック音楽の普及にも力を入れている。
また海外での活動も増え、2020年1月にパリ、10月にはウィーン楽友協会でデビューを果たし現地の観客から称賛を受ける。「情熱大陸」や「徹子の部屋」などメディアへの出演も多数。
2021年2-3月の佐渡裕指揮ジャパン・ナショナル・オーケストラ特別編成での公演は各会場、満席、スタンディングオベーションの温かな拍手のもと10公演を終えた。
6月からは若手の音楽家とファンの皆さんを繋ぐコミュニケーションの場となるような音楽サロン「Solistiade」を立ち上げた。このサロンでは演奏のみならず、レクチャーやレッスンなども展開していく。
2014年チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院を経てF.ショパン国立音楽大学(旧ワルシャワ音楽院)研究科に在籍。
オフィシャルサイトhttps://www.kyoheisorita.com
オンラインサロン「Solistiade」https://solistiade.jp
 
■今後のコンサート予定
11月20日(土)18:00
会場:サントリーホール(東京都)
「日本のヴィルトゥオーゾたち ~東芝グランドコンサート歴代ソリストによるガラ・コンサート~」共演:清水和音、神尾真由子、萩原麻未、三浦文彰
12月8日(水)19:00会場:東京芸術劇場 コンサートホール(東京都)
「リサイタル・シリーズ反田恭平「VS」小林愛実(ピアノ)※完売

プロフィール

■小林愛実 Aiki Kobayashi, Pianist
1995年山口県宇部市出身。3歳からピアノを始め、7歳でオーケストラと共演、9歳で国際デビューを果たす。
これまでに、スピヴァコフ指揮モスクワ・ヴィルトゥオーゾ、ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ、ジャッド指揮ブラジル響、ポスカ指揮チューリッヒ・トーンハレ管など国内外における多数のオーケストラと共演。
2010年14歳でEMI ClassicsよりCDデビュー。サントリーホールで日本人最年少となる発売記念リサイタルを開催した。
2011年セカンドアルバム「熱情」をリリース。
2015年10月「第17回ショパン国際ピアノ・コンクール」に出場、ファイナリスト。
2018年4月、CD「ニュー・ステージ~リスト&ショパンを弾く」(ワーナーミュージック)をリリース。同年8月には、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭に出演し好評を得た。
2021年8月25日に、ワーナークラシックスより最新CD「ショパン:前奏曲集 他」が発売決定。第18回ショパン国際ピアノコンクール、ファイナリスト。現在、フィラデルフィア・カーティス音楽院で、マンチェ・リュウ教授のもと研鑽を積んでいる。
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