妻夫木聡・松坂桃李・上白石萌歌らは、広瀬すず主演『水は海に向かって流れる』をどう観たのか 俳優・映画監督ら16名のコメントが到着
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映画『水は海に向かって流れる』 広瀬すず (C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
6月9日(金)公開の映画『水は海に向かって流れる』をいち早く鑑賞した俳優、クリエイターたちのコメントが到着した。
『水は海に向かって流れる』は、『子供はわかってあげない』などで知られる田島列島氏の同名漫画を実写映画化するもの。『そして、バトンは渡された』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』などの前田哲監督の最新作だ。本作で主演をつとめるのは、広瀬すず。過去の出来事から心を閉ざしてしまい、日々を淡々と過ごす26歳のOL・榊千紗を演じる。また、直達役で大西利空、直達の叔父で漫画家の茂道役で高良健吾、直達のクラスメイト・泉谷楓役で當真あみ、シェアハウスのムードーメーカーで女装の占い師・泉谷役で戸塚純貴らが出演。勝村政信、北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久らもキャストに名を連ねている。主題歌は、スピッツの書き下ろし新曲「ときめきpart1」。
(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
高校への通学のため、叔父の家に居候することになった直達。だが最寄りの駅に迎えにきたのは不機嫌そうな顔をする見知らぬ大人の女性、榊さんだった。案内された家の住人は、親に黙って脱サラしたマンガ家(叔父)、女装の占い師、海外を放浪する大学教授、そしてどこか冷めていて笑わない26歳のOL榊さん……と、いずれも曲者揃い。そこに高校1年生の直達を加えて、男女5人ひとつ屋根の下、奇妙なシェアハウス生活が始まった。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁があった。
本作にコメントを寄せたのは、妻夫木聡、松坂桃李、上白石萌歌、鈴鹿央士ら俳優や、森つぶみ氏(『転がる姉弟』)やコナリミサト氏(『凪のお暇』)ら漫画家、音楽プロデューサー・ベーシストの亀田誠治、『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』などで知られる風間太樹監督、オズワルド・伊藤俊介らお笑い芸人など16名。コメント全文(五十音順)は以下のとおり。
オズワルド 伊藤俊介(お笑い芸人)
トラウマのスタート地点から、もがく者と知らぬ者に分かれた2人。足を踏み入れなければ心に波立つこともなかったのに、1歩踏み出すことで世界で唯一の理解者になった瞬間、思わず2本目のビールを開けた。
ジャングルポケット 太田博久(お笑い芸人)
不穏な展開だったり、緊張感が張り詰める場面にも穏やかな雰囲気が漂い続ける、絶妙な空気感がとても好きでした。
登場人物の感情や残念な行動が人間臭くて、それがもどかしくも共感できてしまう、そんな作品でした。
風間太樹(映画監督)
欄干にあたる雨
風にはためくカーテン
たたんだ気持ちのきしみが
音に集まってじんわり届く。
あらゆる音が感情をくるみ
大切に、優しく鳴っている。
心をみせる怖さに寄り添った
あたたかな映画だった。
カツセマサヒコ(小説家)
あああもう、じれったい!
でも、そこがたまらなくいい!!
上白石萌歌(俳優)
不器用なひとたちの、
不器用なりの心のやりとり。
うっかり胸の奥の方がほぐされました。
誰かと向き合うことも、美味しいご飯をたべることも、ぜんぶあきらめたくない。
いまを生きるすべての人たちへのやさしい応援歌のような、そんな作品でした。
あーーわたしも、ポトラッチ丼が食べたい!
亀田誠治(音楽プロデューサー・ベーシスト)
「ときめきpart1」をスピッツとレコーディングしていた時から、その甘酸っぱいメロディにキュンキュンしていたけれど、映画館では、榊さんと直達くんの微妙な距離感にキュンキュンして、本当にときめいてしまいました。
コナリミサト(漫画家)
少しずつ変化していく榊さんと直達くんのかけ合いがいとしかったです。
どしゃぶりの雨が、やがて、おっきな海へ。
劇場帰りにスーパーに寄って1番高い牛肉買って帰りましょう。玉ねぎとめんつゆも。
佐久間宣行(プロデューサー)
大人も子供もグルグル悩んで立ち止まる。
止まった時間が動くのは奇跡みたいな確率だ
この映画はそんな瞬間を切り取っている
しかも見事に、鮮やかに。
つまり、奇跡についての映画なのだ。
パンサー 菅良太郎(お笑い芸人)
漫画の中の白黒の世界だけでも、それこそ水のように穏やかだったり、
時には激流のように感情が動かされる作品なのに、それが映画として色と音と共に動き回る。
私の心のダムが決壊いたしました。
鈴鹿央士(俳優)
榊さんの閉じ込めていた心が解かされ、流れ出した様を繊細に演じられた広瀬さん。それを丁寧にじっくりと切り取った前田さん。
そして、流れを作り出す直達をまっすぐ演じられた大西さん。みなさん素敵でした。
誰かと出会い、言葉やモノ、感情の交換をしあい、影響を受けて人は生きていく。
生きる意味がそこにある気がしました。
観終わってから、時間が穏やかに流れるのを感じて、素敵な場所に連れていってもらえたなぁと思えた映画です。
ポトラッチ丼食べたいなぁ。
妻夫木聡(俳優)
怒ったっていい、という言葉が胸に刺さった。我慢が美徳だなんてありえない。
いつのまにか素直になることに臆病になっている自分がいる。人生まだまだこれから。死ぬまで青春だ。
ダウ90000 蓮見 翔(脚本家)
人とぶつかりながら進んだせいで、自分の理想とかけ離れた流れの跡を振り返って見た時に、その不格好さを一緒に笑ってくれる人と一緒にいられる場所を海と呼ぶのだと思った。僕が海に行けた時にもう一度観たいです。
細田佳央太(俳優)
静かだったり、激しかったり。
様々な速さで流れる登場人物の感情と、そこにピタリと合わさる時間の流れが観ていてとても心地良かったです。
クスッと笑えたのも、優しい気持ちになれたのも、切ない感情になったのも、全ての根本には作品から出る温かさがありました。
この映画で描かれたもの、それを観て感じたこと、全てが流れる水のような、止めどない気持ちよさがありました。
松坂桃李(俳優)
榊さんと直達、二人の距離感が
今の僕には、はがゆいしもどかしかった。
大人にもなりきれず子供でもない、
10代の頃を思い出す、ビターな作品でした。
森つぶみ(漫画家)
大西利空さん演ずる直達くんの等身大の愚直さが、とても良かったです。
人に優しくされたことも、自分の無神経さも、ふとした誰かの表情も、忘れないように生きていたい。
矢部 紗耶香(編集・ライター)
誰かと出会うことで、少しずつ自分が変わっていく。
知らなかった感情に気づいたり、見える視界が広がったり。
向かい合って相手を想う優しさが、作品を伝って私たちの心も解きほぐしていく。
また、放送予定の本作TVスポット映像2種類も公開。広瀬演じる榊さんと大西演じる直達ら歳の差10歳のふたりをフィーチャーした「ときめき榊さんと直達編」と、シェアハウスの住人たちをフィーチャーした「曲者揃いのシェアハウス編」がYouTubeで解禁されている。
『水は海に向かって流れる』は6月9日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。