平野綾がジブリ曲に初挑戦、クラシックコンサート『はるかそよかの音楽に恋して』では「オリジナルの歌の雰囲気をまとって歌いたい」
平野綾 撮影=福家信哉
11月23日(水・祝)に大阪のサンケイホールブリーゼにて、『はるかそよかの音楽に恋してmeets平野綾』が開催される。同コンサートは、姉妹音楽家の林はるか(チェロ)、林そよか(ピアノ)がゲストボーカルを迎えておこなうシリーズ。2月にひらかれた第1弾では、元宝塚歌劇団月組トップスターの龍真咲とコラボをして話題に。その好評を受けて、第2弾が開催されることになった。情報が解禁され最速先行が開始された8月25日(木)に、平野綾の取材会が実施された。
平野綾
第1弾のコンサートを配信で鑑賞したという平野は、はるか、そよかの印象について「演奏されているときは、ものすごく大人っぽくて素敵。しかも実力があって、発信力のあるアーティスト」と姉妹のパフォーマンスに魅了されたという。そして実際にリモートで打ち合わせなどをおこなった際には「はるかさんは私と同い年なんです。そよかさんは「お姉ちゃんがふたりに増えたみたい」と言ってくれて。三人姉妹のような感じでリハーサルからやっていきたい」と早くも「姉妹」の絆を結んだという。
「チェロとピアノで聴きたいこの曲!」と題し、はるかのチェロ、そよかのピアノが堪能できる第1部では、平野がリクエストした、ベートーヴェンのピアノソナタ第8番「悲愴」より第二楽章が演奏される。平野は「「悲愴」は登場人物がいるわけではないのに、人間のバックボーンが見えてくるような曲。ノスタルジックだけど、でも悲しいだけではない。過去の出来事を思い出し、悲しいけど良い経験になっている感じがするんです。私は深読みするのが癖で、お芝居のときも台本に書かれていない裏の裏まで考えるタイプ。楽曲も、「こういうストーリーが裏にあればおもしろいんじゃないか」と自分なりに組み立てて歌うことが多いです」と想像をふくらませた。
平野綾
第2部では、平野が声優をつとめたアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006年)のなかで歌った曲「God Knows...」ほか、モーツァルトの妻、コンスタンツェを演じたミュージカル『モーツァルト!』の「ダンスはやめられない」も歌唱する。平野は「3年前にワールドツアーをやったとき、モーツァルトのお墓参りをしたんです。作品のなかでもモーツァルトのお墓のシーンがあったので。まわりに誰もいなかったから、舞台の台詞を言ったりして、最後に「あなたの妻役をやらせていただいてます」と伝えました」と平野流の役作りを振り返った。
また第2部では、スタジオジブリの作品の曲をメドレーで演奏するところも注目。ジブリの曲をコンサートなどで歌うのは初めてという平野は、「ジブリは、曲が流れだした瞬間にジブリと分かる。オリジナルの歌の雰囲気をしっかりまとって歌いたいです」と物語を意識してステージに立つという。また、セレクトした曲については「『ハウルの動く城』(2004年)の「人生のメリーゴーランド」が一番好きなのですが、あの曲はインストなんです。ただ、どうしてもはるかさん、そよかさんのピアノとチェロで聴きたかったので、メドレーのオープニングにしていただきました」と語った。
平野綾
そして取材会の最後に、平野は「ミュージカル、アニメソング、そしてクラシックの魅力を、女性3人のフルパワーで伝えたい」と意気込みを口にした。
『はるかそよかの音楽に恋してmeets平野綾』は11月23日(水・祝)、大阪・サンケイホールブリーゼで開催される。
取材・文=田辺ユウキ 撮影=福家信哉
公演情報
【演奏第1部(クラシック)】
「チェロとピアノで聴きたいこの曲!」
●白鳥:サン=サーンス
●妖精の踊り:ポッパー
●ピアノソナタ第8番「悲愴」より第二楽章:ベートーヴェン(平野綾リクエスト曲)
【はるそよ音楽講座~モーツァルト編~】
●アイネ・クライネ・ナハトムジーク
●もしモーツァルトが「紅蓮華(テレビアニメ『鬼滅の刃』のオープニングテーマ)」を作曲したら
●モーツァルト・オペラメドレー
【音楽トーク】
【ピアノ即興演奏コーナー】
●お客さまからのリクエスト曲で創作ストーリーに合わせて即興演奏
●「きらきら星変奏曲 Newバージョン」
●ダンスはやめられない:ミュージカル『モーツァルト!』より
●God Knows...:『涼宮ハルヒの憂鬱』より
他にもディズニー曲やミュージカル曲からポップスまで、ミュージカル界トップクラスの歌唱力を誇る平野綾が歌う珠玉の名曲の数々
※都合により出演者や演奏曲目が変更になる場合がございます。ご了承下さい。
※当日は入場時、検温や手指の消毒にご協力頂く為、早めのご来場をお願いいたします。