音楽好きの藩主役に千葉雄大、家老役に藤井隆 筒井康隆の『ジャズ大名』を福原充則演出で舞台化
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(左から)千葉雄大、藤井隆
2023年12月9日(土)~24日(日)KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>(2024年1月、神戸、愛知、高槻公演あり)にて、KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』が上演されることが決定した。
今回、舞台のみならず映像界でも多くの作品に関わり活躍する、演出家・福原充則が、筒井康隆の傑作小説『ジャズ大名』を舞台化。江戸末期、アメリカから漂着した黒人奴隷と出会った音楽好きの藩主が彼らの奏でる音楽の虜となり、城中でジャム・セッションを繰り広げる姿を描く奇想天外なコメディだ。
本公演には、映画・ドラマだけでなく、近年は『ポーの一族』(21年)、『世界は笑う』(22年)と舞台での好演も記憶に新しい千葉雄大、芸人・歌手・俳優としてマルチに活躍し、舞台ではストレートプレイからミュージカルまで欠かせない存在となっている藤井隆の出演が決定。音楽好きの小藩の藩主役に千葉雄大、その藩主を支える家老役を藤井隆が演じ、舞台での初共演が実現。息の合った掛け合いで、爽快に、かつ熱く舞台を駆け抜ける。
劇作家・演出家の長塚圭史が芸術監督に就任して3年目になるKAAT神奈川芸術劇場は、メインシーズンを「貌(かたち)」と銘打ち、多彩なラインアップを通して、さまざまな角度から「貌」を見つめる。
本作品では、人間の好奇心が、触れたことのなかった黒人たちの音楽にも恐れることなくのめり込み、人種、文化の貌(かたち)を超えて熱く交流していくエネルギーとなる様を描き、「貌(かたち)」シーズンを彩る。
『ジャズ大名』では、幕末にあったかもしれない歴史の一コマを音楽とダンスの狂乱とともに描く。
維新の嵐が吹き荒れる江戸末期、アメリカの南北戦争が終結し、解放された黒人奴隷が故郷のアフリカを目指して船に乗り込むが、日本の小藩に流れ着いてしまう。鎖国の世、外国人の取扱いに困る藩の役人らは彼らを座敷牢に閉じこめておくが、好奇心旺盛な藩主・大久保教義(千葉雄大)は彼らの奏でる楽器の音に夢中になり、家老・石出九郎左衛門(藤井隆)の制止も聞かず、次第に城中を巻き込んでジャム・セッションを繰りひろげていく。熱狂はいつまでもいつまでも続き、そして……。
演出:福原充則 コメント
私にとって“筒井康隆”とは“歌舞伎町のサウナ”です。若い頃、西武新宿駅の向かいのサウナで、深夜番のバイトをしていたのですが、途中2時間も休憩時間があるんです。仮眠時間ということで。その時間に私は、いや、“おれ”は、古本屋で買ってきた(売り上げに貢献していませんね、すいません)筒井先生の文庫本を、むさぼるように読んでいました。客の使用済みサウナパンツの詰まったリネンの袋に寝っ転がって読み、ぶっ飛び、旅した、数々の異世界の記憶……。『ジャズ大名』の例のシーンも、何かに没頭している時間の美しさと狂気を、サウナ並の熱さで舞台上に展開できたらと思っております。
千葉雄大(藩主・大久保教義役)コメント
これから始まる福原さん演出の『ジャズ大名』稽古、本番に向けてドキドキとワクワクが行ったり来たりで感情が忙しいです。藤井さんは俳優を始める前からファンなので本当に贅沢だな、と。子供の頃の僕に教えてあげたいです。
藤井隆(家老・石出九郎左衛門役)コメント
福原充則さんに楽しそうな舞台に呼んでいただいてとても嬉しいです。沸々としながら物語の中をスカッと駆け抜けていくのかなぁと想像して心躍らせてます。
千葉雄大さんは初めてテレビの仕事でご一緒した時にとても楽しかったので、舞台という長い期間でまたご一緒できるのがとても嬉しいです。
冬の公演なので気を引き締めてと思っていますが、せっかくKAATに通わせていただくので中華街に一度くらいは行きたいなぁ、と思っています。少しづつ状況が良くなって行くことを期待してます。
まだ少し先ですが、冬の横浜にお越しいただけますようご検討よろしくお願いします。
公演情報
『ジャズ大名』
日程:2023年12月9日(土)~24日(日)
原作:筒井康隆<「エロチック街道」(新潮文庫)所収>
上演台本:福原充則 山西竜矢
演出:福原充則
音楽:関島岳郎
振付:北尾亘
出演:千葉雄大 藤井隆 ほか
※KAAT 神奈川芸術劇場メインシーズン「貌」の複数演目を通しでご覧頂けるシーズン
公式サイト: https://www.kaat.jp/d/jazz_daimyo
主催・企画制作:KAAT 神奈川芸術劇場