カネヨリマサル「こんなに幸せな景色を見させてくれてありがとうございます」 『いまを生きるツアー』よりリキッドルーム初ワンマンの公式レポートが到着

2023.5.15
レポート
音楽

カネヨリマサル

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大阪発3ピースガールズロックバンド・カネヨリマサルが、1stアルバム『わたしのノクターン』を引っ提げて全国ツアー『いまを生きるツアー』を開催中。本記事では、7公演目にあたる4月30日(日)東京・LIQUIDROOMにてワンマン公演のオフィシャルレポートをお届けする。


カネヨリマサルが4月30日、東京・恵比寿LIQUIDROOMにてワンマンライブを開催した。同公演は、現在開催中の全国ツアー『カネヨリマサル 1st Full Album リリースツアー 2023 “いまを生きるツアー”』の7公演目にあたるもの。また、カネヨリマサルにとって約1年ぶりの東京ワンマンでもあり、メンバーのいしはらめい(Ba/Cho)は「あれから1年が経って、こんなにでっかい会場でやらせてもらって、しかもソールドしたんですよ! みんなのおかげです。こんなに幸せな景色を見させてくれてありがとうございます」と笑顔とともに感謝を伝えた。

ちとせみな(Vo/Gt)の「最高のライブにします!」という宣言からライブはスタート。1曲目からバンドの演奏は力強く、思いきり楽器を掻き鳴らすメンバーは終始笑顔だ。充実したツアーをまわれていること、そして「ライブハウス楽しんでこうね!よろしく!」と挨拶する彼女たち自身が誰よりもこの場を楽しんでいることが早速伝わってきた。つい最近、人生で初めてマイドラムセットを購入したもりもとさな(Dr/Cho)は、ツアー3本目の新潟公演から新たな相棒とともにライブに臨んでいて、旅とともにドラムの音が育っていくのを楽しみにしているそう。全国各地のファンと作ったサウンドが今後のカネヨリマサルを形作る一部になるだなんて、とてもロマンティックだ。

カネヨリマサル

熱量の高い演奏を前に、観客は拳を上げて大盛り上がり。さらに、コンサート開催におけるガイドラインが緩和されたため、今回のツアーからマスクを着用した上で観客の声出しもOKに。疾走感溢れる「二人」では、高まる気持ちを体現したバンドの演奏に誘われる形でフロアからシンガロングが起こった。また、声出しOKということは、コール&レスポンスももちろん可能。「リキッド、元気ですか?」(いしはら)、「イェーイ!」(観客)、「気持ちいい! もう1回やっていい?」(いしはら)といったやりとりが微笑ましい。

今年1月25日にメジャー1stフルアルバム『わたしのノクターン』をリリースし、ビクターエンタテインメント内のレーベル・Getting Better Recordsよりメジャーデビューしたカネヨリマサル。ライブではアルバム収録曲を中心に、これまでの活動を彩った様々な楽曲を演奏した。ライブの後半では、サポートギタリストを入れた4人編成で楽曲を披露。ツインギターでパワフルに攻める「背中」など、新編成でも抜群のアンサンブルを聴かせてくれた。

カネヨリマサル

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ちとせ曰く、「今まで育ててもらった場所をまわって、お礼をしに行くようなツアー」だという『いまを生きるツアー』。カネヨリマサルが恵比寿LIQUIDROOMのステージに立つのは2019年11月の『TRUST NIGHT 2019』以来3年半ぶりだが、当時は「自分たちを観に来てくれた人がこの中にどれくらいいるのだろうか」という不安もあり、思った通りのライブができなかったという。9年もバンドを続けていれば、悔しい想いをする機会も少なくないだろう。しかし一つひとつの経験が3人を強くさせ、バンドを輝かせた。メジャー1stアルバムを完成させた今、自分たちの音楽を信じて、地道に歩んできた9年に間違いはなかったと確信することができている。顔を上げれば、自分たちと同じようにカネヨリマサルの音楽を信じ、慕ってきたファンでいっぱいのフロアが目に映る。ぐっと涙をこらえながら「ずっとやってきたことがちゃんと届いてたんやなって、今は思っています」と、ちとせ。そして、「自信のない私たちやけど、満員のLIQUIDROOMに立たせてもらえているのは、見つけてくれて、を買ってくれて、聴きに行こうって思ってくれたみんなのおかげ。そして、私たちの音楽を信じて、育ててくれたスタッフさんのおかげやと思ってます」と万感の想いを込めて「26」を歌い鳴らした。悔しさや悲しさ、寂しさを全て歌に変え、地道に、一歩ずつ進んできた彼女たちの音楽は、人の痛みに寄り添えるやさしい心を持っている。「生きるの全部、お疲れ様! 今日は来てくれてホンマにありがとう!」(ちとせ)というメッセージがどこまでも温かく感じられた夜だった。

カネヨリマサル

『カネヨリマサル 1st Full Album リリースツアー 2023 “いまを生きるツアー”』は6月25日の大阪・心斎橋BIGCAT公演まで続く。ツアーのは、キャパシティ緩和につき追加販売中の広島公演を除き、全公演ソールドアウト済みだが、若手バンドの登竜門と言われる「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2023」をはじめ、カネヨリマサルは今後も様々なイベントやフェスに出演する。バンドの“今”を感じられる機会をお見逃しなく。


Text by 蜂須賀ちなみ
Photo by タマイシンゴ

リリース情報

「GIRL AND」
(映画『17歳は止まらない』主題歌)
2023年夏 リリース予定!

映画情報
映画『17歳は止まらない』
2023年8月4日(金) 新宿シネマカリテほか全国公開
*映画予告映像
https://youtu.be/02asDRXUTlU
<物語>
瑠璃(池田朱那)は農業高校で畜産を学ぶ二年生。母ひとり子ひとりの家庭で育った瑠璃は動物の世話で忙しい学校生活 と家計を助けるためのアルバイトを両立させながら、モモ(片田陽依)、彩菜(白石優愛)、くるみ(大熊杏優)らクラスメイトと 家畜たちから「命をいただく」という尊さを学んでいる。 ある日、瑠璃はモモと近隣の高校の文化祭へ遊びに行き、同い年のマサル(青山凱)を紹介される。瑠璃に一目惚れしたマ サルは後日猛アタックをかけるが、農業高校教師の森(中島歩)に想いを寄せている瑠璃はそっけない。森への情熱を募ら せた瑠璃はある日、森の家へ押しかけて強引に思いを伝えようとするが・・・。 
<出演>
池田朱那
片田陽依 白石優愛 大熊杏優 青山凱 中澤実子
ジョカベル美羽 安部夏音 三好紗椰 / 中島 歩
<クレジット>
監督・脚本:北村美幸 音楽:林 魏堂
主題歌:カネヨリマサル「GIRL AND」(Getting Better/Victor Entertainment)
製作:與田尚志 プロデューサー:佐藤 現 岡田 真 久保和明
撮影:田宮健彦 録音:飴田秀彦 美術:貝原クリス亮 編集:清野英樹
TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY 第一回製作作品
製作:東映ビデオ 制作プロダクション:レオーネ 配給:東映ビデオ
(C)2023 東映ビデオ
2023 年/日本/96 分/5.1ch/シネマスコープ/カラー/デジタル

ツアー情報

『カネヨリマサル 1st Full Album リリースツアー 2023 いまを生きるツアー』
※全公演 SOLD OUT!!!
5月19日(金) 福岡 LIVEHOUSE CB w.) MOSHIMO [SOLD OUT!] 開場 18:00 / 開演 18:30
5月20日(土) 広島 Live Space Reed w.) ammo [SOLD OUT!] 開場 18:00 / 開演 18:30
6月25日(日) 心斎橋 BIGCAT(ONE MAN) [SOLD OUT!] 開場 17:00 / 開演 18:00
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