東京ドーム那須川vs武尊戦は“最前列300万円”！ 6/19「THE MATCH 2022」

那須川天心vs.武尊、世紀の一戦が行われる「THE MATCH 2022」（6月19日、東京ドーム）の概要発表会見が7日（木）行われた。

大会は12時開場で14時開始（ともに予定）。ABEMA PPVで完全生配信、また天心vs.武尊戦に関してはフジテレビで生放送され、は4月9日（土）12時からイープラスで独占抽選先行販売となる。

立ち技のみ全10～15試合、日本エンタメ史上最高額の代金

会見は対戦する那須川天心と武尊の他、大会を主催するK-1中村拓己プロデューサー、株式会社ドリームファクトリーワールドワイド 代表取締役社長 榊原信行、RISE伊藤隆代表の5名が登壇して行われた。

会見で明らかとなったのは試合数は全10～15試合で基本立ち技のみ、また「日本のエンターテイメント史上過去最高額」と榊原実行委員に前置きされ発表となったのが最前列300万円、2列目200万円、3列目100万円をはじめとした価格（概要欄参照）。対戦スケールの大きさを感じさせる代金は大きな話題を呼びそうだ。

対戦ルールはワンキャッチ・ワンアタックありとなることは前回発表された通りだが、新たに3分3R・延長1Rで行われることが決定。延長はマスト判定で優劣をつける、完全決着ルールとなる。また試合当日の戻し計量に関しては試合の3時間前に予定していることが質疑応答の中で榊原実行委員が明らかにした。

昨年末に行われた会見では笑顔も見られた天心だが、対戦まで73日となる今回は武尊ともども緊張感ある表情に終始したのが印象的。お互い相手を前に、試合内容に関する具体的な言及はなかった。

東京ドーム・地上波生中継と自身が望んだ形が実現する大勝負に武尊は、「最高の勝ち方で最高の勝利をする」「東京ドームに恥じない最高の試合で勝ちます」と意気込む。

前回のリラックスムードから一転した天心は「僕の人生の中でも一番大きいことだと思うし、何が何でも勝ちます」とこちらも言葉に力を込めた。

決戦まで2ヵ月半、日本格闘技そしてエンターテインメント史上最高の舞台が整った。

「最高の勝ち方で最高の勝利をする」（武尊）

武尊
「試合の詳細がいろいろ決まってきて、試合に向けても練習も減量も調整も、どんどん進めていってる段階で、期待してくれてる人たちが盛り上がってきているのを感じるし、今それをパワーに変えて、練習を頑張っているので、最高の勝ち方で最高の勝利をするので、応援してもらえたら嬉しいなと思います。

まだ試合（天心の前戦）を見れてないので、いつも対策をやる前に自分の能力を上げる練習をするので、これから試合を見て研究していきたいと思います。

対策としてボクシングの練習を取り入れているんですけど、いつも試合前2ヵ月前まではそういう新しいトレーニングとかを取り入れて、ラスト2ヵ月はいつもと同じ練習をやるのがルーティンなので、そういうスケジュールでやりたいと思ってます。

（延長無制限でなく延長1Rになったことについては）決まったルールは決まったルールなので、それに合わせるだけなので、今回は3R延長1Rっていうルールに合わせて調整していくだけなので、僕が言った完全決着ルールっていう、そこはこの試合でできることが決まったので嬉しいし、天心選手も前回の会見で言ってましたけど、延長に行く必要がない試合にすればいいだけなので、3分3Rの中でKOで倒します。

（価格については）ちょっと高いなと思いましたけど、この試合にそういう価値として付けてくれたっていうのは嬉しいことだし、それに見合った最高の試合をして、勝ちます。あと値段も値段なので、知り合いとか友達とかは前の方で見れないというのはちょっと悲しいなと思いました。でも、それがこの試合につけてもらった価値だと思うので、それに見合った試合したいと思います。

（久々に天心を前にしての印象は）特に変わってないし、試合前は本当は対戦相手をなるべく見たくないっていうか、スイッチが入り過ぎちゃって、気持ちが入り過ぎちゃうので、なるべく気持ちを静めて試合まで迎えたいので、もう試合の前日までは会わなくていいかなという風に思います。

（この試合は）僕が格闘家として生きた証明になると思うので、自分が今までやってきたこと、一緒にやってきた仲間とかK-1とか格闘技界、全てを背負って僕は試合しようと思ってるので、僕が格闘家として生きた証を、この試合で勝って作りたいなと思うし、この試合をやることによって、格闘技界がもっとさらに盛り上がっていって変わっていくと思うので、それが未来に繋がっていくと思うし、格闘技を野球とかサッカーとかバスケとか一般のスポーツと同じぐらい、それ以上に日本中・世界中が注目するスポーツにしていきたいっていうのを、僕はK-1に上がってからずっと言ってるんですけど、それができる試合だと思うので、そのためにも僕が勝って未来を切り開きたいなと思います。

（他の出場してほしい選手は）あんまり自分以外の試合のことは口出したくないんですけど、それは他の選手たちの気持ちもあるし、なんですけどK-1代表として、K-1のチャンピオンは、全員みんなで一緒に戦いたいなっていう風に思います。

地上波で試合したいっていうのは僕がずっと言っていることで、地上波ゴールデンタイムに格闘技を戻すという目標を持って、何年かやってきて、K-1は地上波がなかったので、やっと地上波で試合ができるっていうのはすごく嬉しいし、地上波でやって嬉しいっていう意味としては、見ようって思ってる人だけじゃなく、たまたまチャンネル回した時に面白そうって見てくれる人もいるだろうし、今まで格闘技に興味がなかった人がそういう風にたまたま見たことによって、格闘技にハマってくれたり、面白いなと思ってくれたりすることがやっぱり地上波のスゴさだなと思うし、そういう意味でフジテレビで今回生中継してもらえるのは本当に心からすごく嬉しいです。初めて見るような人たちにも『格闘技最高だな』って思ってもらえるような試合をして必ず勝ちます。

東京ドームで格闘技をやるっていうのはすごい特別なことだと思うし、特に軽量級で東京ドームで試合、メインイベントでやるっていうのはあんまりなかったんじゃないかと思うので、それだけの注目度とみんなの期待が東京ドームに連れていってくれたと思うので、東京ドームに恥じない最高の試合で勝ちます。

（相手へのメッセージは）本当にないですね、あとはもうリングで殴り合って蹴り合って、どっちが強いか決めるだけなので、もう言うことはないです」

「絶対に、何が何でも、必ず勝ちます」（天心）

那須川天心
「ここまで来て、もう言うことも特にないですし、絶対に勝ちます。必ず勝ちます。何が何でも、どんな結果であってもみんなを信じて僕は必ず勝つので、本当にキックの最後の試合というか、僕の人生の中でも一番大きいことだと思うし、何が何でも勝ちます。それだけです。

武尊選手のこの前の試合は公式な試合ではなかったので、自分の中であの試合があったから何かっていうのは何も変わってないです。

（試合までの練習は）いつもと同じで何も変わることはないですし、自分を応援してくれた人だったり信じてくれる人を信じて、あとは自分自身をしっかり信じて戦いたいなと思ってます。

（価格は）ちょっと子どもに優しくないなっていうのは思いましたね。僕は小っちゃい子とかがすごい来てほしいなっていうのが一番あったんですけど、でも試合に関しては本当にこういった価値があるんだぞっていうのを、みんなに知ってもらえば嬉しいなと思って。最終的にはこの試合で歴史の教科書に載りたいなと思いました。

（久々に武尊を前にして印象は）特に変わることはないですけど、お互い気持ちが入ってきてるんじゃないかなっていう感覚だけですね。

（他に出場してほしい選手は）本当に同じくチャンピオン全員出てほしいなと思いますし、本当に求心力があるというか、しっかり自分を持っている選手たちに出てほしいなって思います。

（フジテレビで生放送されることに関しては）自分の試合が最後放送されたのが大晦日のRIZINなのでそこから結構時は経ったと思うので、また新たな舞台というか、新しい団体というか、こういう形で試合ができて本当に嬉しく思います。本当に団体も一緒になったし、テレビもいろんなところで放送されるし、本当にみんな仲良くという風に近づいているのかなって思うので、引き続き試合前から試合後までしっかりと見てほしいなと思います。

昔コンサートとかで東京ドームに行かせてもらった時すごい羨ましくて、いろんな試合を見に行ったりしても一番注目されるのってやっぱり東京ドームで、それこそプロレスとかも東京ドームでやってるし、なんで格闘技、キックボクシングはできないんだろうってその時すごく悔しくて、後楽園ホールもなかなか埋まらないのにドームはなんでこんなに盛り上がってるんだみたいなのが自分の中ですごいあったんですけど、それがまさかキックボクシングをプロで15歳からやって今23なんですけど、本当この間でこれだけキックボクシングとともに成長することができたっていうことを自分の心の中で思ったなっていうのが僕の中での東京ドームに対しての思いです。あと僕はアニメ好きなので、刃牙っぽいなっていうのも思いました。

（相手へのメッセージは）ありきたりですけど、お互いにしっかりと仕上げて最高のパフォーマンスをしましょうと。それだけ思ってます」

取材・文：長谷川亮