『小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIII』J.シュトラウスII世:喜歌劇「こうもり」ROHM CLASSIC SPECIAL 出演者&公演情報発表

2021.12.9
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『小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIII』 (C)VEROZA Japan All Rights Reserved.


2022年3月に京都・東京・横須賀で開催される『小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIII』出演者と公演情報が決定した。

新型コロナウイルスの影響により、実に3年ぶりの公演となる小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト。演目は、ロームシアター京都がリニューアルオープンした2016年にも公演し、大好評を博したヨハン・シュトラウスII世による喜歌劇「こうもり」。暗い時代の空気を一掃するような、明るくて軽快なオペレッタの名作を上演する。

指揮を務めるのは、サイトウ・キネン・オーケストラを過去4回に渡り指揮した経験を持ち、小澤征爾塾長からの信頼も厚いベネズエラ出身のディエゴ・マテウス

マテウス自身も、若手音楽家の育成機関である「エル・システマ」の出身であることから、小澤塾長が2000年から続けてきた小澤征爾音楽塾の理念に深く共感しており、「初めて音楽塾に参加できることをとても楽しみにしています」とコメントを寄せている。これまでベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン国立歌劇場、リセウ大劇場(バルセロナ)、フェニーチェ歌劇場(ヴェネチア)などのオペラハウスで指揮をしてきたマテウスだが、日本でオペラ作品の指揮をするのは今回が初めてとなる。

オーディションで選ばれた10代~20代の音楽家が集まる小澤征爾音楽塾オーケストラをマテウスと共に鍛えあげるのは、サイトウ・キネン・オーケストラ等国内外の第一線で活躍する音楽家たち。小澤塾長と共に、これからの音楽界を担っていくであろう若い演奏家を熱く指導する。

2016年の公演時に、アイゼンシュタインを軽妙に演じて大きな拍手を受けたアドリアン・エレートを再び主役に迎え、ロザリンデにメトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座、英国ロイヤル・オペラ・ハウス、サンフランシスコ・オペラなどで活躍するエリー・ディーン、アデーレにアナ・クリスティー、オルロフスキー公にエミリー・フォンズという実力派たちが出演。また、小澤征爾と親交の深いジャン=ポール・フーシェクールやデール・トラヴィスが脇を固め、華やかな舞台を作り上げる。

第3幕に登場する看守 フロッシュ役を演じるのは、日本の演劇界が誇る俳優、イッセー尾形。小澤塾長は、当時大学生だった娘の征良(現在、小澤征爾音楽塾アシスティング・ディレクター)と一緒にイッセー尾形の一人芝居を観劇して以来の大ファンで、その後、サン=サーンス「動物の謝肉祭」のナレーションを依頼し共演したことから親交が続いており、満を持しての出演となった。

演出は、音楽塾の初年度から制作に携わっており、最近まで25年にわたりメトロポリタン歌劇場で首席演出家を務めたデイヴィッド・ニースが手掛ける。

小澤征爾音楽塾 塾長・音楽監督 小澤征爾よりメッセージ

2020年3月に予定していた「こうもり」が中止を余儀なくされたのは、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し始めた頃――そして今シーズン、ようやく小澤征爾音楽塾のオペラが戻ってきます。

今回の小澤征爾音楽塾は2016年に大好評だった「こうもり」を再び取り上げます。塾生がオペラを勉強するにはもってこいの演目で、前回と同じくNYメトロポリタン歌劇場のプロダクションを使用します。アイゼンシュタインはじめ主要キャストが戻ってきてくれて、デイヴィッド・ニース演出の楽しく豪華な舞台が帰ってきます。今回は国外(中国、台湾、韓国)から塾生を呼ぶことは断念しましたが、その一方で国内でのオーディションで選ばれた若い音楽家たちで、小澤征爾音楽塾オーケストラを結成します。

2000年にローム株式会社の佐藤研一郎社長(当時)のご支援で「小澤征爾音楽塾」を立ち上げて以来、オペラの制作と公演を通じて、私が最も信頼を寄せるサイトウ・キネン・オーケストラメンバーでもある先生方とともに、オーディションで選ばれた若い音楽家たちへの教育を続けて20年以上になります。彼らが、先生方の指導のもと、世界の第一線で活躍する歌手や演出家と一緒に、一つのオペラ作品を創り上げていくことは、音楽家としての一生を左右するような深くて大きな経験になります。

そして、できる限りの感染症対策を講じて、今年も京都府内の小学生たちを招待して、子どもたちに生のオペラを楽しんでもらいたいと思っています。

教育プロジェクトであると同時に、世界一流の歌手・プロダクションを同時に体感することが出来る、世界的にも他に類を見ないこのプロジェクト、是非いらしてみてください。そこで創られるオペラは、音楽の喜びとエネルギーに満ちあふれています。

フロッシュ役 イッセー尾形からのメッセージ

「成人の日コンサート」というのがありまして、小澤征爾さんの舞台にかつて立ったことがあります。立つだけじゃなくタクトを気持ちよく振ってると管楽器がいつまでも音を続けっぱなし。小澤さんが舞台袖から飛んできて「ほらあの人、顔がもう真っ赤だよ」と慌てて指揮交代で事なきを得た、という強烈なおかつ楽しい思い出があります。

フロッシュはオモチャ箱というイメージがありまして、ひっくり返せば返すほど憎めないほがらかさが楽しめると思います。ですから今度は真っ赤な顔になるまでタクトを注目する番ですね。言ってみれば(笑)。

公演情報

小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIII
J.シュトラウスII世:喜歌劇「こうもり」
ROHM CLASSIC SPECIAL
 
[全3幕]原語(ドイツ語)上演/字幕付
 
音楽監督:小澤 征爾
指揮:ディエゴ・マテウス
演出:デイヴィッド・ニース    
装置:ギュンター・シュナイダー=シームセン
衣裳:ピーター・J・ホール
照明:高沢 立生      
振付:マーカス・バグラー
管弦楽:小澤征爾音楽塾オーケストラ 
合唱:小澤征爾音楽塾合唱団   
バレエ:東京シティ・バレエ団

ロザリンデ:エリー・ディーン
ガブリエル・フォン・アイゼンシュタイン:アドリアン・エレート
アデーレ:アナ・クリスティー
アルフレート:ジョン・テシエ
オルロフスキー公:エミリー・フォンズ
ファルケ博士:エリオット・マドア
フランク:デール・トラヴィス
ブリント博士:ジャン=ポール・フーシェクール
イーダ:栗林 瑛利子
フロッシュ:イッセー尾形
 
オリジナル・プロダクション:オットー・シェンク
オリジナル・プロダクション照明デザイン:ギル・ウェシュラー
プロダクション初演:1986年12月4日 メトロポリタン歌劇場
装置、小道具、衣装 製作:メトロポリタン歌劇場 工房
※今回発表のプログラムは、2022年12月2日現在の内容です。今後の新型コロナウイルスの感染拡大状況次第で日程や内容などに変更が生じる可能性もございます。ご了承ください。
 
公演開催日・発売情報
公演日
2022年3月18日(金)18:30 開演 ロームシアター京都 メインホール  
2022年3月20日(日)15:00 開演   ロームシアター京都 メインホール
2022年3月24日(木)15:00 開演   東京文化会館 大ホール
2022年3月27日(日)15:00 開演   よこすか芸術劇場
※各公演の開場時間は開演時間の1時間前。
 
発売開始:2022年1月22日(土)10:00
料金(全席指定・税込み):S ¥25,000​ A ¥21,000​ B ¥17,000​ C ¥13,000 D ¥8,000
U25席 ¥3,000(座席指定不可・窓口販売限定・当日ご来場時に年齢確認あり・お一人様1枚限り)
※各公演の購入方法・問い合わせ先に関しては、公式リーフレットまたは、公式ウェブサイトをご確認ください。
 
主催:小澤征爾音楽塾/ヴェローザ・ジャパン
京都市/ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)(京都公演) 
共催:公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション、公益財団法人横須賀芸術文化財団(横須賀公演)
協賛:ローム株式会社
後援:エフエム京都(京都公演)、ニッポン放送 (東京・横須賀公演)
協力:ANA
企画・制作・公演問合せ:ヴェローザ・ジャパン 03-6411-5445
 
あらすじ =全てはシャンパンの泡のせい!= 
 
時は1874年の大晦日。アイゼンシュタインは些細な罪で刑務所に入らなければならなくなりました。入所する前日、アイゼンシュタインの元を友人のファルケ博士が訪ねてきます。「ロシアの大貴族オルロフスキー公爵が開く楽しいパーティがあるから、入所前にこっそり行こう」と誘い出すファルケ博士。妻ロザリンデには「刑務所に出頭する」と深刻そうに言いながら、でも実はウキウキとパーティに向かったアイゼンシュタイン。彼が出かけた後、家に残されたロザリンデのところに、彼女の元恋人アルフレートがやって来ます。まるで本当の夫のように振る舞うアルフレート。するとそこに、アイゼンシュタインを連行しに刑務所長がやって来ます。今更「本当は夫ではない…」とも言えず、なんとアルフレートは刑務所に連行されてしまいます。
パーティ会場でアイゼンシュタインの心を射止めたのは、仮面を付けた美しいハンガリーの貴婦人。しかし、この貴婦人の正体は何を隠そう、妻ロザリンデ。実の妻であることに気づかず、アイゼンシュタインは必死に口説きます。実はこのカラクリのすべては、ファルケ博士の仕組んだ壮大な”仕返し”でした。”仕返し”の真相は!? そしてその結末は…!? 粋な大人たちが巻き起こす騒動をお楽しみに!

詳細情報

小澤征爾音楽塾について
 
小澤征爾音楽塾は、ローム株式会社の佐藤研一郎社長(当時)と小澤征爾がオペラを通じて若い音楽家を育成することを目的に、2000年に立ち上げた教育プロジェクト。恩師カラヤンの教えである「交響曲とオペラは車の両輪のようなもの」を持論とする小澤が「教えること」に生涯を捧げたもう一人の恩師 齋藤秀雄のスピリットを受け継ぎ、若い音楽家たちとともに学ぶ場として開催しています。

毎年、国内外でのオーディションで選ばれたアジア諸国(日本、中国、台湾、韓国)の若い音楽家たちでオーケストラを結成し、小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラメンバーをはじめとする演奏家のもとで指導を受け、分奏や歌手とのリハーサルを重ねながら、世界の歌劇場で活躍するオペラ歌手や演出家と共に高水準のオペラ「小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト」を創り上げます(注)。小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトはこれまでに17回開催され、モーツアルト:歌劇「フィガロの結婚」をはじめ、11のオペラ作品とマーラー: 交響曲 第2番「復活」を上演しています。
 
半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)及び公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーションは、2000年の設立以来、継続的に本プロジェクトを支援してくださっています。小澤征爾音楽塾は、2016年1月にリニュアルオープンしたロームシアター京都を制作拠点とし、京都をはじめ全国で公演を開催しています。さらに、2015年以来、京都の小学生を対象とする「子どものためのオペラ」公演(無料)を実施しています。
 
2020年3月に予定されていた「オペラ・プロジェクトXVIII」は新型コロナウイルスの影響により公演中止(2020年2月に中止発表)。
 
2021年3月には「小澤征爾音楽塾 特別公演 2021」として、塾生・講師・塾生OBOGが出演したオーケストラ公演を東京文化会館で開催(2021年3月は当初「オペラ・プロジェクトXIX」として「ラ・ボエーム」の公演を発表していたが見送り)。
2022年3月 満を持して「オペラ・プロジェクトXVIII」を3都市で開催予定。
 
注:2022年の塾オーケストラメンバーはコロナウィルスの影響により国内参加者のみ。
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