【訃報】演出家 中村哮夫さん 享年91歳
2023.6.6
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中村哮夫
かつて東宝演劇部に所属し、数々のミュージカル作品を手掛けた演出家の中村哮夫(なかむらたかお) さんが、2023年(令和5年)5月28日に老衰のために東京都内にて死去した。享年91歳。
中村哮夫さんは、1931(昭和6)年9月15日生まれ、東京都出身。1951年に慶應義塾大学文学部を卒業、1954年に、東宝撮影所助監督になり、黒澤明監督に師事。1962年に東宝演劇部に移籍し、劇作家であり東宝演劇担当役員の菊田一夫に師事し、菊田一夫演出作品の多くで演出補を担当した。
1965年に演出家としてデビュー。ミュージカル『心を繋ぐ6ペンス』(1966年芸術座、1967年帝劇)、『ファンタスティックス』(1967年芸術座他)、『王様と私』(1968年~1999年 帝劇他)、『ラ・マンチャの男』(1969年~2001年帝劇他)ミュージカル『歌麿』(1972年)等多くの東宝ミュージカル、帝劇歌舞伎などの演劇作品の演出を手掛ける。(年は中村さんの演出担当年)
1997年に、永年のミュージカルにおける演出の功績に対して、第二十二回(1996年度)菊田一夫演劇賞特別賞を受賞。また、長年、青二塾にて講師を務める。「春灯」同人。俳号は中村嵐楓子(らんふうし)。
また、上記東宝作品以外では、『その男ゾルバ』(新宿コマ劇場他) 『アテルイ』(わらび座)なども演出した。
生前の功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。