『超歌舞伎 2022 Powered by NTT』新橋演舞場公演　初日前会見レポートが到着

2022年８月21日（日）～9月3日（土）新橋演舞場にて『超歌舞伎2022 Powered by NTT』が上演される。それに先立ち8月20日(土)新橋演舞場で会見が行われ、中村獅童、澤村國矢、小川陽喜が登壇した。

まず公演に向けての意気込みを問われた獅童は、「幕張メッセで行われる 「 ニコニコ超会議 」から誕生した超歌舞伎ですが、歌舞伎を上演する劇場の一つである南座に進出し、今回につきましては4つの劇場で公演できることとなりました 。新橋演舞場でも公演できますこと、本当に 胸がいっぱいです。今回、4都市の劇場にいらっしゃるお客様の中には、ペンライトを持って観劇をする経験がない方もおりますので、反応がとても心配でしたが、『超歌舞伎のみかた』で使い方をご説明し、結果、博多座・御園座とたくさんの方にペンライトをご購入いただきました。完売した都市もございます。ぜひ本劇場でもお持ちになってご参加ください。こちらも盛り上げられるよう頑張ります。」と語った。

そして澤村は「2019年の南座より、リミテッド公演として真ん中に立たせていただいております。今年は初の東京公演となり、 緊張しておりますが、博多座・御園座の盛り上がりを受けて自信をもって頑張っていけたらと思います。獅童さんが素晴らしいパワーを持っていらっしゃいますので、くらいついて頑張ります」とコメント。

本公演で頑張りたいところは？　と質問が及ぶと「いつも上手から行っちゃうから、下手に行きたいです」と答える陽喜。その答えに対し獅童は「鬼飛びの立ち廻りの方向が、上手から行ってしまう癖があるから、 間違えないように頑張りますと言っておりますね」と補足した。

陽喜の成長について問われた獅童は「間違えたときには落ち込み、稽古を続けていく姿をよくみます。真剣に取り組もう
とする気持ちが増してきているなと感じます」と応じ、澤村も「凄い速さで成長されています。しっかりと歌舞伎俳優らしくなられています」と答えた。

3劇場目となる新橋演舞場での公演を控え、課題を問われると、音響を劇場によって調整し、照明も劇場の客席の色や雰囲気に合わせて変えて、いかに初音ミクがきれいに見えるかという点を考えていると語った。

さらに、幕張メッセから新橋演舞場へ進出するにあたっては「歌舞伎が上演される劇場に進出することによって、サブカル好きのお客様と同時に、古典が好き、歌舞伎が好きな方も多くいらっしゃいますので、納得いただけるようメッセージ性も出しながら努めております。歌舞伎界をこれからもっと変えていきたいという気持ちも込めて、お弟子さんの活躍を願いリミテッドバージョンも設けております。毎回が挑戦です。分からないけれど挑戦し続けるのが「伝統と革新」に繋がると思います。そのためにも歌舞伎の約束事からははみ出さずに、色濃く出していきたいです。最後のお客様を煽る場面に関しましては、獅童ちゃんスタイルです（笑）」と意気込んだ。

『超歌舞伎2022 Powered by NTT』で、初めて歌舞伎に触れる人と歌舞伎ファンとの間に融合はあるかと問われると「必ずあるんです」と獅童は答えた。ペンライトの振り方をマスターしている初音ミクのファンが劇場全体を引っ張ってくれることで、ペンライトの使い方を教えたり、持っていない人に貸してあげたりと交流している姿を見て胸が熱くなることも。まさに客席を含めて「超歌舞伎ファミリー」だという。

今後は少しでも超歌舞伎を認識されるように精いっぱい務め、歌舞伎の可能性を探るのが使命だと語る獅童。最後は陽喜が見得を切り、場内が笑顔に包まれて会見は終了した。