松山ケンイチ×長澤まさみ、初共演で連続殺人犯と検事として対峙 映画『ロストケア』公開が決定
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左から、松山ケンイチ、長澤まさみ
映画『ロストケア』が2023年に全国公開されることが決定した。
本作は葉真中顕氏のデビュー小説で、第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しy小説『ロスト・ケア』を映画化したもの。連続殺人犯に検事が対峙し、なぜ殺人を犯したのかに迫るヒューマンサスペンスだ。早朝の民家で老人と介護士の死体が発見された。捜査線上に浮かんだのは死んだ介護士と同じ訪問介護センターに勤める斯波宗典。彼は献身的な介護士として介護家族に慕われる心優しい青年だった。検事の大友秀美は斯波が務める訪問介護センターで老人の死亡率が異常に高いことを突き止める。大友は真実を明らかにするべく斯波と対峙。斯波は自分がしたことを「殺人」ではなく「救い」だと主張する。
『ロスト・ケア』書影
映画では、主人公の心優しい介護士・斯波宗典を松山ケンイチが演じ、斯波と対峙する検事・大友秀美役で長澤まさみが共演する。なお、ふたりは本作で初共演を果たしている。監督・脚本を務めたのは、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『老後の資金がありません!』『そして、バトンは渡された』などの前田哲氏。『ストロベリーナイト』『四月は君の噓』の龍居由佳里氏が前田監督とともに脚本を手がけている。なお、本作は前田監督と松山、プロデューサーが長年温めてきた思い入れのある作品とのこと。脚本開発時から、前田監督と松山が幾度も話し合いを重ね、脚本が完成したという。撮影は、舞台である長野県にて、2022年3月より約1ヶ月にわたって行われた。
前田哲監督
主演の松山ケンイチ、長澤まさみ、前田哲監督らのコメントは以下のとおり。
松山ケンイチ(主演/斯波宗典 役)
この映画は、これから生きていくうえで大事にしなければならないものや、若い人たちに伝えるべきことが沢山詰まっている作品だと思います。他人事ではなく、自分の事として考え悩みながら演じました。
自分が出せる答えを見つけ、監督、スタッフさん、長澤さんと一緒に納得がいく作品が作り上げられたのではないかと思っております。
長澤まさみ(大友秀美 役)
私が演じた「検事」は最初から最後まで正しいとはなにかを、悩み、心が揺れ動く役でした。私自身の迷いや心の揺れと、秀美の感情が良い方向にリンクし、良い演技ができました。この映画の「伝えたいこと」を、多くの皆さんに受け取って頂きたいと思います。
前田哲(監督)
映画は日々変化し一瞬にして天国と地獄をも生み出す「生き物」であることを思い知らされた撮影現場でした。
松山ケンイチさんと長澤まさみさんの「魂のバトル」に、ご期待ください。
二人の表情と言葉に、映画のテーマ全てが込められています。
有重陽一(プロデューサー)
監督から原作「ロスト・ケア」を映像化したいという提案を持ち掛けられたことがこの作品の始まりです。最初はテーマも重く、ハードルが高いと思ったのですが、監督と話し合いを重ねるなかでエンターテインメント作品に昇華できる可能性を感じ、脚本に龍居由佳里さんを起用し映画化に動きました。それから本作りに数年かけましたが、その苦労が実り撮影を敢行することができました。脚本開発から撮影現場でも監督、松山さん、長澤さんの三人で何度も意見を出しあい、非常にクリエイティブな作品作りができたと思います。そうした過程で斯波と大友という人物が確立し、人間としての斯波や大友を描けたのではないかと思っています。公開を楽しみにお待ちください。
葉真中 顕(原作)
私自身、この作品の映画化は難しいのではないかと思っていましたが、原作に惚れ込んでくださった前田哲監督と松山ケンイチさんが努力に努力を重ね、実現の運びとなりました。原作者冥利に尽きます。高齢化が進みケアの問題がより切実になる今、映画『ロストケア』の公開が価値あるものになることを期待します。
『ロストケア』は2023年全国ロードショー。