中村雀右衛門、中村鴈治郎ら『六月博多座大歌舞伎』の出演者14名が参加 博多へ到着を告げる「船乗り込み」が4年ぶりに開催
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博多座『六月博多座大歌舞伎』出演者 劇場内式典より (C)博多座
2023年5月31日(水)、博多座『六月博多座大歌舞伎』の出演者14名が、6月3日(土)の開幕を目前に博多の地へ到着を告げる「船乗り込み」行事に参加した。
4年ぶりの通常開催となる「船乗り込み」。平成11年の博多座開場から令和元年まで続けて開催されてきた「船乗り込み」だが、コロナ禍のため3年間の中止を余儀なくされた。博多の初夏の風物詩として、祭り好きな博多の人々に親しまれてきた「船乗り込み」の復活を一目見ようと、博多川の沿道には、約3万人の大勢の歌舞伎ファンが詰めかけた。昨日より大雨のため、開催が危ぶまれたが、『六月博多座大歌舞伎』を歓迎するかのように、乗船式典からは雨天より一変晴れ間が見える好天気に恵まれての晴れやかな「船乗り込み」となった。
船乗り込み全景 (C)博多座
3日(土)の初日を控え、「船乗り込み」に参加したのは中村雀右衛門、中村鴈治郎、尾上菊之助、片岡愛之助、坂東彦三郎、中村梅枝、中村萬太郎、中村寿治郎、市村橘太郎、中村歌女之丞、嵐橘三郎、中村亀鶴、片岡亀蔵、市村萬次郎の総勢14名。提灯や色とりどりの幟を立てた8艘の船に涼しげな浴衣姿で乗船した俳優たちが紙吹雪が舞う中、列をなして川を下る様子に沿道からは、「京屋!」「成駒家!」など賑やかな大歓声や拍手が送られると、俳優たちも笑顔で手を振って応えた。
(右から)雀右衛門、鴈治郎 (C)博多座
(右から)菊之助、愛之助 (C)博多座
川端ぜんざい広場での口上や、鏡天満宮への参拝を行ったのち、式典のため博多座へ移動した一行。今回、福岡市を代表するイベントの復活ということで高島宗一郎福岡市長も駆けつけての挨拶、続いて出演者全員がたくさんの方に向けて、公演への意気込みを込めて挨拶した。
ぜんざい広場 (C)博多座
雀右衛門は、「4年ぶりの博多の初夏の風物詩「船乗り込み」に参加出来てほんとうに嬉しくて、ありがたい。『六月博多座大歌舞伎』を精一杯勤めたい」と力強く語った。続けて鴈治郎が「やっと来れました! 4年ぶりの「船乗り込み」ということで沿道にはたくさんのお客様(約3万人)がお越しいただけました! その方々がみなさん博多座にお越しいただければ満員御礼となります」と挨拶するとわあっと大きな歓声が沸き起こった。
14名の公演に対するそれぞれの熱い胸の内が語られる度に会場からは拍手が送られた。最後は、公演の成功を祈願して“博多手一本”という博多ならではの手締めにて終了すると、会場は温かい雰囲気で多くの笑顔にあふれた。『六月博多座大歌舞伎』は間もなく開幕となる。
公演情報
■会場:博多座
■公演時間:昼の部11時~14時05分 夜の部15時30分~19時15分
■出演者:
中村雀右衛門、中村鴈治郎、尾上菊之助、片岡愛之助、坂東彦三郎、中村梅枝、中村萬太郎、
中村寿治郎、市村橘太郎、中村歌女之丞、嵐橘三郎、中村亀鶴、片岡亀蔵、市村萬次郎
■演目
<昼の部>
一、廓三番叟
二、人情噺文七元結
三、太刀盗人
<夜の部>
一、夏祭浪花鑑
二、羽根の禿/うかれ坊主
三、三人吉三巴白浪
■料金(全席指定・税込):A席16,000円 特B席12,000円 B席9,000円 C席5,500円