『浜野考史 ヴァイオリンリサイタル』浜離宮朝日ホールにて3/29に開催

2023.2.10
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クラシック

『浜野考史 ヴァイオリンリサイタル』


2023年3月29日(水)浜離宮朝日ホール 音楽ホールにて『浜野考史 ヴァイオリンリサイタル』が開催される。

シアター オーケストラ トーキョー ソロ・コンサートマスターを務める浜野考史が、「白鳥の湖」とヴァイオリンの名曲を奏でるコンサートとなる。

浜野がソロ・コンサートマスターを務めるシアター オーケストラ トーキョーは、劇場⾳楽、特にバレエ⾳楽の演奏に重きをおいている。いわゆる古典バレエ作品の“⾒せ場”ではヴァイオリンのソロが書かれている作品が多く存在し、主⼈公たちの⼼情を代弁。その全ての公演の演奏を担っている“K バレエ カンパニー”の芸術監督熊川哲也は、浜野の演奏に絶⼤な信頼をおいているという。

バレエが育った地・フランスに拠点を置く浜野が、オーケストラピットを⾶び出し満を持して演奏する《⽩⿃の湖》がどのような宝⽯箱として届くのか、期待が高まる。

また、本公演で演奏される作品のうちのひとつ、ショーソン Chausson(1855-1899)の作品《詩曲》は、ゆっくりとした神秘的な序奏、ヴァイオリンの瞑想的な第⼀主題、それとは対照的に熱情的な第⼆主題が詩的な⾳楽で展開される。

独奏ヴァイオリンと管弦楽のために書かれた作品であり、ショーソンを代表する作品のひとつ。もともとはロシアの作家ツルゲーネフがルネサンス・イタリアを舞台として書いた⼩説『愛の勝利の歌』に基づく交響詩として着想されたが、ショーソンはこの⼩説に漂う神秘的な物語性を絶対⾳楽的な理念にまで⾼め、標題を取り去って「詩曲」として発表した。

国内での数多くの演奏活動を経てなお今フランスでの研鑽を続ける浜野が、⽇々⽬にする光景̶それはカフェテラスでは⽼若男⼥が⽇が暮れるまで語り合い、毎週⾏われる教会のミサには多くの市⺠が参加し聖書の⾔葉を積み、テレビでは討論番組で出演者同⼠が激しく意⾒を投げ合う…⽇常が⾔語にあふれた環境だという。

台詞のないバレエの世界に⾳楽の⾔葉を描く浜野が奏でるヴァイオリン。「演奏する、というのは⾳で語ること」フランスで⽇々聴き、⾒て、肌で感じる⾵がどのように⾳楽に表れるのか、注⽬だ。

今回のプログラムでは、シューマン、サン=サーンス、ルクーと、ショーソンと共に時代を担った作曲家の作品がラインナップされている。

彼らはソプラノ歌⼿であり⼥性作曲家であるポリーヌ・ヴィアルドと交流を持ち、ポリーヌが後半⽣パリ郊外で催したサロンは芸術家が集う近代フランス⾳楽⽂化のメッカとなるものだった。⼤ヴィルトゥオーゾであったヴァイオリニスト・作曲家のイザイの存在もこの時代のヴァイオリン⾳楽に⼤きな影響を与えている。そして、フランスの作曲家マスネ。ヴァイオリンの⽢美なメロディが絶⼤な⼈気を誇る「タイスの瞑想曲」の他に「マノン」などオペラやバレエの作品を遺している。

⽂学から⽣まれたロマン派の時代は、詩情豊かなバレエ発展の時代でもあった。静かな愛に溢れたロマンティックなそしてメランコリックな⾳楽に⾝を委ねるひとときが楽しめるコンサートになるだろう。

【演奏者プロフィール】

<ヴァイオリン> 浜野 考史(Takashi Hamano)

東京音楽大学卒業。在学中、マスタークラスにてイヴリー・ギトリス、フランコ・グッリ、ライナー・キュッヒル各氏の指導を受ける。20 年以上の日本での演奏活動の後、渡仏し、パトリス・フォンタナローザ、オリヴィエ・シャルリエの各氏に師事。ソリストとして日本でのリサイタルの他、ウクライナ、韓国、タイでの演奏、またフェデリコ・アゴスティーニ氏や国内オーケストラと共演。これまでに東京シティ・フィルのコンサートマスター、YAMATO 弦楽四重奏団の1st violin 奏者等を務めた。「山田耕筰:弦楽四重奏曲全曲・室内楽作品集」「日本弦楽三重奏曲の世界」「紺野陽吉の音楽」などのCD をリリース。現在、シアターオーケストラトーキョー ソロ・コンサートマスター、菖蒲弦楽三重奏団ヴァイオリン奏者。

<ピアノ> タカヒロ・ホシノ(Takahiro Hoshino)

北海道出身。桐朋学園大学を 経てハンガリー国立リスト音楽 院でハンガリー政府給費留学生として学ぶ。これまでに、ヴィオッティ=ヴァルセシア、 カントゥ、マスタープレーヤーズ、メディチ、ロンドン・ クラシカル、クララ・シューマンなど、42 の国際コンクールで優勝、上位入賞 し、国内外の音楽祭への出演、オーケストラとの共演 を重ねる。T&K Classics 専属アーティスト。上野学園大学准教授、昭和音楽大学講師を務める他、一般社団法人日本芸術連盟
代表理事としてJCPC 日本室内楽ピアノコンクールを主宰。近年は、”ホロヴィッツの恋したピアノ”ヴィンテージ・ニューヨークスタインウェイCD75 を使用した演奏会やレコーディングを活発に行なっている。

公演情報

『浜野考史 ヴァイオリンリサイタル』
〜シアター オーケストラ トーキョー ソロ・コンサートマスターが奏でる珠玉の「白鳥の湖」とヴァイオリンの名曲〜


【出演】
ヴァイオリン:浜野考史
ピアノ:タカヒロ・ホシノ

【プログラム】
・シューマン:アダージョとアレグロ 作品70
・ルクー:ヴァイオリンソナタ
・ショーソン:詩曲(ポエム) 作品25
・マスネ:タイスの瞑想曲
・チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」 作品20 より、情景集
・イザイ:サンサーンスのワルツ形式の練習曲による奇想曲
※曲目は一部変更となる場合がございます。

【日程】 2023年3月29日(水)18時半開場/19時開演
【会場】 浜離宮朝日ホール
【料金】全自由席 前売り3,800 円(税込) ※当日券4,000 円(税込)
取り扱い】e+(イープラス) https://eplus.jp/hamanotakashi/
朝日ホール・センター営業時間:月~土(10 時~18 時)Tel:03-3267-9990

【主催】K-BALLET・シアター オーケストラ トーキョー
【お問い合わせ】 event@theater-orchestra-tokyo.com(シアター オーケストラ トーキョー 事務局)
【詳細】http://www.theater-orchestra-tokyo.com