DDT25周年記念両国国技館大会でタッグ王座に挑戦! 高梨将弘がクリス・ブルックスとの友情を熱く語る
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3月20日(日)、両国国技館にて『Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~』が開催される。
DDTで2003年にデビューした高梨将弘は、DDTの歴史において欠かせない存在に。その高梨がデビューした時点ですでにチャンピオンとして君臨していたHARASHIMAと、25周年記念大会でタッグ王座をかけて激突することになった。
高梨のパートナーを務めるクリス・ブルックスは、NXT UKからのオファーを断り“自由にプロレスがしたい”とDDTを選んだ逸材。プライベートでも仲が良く我闘雲舞のタッグベルトも持つ2人はどのような関係なのか? 高梨にパートナーへの思いを聞いた。
▼KO-Dタッグ選手権試合
【王者組】HARASHIMA&吉村直巳
vs
【挑戦者組】クリス・ブルックス&高梨将弘
※第72代王者組の初防衛戦
――まずはクリス選手との事についてききたいのですが、改めてCDK(Calamari Drunken Kings)はどのように結成されたのでしょうか?
「2019年にクリスが参戦することになり、最初は京都だったかと。その後すぐ大田区でタッグが組まれたんです。大田区に至るまでもツアー中は心細いだろうから、自分が海外遠征へ行った際周りに良くしてもらって嬉しかったので。あんまり英語喋れませんけど、バスでいうと『隣に座りなよ』とか」
――それは嬉しい気遣いですね。
「クリスがまたあの屈託のない笑顔で『ありがとう』っていうんですよね(笑)。自分は『大田区の試合よろしくね』ぐらいのつもりだったんですけど、クリスはチームに名前を付けよう、自分たちの共通点や意味を持たせようと。本人も海外で『CCK(Calamari Catch Kings)』というチームをやってたこともあったし、バスの中でもずっとビール飲んでる自分のことを見て『マサは酒が好きなんだね』って言ってたし。SNSで呼ばれていてワンフレーズ変更した『CDK(Calamari Drunken Kings)』になったんですよ。で、大田区の対戦相手がムーンライトエクスプレス(MAOとベイリーの元王者チーム)だったです。変な話なんですけど、急造チームでぶつかってもどこまでやれるかなぐらいに思ってたんですが、でもいざ一緒に闘うとスゴくフィーリングが良くてめちゃくちゃ手ごたえがあったんですよ! で、勝てたと。そっからユニットとしてやって行きたいなって思いましたね」
――今はなかなか難しいですが、プライベートでも“お酒”という趣味が合うとか。
「ご存じの通り彼も酒好きで。我闘雲舞で使う市ヶ谷の会場って控室に冷蔵庫があるんですけど、そこにビール入れといて試合終わりに飲みながら『今日の試合こうだった』『こうしたらどうだった』みたいなこともやってましたね(笑)」
――一緒にいるといえば、チョコプロにもクリスは参戦していますが一緒に出ている経緯は。
「僕が我闘雲舞にもよく出てたのでクリスも見に来てくれて。『マサが出てる団体は面白い。俺も出てみたい』と。会社に聞いてみたらOKだってことになって、我闘雲舞でよく組むようになったんですよね。チョコプロは我闘雲舞の中の一つのブランドで配信形式、両方のコンセプトを理解して上がってくれてますね」
――12月のEXTREME王座戦ではチョコプロメンバーがセコンドについていましたが、高梨さんにとってチョコプロとはどういう場なのでしょうか?
「チョコプロはチャットにお客様がいて今まで知らなかった反応があり、YouTubeで無料配信してます。自分も欠場中にチョコプロのみんなの映像を見て『この会場でこんなことやるんだ』『この選手こんな試合するんだ』とか、クリスなんかは『マサだったらもっと面白いことやれるよね』『さあ、マサだったらどうする?』って訴えかけてくるんですよ、映像から。もうみんなから勇気や刺激をもらいましたよね。だからCDKで獲ったアジアドリームタッグも大事にしていきたいですね(会見でも二人はそのベルトを持参)」
――欠場中も刺激をもらえるってタッグパートナーって感じがしますね。
「クリスは探求心がすごいんですよ、常にマサだったらどうする? って訴えかけてくるような。そういう点では緊張感もありますし、もちろん楽しいですけどね(笑)。酒呑童子のときは理念・信念の話し合いが多いんですけど、クリスはその日の試合展開・アイデアとかひらめきの話し合いが多くて、別の刺激がありますね」
――クリス選手にも刺激を与えてる実感はありますか?
「だといいんですけどね、おっかなびっくり答えてます(笑)。クリスと一緒にやるようになった時期は、ちょうど自分がDDT以外にもよく参戦するようになった時期でもあって。我闘雲舞の現場監督やることになったのもありますし、ユニオンMAXのベルト巻いたりBASARAのほうに出たりとか。DDTと自分との関わり方が変化する時期でもありました。その間にクリスが居ることでDDTに関わる上でのキーになった選手ですね。いつでも戻れるというか戻るモチベーションにもなりました」
――クリス選手についてのここだけの話があれば教えて下さい。
「ひたすら優しいんですよね。さくらえみ選手のAEW壮行会の時なんかは、みんな『無期限っても何か月かで帰ってくるんでしょ』ぐらいにワイワイしてたんですけど、クリスは涙ぐんで『寂しいよ』と小さく一言。号泣とかじゃなくただ一言だけってところに、むしろこっちがぐっときちゃった(笑)。クリスは自分たちの場所だと思ってくれてるんだなって感情が見えてぐっときましたね。このご時世で日本にずっと居るってなかなかの決断だと思うんですよね。一回戻らないのかとか聞いてみたんですけど『両親を日本に呼んでいろいろ連れて行ってあげたいんだ。だからもっと日本を知りたいんだ。お花見とかもしたいよね』って。年齢やキャリアを超えて尊敬してます」
――今回挑戦するKO-Dタッグ王座に関して、前回戴冠したのは10年以上前ですがベルトに対してはどのような思いがあるのでしょうか?
「タッグタイトルには酒呑童子としても何度も挑戦したんですよね。高梨坂口組、高梨KUDO組、そして坂口KUDO組でも取れなかった悔しさがあります。KO-D無差別級、KO-D6人タッグ、EXTREMEとかあらゆるベルトを取ったんですけどタッグベルトだけ取ってないんです。酒呑の悲願っていう部分とクリスと獲るっていうところにも意味がありますよね。後楽園の試合後にも言いましたけど、会社からのHARASHIMA選手とのタッグ案を蹴って『HARASHIMAさんと組むより俺はお前を待ちたい』と言ってくれた。自分とのタッグに可能性を見出してくれた。僕がKUDOの居場所を守ってたように、クリスが僕の居場所を守ってくれてた。その気持ちに応えたい。お前は正しかったんだよって証明したいですよね!」
――HARASHIMA選手と次世代の吉村選手のタッグに関してはどのような印象を持っていますか?
「20年以上DDTに所属してタイトルマッチを闘うのはHARASHIMA選手だけですよね。自分が入門した年のビッグマッチ、年末の後楽園でHARASHIMA選手とKUDO選手が組んでタッグタイトルを獲ったんですよ。自分のDDTが始まったところからチャンピオンで、今もチャンピオンとして目の前に立ってくれる。その選手とやれるのは喜びとか感慨とはまた違う感情で向かい合う、大きな出来事ですよね。吉村はHARASHIMA選手と組んでタッグリーグに出場して、完全にイメージが覆りました。彼が2.27の後楽園であれだけの戦いをした後にニカっと笑って我々CDKを呼び込んだ。でもマイクは『あとはHARASHIMAさんが』って丸投げしたり。HARASHIMA選手に完全に心を許してて、吉村の力が開放されてるなって感じましたね。油断できないですね」
――ありがとうございました。改めてこの25周年の両国国技館大会に関する意気込みを。
「両国のタイトルマッチ、立派な記者会見もあるしすごい舞台だなと思ってます。KO-Dタッグを取りたいって気持ちは自分とクリスのほうが絶対強い。タッグリーグを獲れなかったのにチャンスがきた、アジアドリームタッグのベルトも持っている、新宿でクリスがHARASHIMA選手からピンフォールを取った、運・流れもこっちにある、ベルトを獲って毎日記念撮影したいですね」
クリスへの隠すことのできない厚い信頼を語った高梨。タッグチームとしての完成度は技術以上のものがある事は疑いようがない。
『“ネクスト・ケニー・オメガ”ではなく“ファースト・クリス・ブルックス”として生きたい』というクリスとともに、25周年という節目で見せる新たな友情ストーリーを追いかけるのは、今からでも遅くはない。
(聞き手:スレンダー川口)
『Judgement2022~DDT旗揚げ25周年記念大会~』全体戦カード
▼メインイベント~ジャパンベーカリーマーケティング presents KO-D無差別級選手権試合
【王者】竹下幸之介
vs
【挑戦者】遠藤哲哉
※第77代王者3度目の防衛戦
▼DDT UNIVERSAL選手権ハードコア3WAYマッチ
【王者】佐々木大輔
vs
【挑戦者】葛西純(FREEDOMS)
vs
【挑戦者】MAO
※第5代王者5度目の防衛戦
▼KO-Dタッグ選手権試合
【王者組】HARASHIMA&吉村直巳
vs
【挑戦者組】クリス・ブルックス&高梨将弘
※第72代王者組の初防衛戦
▼DDT旗揚げ25周年記念スペシャルシングルマッチ
高木三四郎
vs
中澤マイケル(DDT/AEW)
▼秋山準デビュー30周年記念試合
秋山準&大森隆男(全日本)
vs
樋口和貞&岡谷英樹
▼スペシャルシングルマッチ
赤井沙希
vs
雪妃真矢(フリー)
▼スペシャルタッグマッチ
木髙イサミ(BASARA)&坂口征夫
vs
上野勇希&勝俣瞬馬
▼LiLiCo引退試合
LiLiCo&小田井涼平&彰人with 純烈(酒井一圭&白川裕二郎&後上翔太)
vs
男色“ダンディ”ディーノ&飯野“セクシー”雄貴&今成"ファンタスティック"夢人
▼KO-D10人タッグ選手権試合
【王者組】大鷲透(フリー)&アントーニオ本多(フリー)&平田一喜&ヨシヒコ
vs
【挑戦者組】ポイズン澤田JULIE(フリー)&佐々木貴(FREEDOMS)&GENTARO(FREEDOMS)&MIKAMI(フリー)&タノムサク鳥羽(フリー) with ナオミ・スーザン
※第6代王者組2度目の防衛戦
▼ダークマッチ 時間差入場タッグバトルロイヤル
<出場チーム>橋本友彦(A-TEAM)&諸橋晴也(フリー)、高尾蒼馬&翔太(ガンプロ)、藤田ミノル(フリー)&MJポー、火野裕士(フリー)&納谷幸男、ゴージャス松野&伊橋剛太、アンドレザ・ジャイアントパンダ(フリー)&スーパー・ササダンゴ・マシン
▼ダークマッチ
岡田佑介&高鹿佑也&イルシオン
vs
小嶋斗偉&石田有輝&エル・ユニコーン