内館牧子『すぐ死ぬんだから』泉ピン子、村田雄浩出演で朗読劇として上演決定
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『泉ピン子の「すぐ死ぬんだから」 』ビジュアル
2022年夏、内館牧子のベストセラー作品『すぐ死ぬんだから』が、朗読劇として上演されることが決定した。上演台本・演出は笹部博司が手掛け、泉ピン子、村田雄浩が出演する。
このたび内館牧子、泉ピン子のコメントが到着した。
内館牧子 コメント
この朗読劇を泉ピン子さんが引き受けて下さったと聞いた瞬間、私は亡き橋田壽賀子先生を思い出しました。先生が「おしん」を書かれていた時、私は脚本家の卵で、まだ会社勤めをしていました。ただ、NHKのプロデューサーのご紹介で、週末だけ先生の熱海の仕事場に通い、資料整理などのお手伝いをしていたのです。
私は脚本の仕事など何ひとつなく、主たる身分は会社員でしたが、先生に泉ピン子さんを紹介されました。主人公おしんの母親役で、極貧のために幼い娘を奉公に出します。その悲しみと愛情が画面からにじみ、日本中の、いえ世界中の視聴者を泣かせている最中でした。
私がとても印象に残っているのは、ピン子さんをご覧になる先生の目でした。それは「この人なら絶対に大丈夫。安心してどんどん書ける」という、強い信頼の目でした。今も忘れられません。
先生の最期をピン子さんが看取ったと伺った時、やはりあの目を思い出しました。先生はどれほど安心して旅立たれたでしょう。
先生はいつも私のことを、「うちに来てた子」とおっしゃっていました。今回、「うちに来てた子」と「絶対に大丈夫」のピン子さんがタッグを組むこと、先生はきっと大喜びされていると思います。
泉ピン子 コメント
懐かしい内館さんの印象
最初にお会いしたのはNHKの大河ドラマ「いのち」 のインタビューの時だと思います。ロケ地の青森まで来て頂いたと記憶していますが、私も74になり記憶が曖昧で、、、橋田先生に頼まれて「いのち」の雑誌インタビューを受けた時、内館さんが聞き手で、 その時もやっぱりほとんど橋田先生の話だったかな、、、。
内館さんが横綱審議委員をされている時、偉くなっちゃってと思いました。私なんか審議委員の話こないよ笑
もう「内館さん」ではなく「内館先生」になられたのが嬉しくて目を細めたのを覚えています。橋田先生も必ず内館作品は見ていて、内館さんが書くようなテーマは私には書けないと、懐かしいですね。
この作品は内館先生、橋田先生に褒めてもらえるように精一杯演じたいと思います。