白鳥大珠『モヤモヤした部分は吹っ切れた。向上心を持ってやり続けていけばもっと上に行ける』

2022.12.23
インタビュー
スポーツ

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GLORYとの対抗戦RIVALSにする白鳥大珠、小林愛三が公開練習を行った。

――前戦のYA-MAN戦からそんなに時間経ってませんがやっぱりYA-MAN戦で完全にリセットされたっていうのはありますか?

白鳥 自分の中でも気持ちよく戦えたし、ここ2年ぐらいの何かモヤモヤした気持ちっていうのはあの試合で晴れたなって気持ちはあるんで、確かにリセットっていう意味ではそうなのかなと思います。

――今このインタビューの表情を見ていてもちょっと前と顔つきが全然違う気がするんですけど。

白鳥 ようやくというか格闘技ってやっぱ楽しいなって久々に思えてきたなっていう感じです。

――この2年間何に悩んでたと思います?

白鳥 もう全てですよね。格闘技の中でどう戦っていけばいいのかとかずっと迷いはあったかなっていう感じで。ただ前回の試合でYA-MANの良さもあったと思うし自分の良さも光った試合になったと思うんで、すごいすっきりしましたね。本当負けられない戦いだったんで、負けたら本当あとがない試合でそこをどうにか乗り切って、ここ最近の中でも一番やっぱりプレッシャーは感じてましたね。そこを一応勝ちという形で終えれたので今すごいすっきりしてて、ようやく次の試合で自分の良さをもっと出せたらなと思ってます。

――その次の試合ですがアブデラ・エズビリとの大一番になりましたけど試合映像は結構ご覧になりましたか?

白鳥 もう10年前ぐらいに日本でやってたじゃないですか。その映像は全く見てないんですけど、GLORYでYouTubeとかに出てる試合は全部チェックしました。

――何気に白鳥選手今まで国際戦はありますけどvsヨーロッパ、vsフランスっていうのは初めてですよね。

白鳥 ないんですよね。タイ人とあとブラジル人とかですねやったのは。ヨーロッパ勢は一回もないんで。だから今までにない強さを自分も感じることになるとは思うんですけど、すごい楽しみだなっていうのはあります。

――ヨーロッパのキックボクシングって全体的に見てどんなイメージなんですか?

白鳥 基本的にコンビネーションが上手いイメージはあるんですけど、あとやっぱ階級が上がっていくにつれて強いなっていうイメージもあるし、目立ってくるとなると65kg以上とかになると思うんで、身体の強さは感じるだろうなと思ってます。そこはもう覚悟して今回の試合に臨むんですけどでも楽しみがありますね。

――イメージとしてフランスのキックボクサーってのはどうですか?

白鳥 フランスは正直分かんないっすね。フランスっていうかもう僕の中でヨーロッパといえばオランダとかのイメージは強いんですけど、フランスのイメージっていうのはそんなにないですね。

――確かにエズビリ選手国籍はフランスだと思うんですけど血筋的には完全にアフリカのモロッコ系だと思うんですよ。今まで過去に90年代とか2000年代はモロッコ系の選手が結構日本に上がってきてると思うんですけど、何かイメージは湧きますか?

白鳥 バダ・ハリとかですか? モロッコ系っていうと。やっぱヘビー級のイメージが凄い強いですけどね。でも身体能力は相当良いと思うし手足も長いし、スタイル的には形がないなって自分の中で思っててちょっとぐちゃぐちゃしてるなというか、バランスいいのか悪いのかよくわからないスタイルっていうか。ただしっかりバランスよく攻撃してくるなっていうイメージはあるんで。手数多いですよね。

――昔はモロッコ系の選手と戦った日本人選手の皆さん総じて「骨が硬い」って言ってたんですけど。

白鳥 でもそこはやってみないと分かんないんであれですけど、タイ人選手とかもスネ硬いって言うじゃないですか。そんな僕今まで別にスネの硬さとか試合中感じたことないんで。そこもやっぱ試合を通して感じる部分だと思うんで楽しみです。

――じゃあ今戦略・作戦立てながらわくわくしてるって感じですか?

白鳥 やっぱりわくわくはしてるんですけどここでつまずいたら本当前回の勝ちも全く意味がなくなってしまうんで。そこは自分にプレッシャーをかけつつ、やっぱり自分もどうしても勝ち続けていきたいんで。楽しみながらもう一度世界の頂点に立つためにやるべきことをやってってるんで今。

――じゃあ今回エズビリに勝って来年白鳥選手がvs世界っていう部分で海外に行って試合やるって可能性も出てきますかね?

白鳥 それは自分の中でもう勝手に決めてます。今回勝って来年の一発目とかもどこで戦うとかもまだわかんないですけど、来年絶対海外に渡って試合したいです。

――先日RISEの實方拓海選手がブルガリアで試合やって残念ながら判定で負けてしまいまして、これでRISEの選手がヨーロッパ行って試合やるのが2連敗になってしまったんですけど、その辺で自分が一矢報いるっていうのはありますか?

白鳥 それはもうもちろん。今回国内でやるんですけどvs世界となっても勝てるっていうのをしっかり見せつけて、もっと期待を膨らませて海外に乗り込みたいなと思って。そこでもうしっかり勝てば向こうでも話題になれるようにしっかり自分の実力つけて、そこは全て上手く流れ作っていきたいですね。

――今回決戦の日が12月25日のクリスマスじゃないですか。勝つことを大前提に聞きたいんですけど勝った後の残り少ないクリスマスをどうやって過ごすってもう決めてますか?

白鳥 まったく決めてはないんですけど、自分に対してのクリスマスって正直どうでもいいというか今回に関してですけどあまり関心がなくて。観に来てくれる人とか観てる人に対して良いクリスマスだったなっていうのを与えたいんで、試合で勝つことはもちろん大前提なんですけど、ちょっとクリスマスプレゼントも用意したいなと思ってます。

――プロとして最高の心がけですね。

白鳥 やっぱりもうこれはもう自分の中で仕事なんで。日にちもクリスマスというイベントのある日なんで。もちろん一番は勝利がそのファンとかにとってのプレゼントになるのかなと思うんですけど、来て良かったなっていう満足してもらいたいですね。

――今のミット打ち見てても思ったんですけど白鳥選手ってリーチが長いのに近い距離で戦うじゃないですか。何か理由があるんですか?

白鳥 もうずっとこういう感じで戦ってきたんで「遠い距離で戦え」とは言われるんですけど、自分の好きな戦い方なんだと思いますね。その距離で戦うっていうかちょっと危ない距離で戦いとか試合でもちょっと危険な打ち合いだったりとかもすごいあったと思うんですけど、自分がやりたいようにやってるんで。だから「もっと離れてやれば楽に勝てるのに」とかそういうの言われるんですけど、少しでも自分の良さを見せるっていう部分では今のミット打ちとかもそうですけど、そういう距離でやったほうが自分は活きると思っているんで。

――その距離だとやっぱりヨーロッパの選手って回転力もありますし接近戦が強いと思うんですよね。そうなるとフィジカル勝負っていうのはすごい重要になってくるかと思うんですけど。

白鳥 でも今回はフィジカルでは正直もう勝てないと思ってるんで、だからより正面に立たないっていう意識は持ってますね。

――逆にテクニックで補う感じですか?

白鳥 テクニックでというかしっかり倒せる距離を意識して正面に立たないっていう。フィジカル勝負にならないようにテクニックだったり距離感だったりとかを気を付けてやりたいなと思ってますけど。ただ離れてても離れればいいってもんじゃなくて、しっかり倒せる距離での打ち込みだったりを磨いてる感じです。

――とは言いつつもやっぱり白鳥選手の手足の長さであったり身長っていうのはvs世界においては有利だと思うんですけど。

白鳥 どうすかね?本当今回初めてなんで、身長差とかはあると思うんですけどヨーロッパとかの選手ってすごい伸びてくるイメージはあるんですよね。今回の相手に関してはですけどサウスポーの距離というか外側に回るとよりやりやすくなるのかなって思ってるんで。結構今までオーソドックス相手にしても自分が内側に入って戦う、前回もそうですけど内側に入って戦っていくっていうのが多かったんで、今回外側とっていきたいなっていう。そうすればそれが近くても遠くても向こうにとってもやりづらい距離になるのかなと思ってます。

――やっぱりそろそろKO勝ちしたいですか?

白鳥 KOしたいですね。前回も本当にKOはしたかったですけど本当に負けられないっていうのは意識はずっと持ってたんで、ただもうやっぱり倒したいですね。倒してこそやっぱり試合において華があるなって思うんで、しっかりKOで勝って今年を締めくくりたいですね。

――記者会見ですごいイケメンなセリフを言ってましたけどこれからもああいうキャラで行くんですか?

白鳥 キャラっていうのかクリスマスなんで(笑)。こないだ僕個人でファンイベントを開いたんですけど、本当初めてで自分で周りに相談しながらとかもそうですけど、募集かけてやっぱ女性が多かったんで。もう予想以上に応募してもらったんで、自分のことを好きでいてくれる女性ファンのためにも喜んでもらえるようにしていきたいなと思ってます。でも男性ファンっていうのは格闘技ファンでやっぱ試合で強い姿を見せていけばついてくると思うんで、そうでない部分はしっかり女性ファンに見せていきたいですね。

――じゃあちょっと男から見ると「何キザなこと言ってるんだ」ぐらいの感じの?

白鳥 それはしょうがないですよ。人それぞれ思う事もあると思うんですけど(笑)、僕は関係ないんでそこは。かっこいい姿見ててよって思ってます。

――倒し切るっていうところについて今の練習でこう考えてる事とか工夫していることがあれば教えていただけますか?

白鳥 倒しきる面では前回の試合とかも結構攻撃を入れたんですけど、結構重心が後ろになってのパンチだったりとかになってたんで、ちょっと攻撃自体は軽い打ち方になってたんで、今回しっかり体重乗せたパンチだったり蹴りで倒しにいく姿をみせ見て欲しいなと思っててそれを意識してやってはいます。

――白鳥選手のパンチってどちらかというと連打で巻き込んで倒すというよりは切れるパンチで一撃で効かせるようなイメージがあるんですけど、そういったところも今考えて練習をされてますか?

白鳥 もともとパワーファイターではないのでどちらかというとキレだったりスピードだったりが持ち味だったんで、そこに今よりも少しでも体重を乗せればより倒せると思うし、結構スパーだったり試合だったりでパンチが堅いって言われるんですけど。だから痛いと思うんですよね殴られてる方って。ドシーンって重いパンチではないと思うんですけど痛いパンチを多分打ってると思うんで、そこにより体重が乗っかれば絶対倒せると思ってるんでそこは意識して取り組んでます。

――那須川会長とかから打ち方とか重心の乗せ方とかのアドバイスをいただいてるんですか?

白鳥 今試合に向けて会長とのパーソナルトレーニングとかもやってってるんで。やっぱり判定勝ちって別に狙ってないんで。やっぱりどうしたら倒せるかっていうのを日々模索しながらやってるんで、そこは残り3週間切ったぐらいですけど詰めていきたいなと思ってます。

――ここ数年ワールドシリーズで61kg獲ってからちょっと負けもあって悔しい時期も続いたと思うんですけど、それも踏まえて今現状どういった気持ちになっていますか?

白鳥 上手くいかないなっていうのもあるし自分のメンタル状態も乗ってないなっていうのもあって勝ったり負けたりを2年ぐらい繰り返したんですけど、ただそういうモヤモヤした部分っていうのは本当吹っ切れたんで自分の中で。自分では思ってないんですけど多分どこかで連勝をいってた時に自分の中で満足してたのかなっていうのは、今やって感じる部分ではあるんでより向上心を持ってやり続けていけばもっと絶対上に行けると思ってるんで、その気持ちを忘れないまま勝ち続けていきたいですよね。

――今回で良い勝ち方をすれば来年に向けてvs世界っていうことになると思うんですけど海外のファンとかも獲得していきたいですか?

白鳥 獲得していきたいからこそ海外に僕が乗り込んで行きたいなと来年思ってるんで。海外ファンってどうつくかとかも全く分からないんで。果たしてこの階級が実際に海外に人気あるのかとかも全くわからないし、だから実際に自分が行くしかないと思ってるんで、そこは絶対狙っていきたいです。

――最後にファンの皆様にメッセージのをお願いします。

白鳥 12月25日会場に来てくれる方もABEMAで観てくれる方も、これからvs世界に向けての第一戦としてしっかり自分の強さを見せつけて、本当この日来て良かったと思えるクリスマスに、自分自身もしたいと思ってるんで是非応援してください。今回はそういうイベントの日ってのもあって今回は入場から注目してください。楽しみにしててください。

記事提供:RISE

 

イベント情報

『Cygamespresents RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS2022』

 日時:12月25日(日)本戦開始13:00予定
 会場:両国国技館(東京都)

※12:00開場後にオープニングファイトを実施

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