大橋トリオのコラボの流儀、15周年を超えて次のERA(時代)へたゆまず走り続ける男の本音を訊く

2023.1.11
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大橋トリオ 撮影=森好弘

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デビュー15周年イヤーを颯爽と駆け抜けた大橋トリオから届いた、新年の素敵な贈り物。大橋トリオの新作『ohashiTrio collaboration best -off White-』は、これまでリリースしてきた様々なアーティストとの共演曲を選りすぐり、新曲4曲を加えた画期的なコラボベストだ。相手を光らせて自分も光る優れたプロデュース力を存分に発揮した、オリジナルアルバム以上にカラフルで華やかな全12曲。コラボ相手にJQ from Nulbarich、kojikoji、りりあ。、Kenta Dedachiを迎えた、新たな時代をとらえる目配りの効いた新曲の出来も素晴らしい。15周年を超えて次のERA(時代)へ、たゆまず走り続ける男の本音を訊こう。

――2022年、15周年イヤーは盛りだくさんの1年でした。

制作、ライブ、制作、ライブと、怒涛の日々が続きましたね。例年だとそこに年末年始の制作が加わって来るんで、それがないだけ、まだいいのかなとは思いますけど。でも、今は、NHKのドラマの劇伴を作ってるんですよ(※2023年1月21日(土)22時から放送予定のNHK土曜ドラマ『探偵ロマンス』の劇伴・主題歌)。

――そうなんですよね。劇伴は久々ですよね。

久々ですね。劇伴をやると、もれなく死にそうになるんですけど(笑)。うまくハマれば、早い時は早いんですけど、いつもと使う脳みそが違うんで、なかなか大変です。まあでも、今回のドラマは大正時代が舞台で、僕、大正時代が好きなんです。和洋折衷のあの空気感がすごく好きで、大阪の中之島公会堂(大阪市中央公会堂)の、豪華絢爛な感じとかね、すごくいいんですよ。生まれ変わってどの時代に行きたい?と言われたら、大正かなっていうぐらい。

――それも含めて、15周年イヤーは、いろんなことをやってきました。ベスト盤、ホールツアー、プロデュースも多かったですし、ビルボードライブもやりました。

やりましたね。まあ、大橋トリオプロジェクトが今後どうなっていくか?ということを考えると、もっと精力的にいろいろやらなきゃいけないのにな、とは思います。これは完全に自覚してますけど、自分のペースが遅いんで、もっとアグレッシヴに、たとえば1日100通のメールをさばいて、クアッドコアか何かで、いろいろ同時進行でやっていかないと、本当はいけないんだろうなと思いつつも、無理なんで。

――はい(笑)。

自分もいい歳になって、今後どうなっていくか?という時期に入ってきてるんで。いろいろ考えます。

僕はプロデューサーになりたかった人間なので、プロデューサー的な立ち位置から曲の提案をして。ちょっと鼻に付く感じの(笑)。

――そういう意味で言うと、今回みたいなコラボ作は、ライフワークになるんじゃないですか。すごくいいシリーズ。

自分から声をかけるのもそうなんですけど、声をかけてもらいたいですよね。最近だと、ウー・チンフォンという、台湾の国民的歌手の方に声をかけていただいて、コラボしました。そういうことも、もっとやってみたいですけど。

――今回の『ohashiTrio collaboration best -off White-』は、10年前のコラボアルバム『White』に入っていた曲あり、その後のコラボ作あり、そして新曲ありの全12曲。

言ったら、(上白石)萌音ちゃんの曲とか、秦(基博)くんの曲とか、何回もいろんなところで出してるんですよね。どうなんだろうな?と思いつつも、でも、萌音ちゃんの「ミルクとシュガー」に関してはもっと聴いてほしいので、あえてまた入れました。秦くんの「モンスター」も、何度目かだと思うんですけど、前回のベストに収録しなかったんですね。そのあとに秦くんと会った時に、“新しいベストです”って、“でも秦くんとの曲は入ってないんだけどね”って言って渡したのが、ちょっと心苦しくて(笑)。だから今回は入れなきゃなって。

――あはは。そんな私的な理由で。

それもあるし、コラボ的にもベストな曲の一つなので。まあでも、ベストの意味合いで言うと、全部ベストだと思うんですよ。今までコラボさせてもらったものに関しては、甲乙つけることではないから。だから、今このタイミングで聴いてもらいたい選曲という感じですかね。

 

 

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