タイ俳優ブーン・ノッパナット、日本のファンからの誕生日プレゼントに「これからも傍にいてください」
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ブーン・ノッパナット
BOUN BIRTHDAY PARTY with PREM IN JAPAN 2023.07.08(SAT) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
タイのドラマ『Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜』でウィン役を演じ、同作のサブカップルをメインとしたスピンオフ『Between Us~縒り合わせる運命~』で主演を務めたブーン・ノッパナット。7月8日(土)にCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて、7月9日(日)にTOKYO DOME CITY HALLにて日本単独ファンミーティング『BOUN BIRTHDAY PARTY with PREM IN JAPAN』を開催した。今回は大阪公演夜の部のレポートをお届けする。
リラックスした様子で歌うブーン
右からブーン、プレム
今回のファンミーティングのコンセプトは、7月10日(月)に控えるブーンの誕生日を日本で一緒に祝う誕生日会。「Welcome to Boun Birthday Party!」との掛け声とともに登場したブーンは、ソファーに寝転がったり、遠くの客席を眺めたりとリラックスしながら『Between Us』のサウンドトラック「ยอมแพ้(Your Smile)」を披露。そこに出演作でカップル役を演じたプレム・ウォルートが合流し、作中のキャラのように仲睦まじか歌うデュエットに、客席のサイリウムが小刻みに動く。
お祝いに駆けつけたサミー(右)、アース(左)
歌い終えるとブーンは「昼の部にも来てくれた方の顔を覚えています。流れはバレてしまっているかもしれませんが、もう一度楽しんでいきましょう!」と呼びかけた。さらにブーンと同じ制作会社兼タレント事務所「Studio Wabi Sabi」に所属する、アース・カッサモンナットとサミー・メーラーニーもお祝いに駆け付けた。以前、事務所のメンバーで大阪に来たことがあるそうで、「前回は冬に大阪城に行って、とても気に入りました。大阪の皆さんは温かくて好きです」と口をそろえた。一方大阪は初めてというプレムは「YouTubeで大阪を観光する動画を観ていたけど、実際に街並がきれいでした。いつか雪が降る時期にまた来たいと思います」と気に入った様子。
来場者からの質問コーナー
大阪人には嬉しい話題にあふれる中、質問コーナー「ブーン家のお便り」へと移る。会場には郵便ポストが設置され、観客からキャストに聞きたい質問や悩みが投函されていた。ブーンが選んだ「日本に住むとしたらどこに住んでみたいですか?」との質問に、「雪が好きなので北海道。長野の上高地にも行ってみたい」(ブーン)、「行ったことのない県だと嬉しい」(サミー)、「沖縄と悩むけど、わらび餅が大好きなので京都」(アース)と、スラスラと都道府県名が飛び交う。さらにプレムの「できれば大阪がいい。誰か僕を泊めてくれませんか?」との問いかけには、悲鳴交じりの歓声が湧き上がっていた。
お便りをMCに渡すサミー(写真は昼の部の様子)
サミーが引いた「日本で食べたいものはありますか?」との質問にも「お好み焼きを食べました。(日本語で)おいしい、はーい」(ブーン)、「アイスクリームが乗った焼き芋」(プレム)、「中にいっぱいクリームが詰まったロールケーキ」(サミー)と、「うなぎ丼」(アース)と、日本の観光地だけでなく大阪のソウルフードや流行りの食べ物まで把握しているそうだ。
常にピッタリとくっついているブーンとプレム
ところで質問コーナーは2人ずつ分かれてソファーに座っていたのだが、終始ブーンとプレムの間に隙間が生まれることはなかった。タイ人のパーソナルスペースが狭いのかもしれないと疑ったが、サミーとアースを見るとそうでもないらしい。ブーンとプレムは至近距離で顔を見合わせては微笑み合い、サミーとアースは学生かのようにキャッキャと笑いながら戯れていて、常にステージはかわいさで溢れていた。
話を戻そう。「人生で嬉しかった一言を教えてください」との質問を引いたプレムは、「難しい……」と漏らしながら「あと2日仕事がないから休んでいいよ」と照れ笑い。つられてブーンも「今日は給料日です」と答え、会場は賛同の嵐。サミーは寂しいときに言われた「会いたいよ、旅行でも行かない?」、アースは日本に来た時のエネルギー溢れる「かわいいー!」が嬉しいと言う。
楽しそうにはしゃぐサミーとアース
観客からの「かわいい」の言葉を大いに浴び、エネルギーをチャージしたアースが選んだのは「タイには生まれた曜日のカラーがありますが、その色はいつ意識しますか?」との質問。「金曜日生まれなので青色です。空を見上げるたびにその色を思い浮かべます」とロマンチックに答える。一方ブーンは意識したことがなく、自身の色を知らないと言う。ブーンは月曜日生まれの黄色、プレムは日曜日生まれの赤色、サミーは水曜日生まれの緑色が誕生日カラーだと明かされ、それに応じて客席のサイリウムの色も誕生日カラーに染まっていく。変化に気づいたプレムは「あー!」と客席を指をさしながら、日本ならではの色鮮やかな応援を喜んでいた。
右からサミー、アース、ブーン、プレム
ファンとのコミュニケーションを楽しんだ後は、四人による歌のパフォーマンスへ。藤井 風がタイでの公演でカバーしたことでも話題を呼んだノン・タノン「โต๊ะริม(melt)」を披露し、溶けそうなほど甘い空間へと誘った。曲の終わりに転調したかと思えば、プレムが誕生日ケーキを持って登場。会場が一体となって「Happy Birthday to You」を大合唱し、一気にお祝いムードへ。すると突如スクリーンにひとりの女性が映る。お母さんとお兄さんからのビデオメッセージが届いていたのだ。
「2個目のケーキ」と冗談も交えるブーン
「今年はお母さんもお兄ちゃんも一緒に過ごせないけど、日本のファンにたくさんお祝いしてもらってください。仕事での繁栄、安定、威力を願っています。愛してます」とお母さんが涙を堪えながらメッセージを残した。お兄さんも「ここまで成長してくれて嬉しいよ。かわいいファンのみんなにお礼を言いたいです」とコメント。ふたりからの温かいメッセージに観ているこちらも涙ぐんでしまう。ブーンも目を潤ませながら「誰が母と兄の背景を用意してくれたのですか? ちょっと違和感がある(笑)」と照れ隠し。「母に愛してると言ったりハグしたりすることはあまりないのですが、これからは愛してると伝えていきたいと思います」と感謝を伝えた。
Tシャツのくまぬいぐるみをエプロンに模写
感動の場面から一転して「世界に1枚だけのエプロン!? ハートメイドDIYコーナー」へ。3分間で無地のエプロンに、ファンの総称でもあるブロッコリーを入れたイラストを描き、当選した四名にプレゼントするというもの。ブーンはしきりに自身のTシャツを覗き込み、なにやら写し描きしている模様。「どう?」とプレムに聞き「似てない(笑)」とジェスチャーで辛口評価されたブーンのエプロンには、その日の衣装に描かれてたくまのぬいぐるみとブロッコリーが。当選すればサイン付きでブーンとお揃いになれるとだけあって、前のめりになる。その他プレムはブロッコリーリーダーと部下たち、サミーはブーンとプレムをイメージした2つのブロッコリーと太陽(サミー)、雲(アース)を描いていた。ひときわ歓声が大きかったのはアースは、プレムの衣装を着ている顔がブーンに似たブロッコリーを中心に描き、画伯っぷりを発揮していた。
個性豊かに歌うサミーとアース
抽選が終わると、ブーンとプレムは次の準備のため一時退席。その間サミーとアースが、ベル・ワリッサラーの「Give me a pen」とBonnad「Shark likes to bite you」のスペシャルカバーメドレーを。伸びやかに歌うサミーと、ポップでキュートにダンスもしながら歌うアースの個性が全面に出たパフォーマンスに、画面越しで観てきたふたりの姿を垣間見れた気がした。それも最後のフレーズは2曲のマッシュアップとなっていて、見事なハモリを披露した。
アドリブも入れながらドラマの場面を再現するブーンとプレム
そして後半の見せ所の演技パートに入る。疲れた様子のブーンに、プレムが「疲れてるの?」と聞くところから始まる。続けて「前にクリスマスの伝説があるって話してたけど、誕生日の伝説は知ってる?」と、どこかで聞いたことがあるフレーズを散らばせる。『Until We Meet Again』11話の、ふたりが演じるウィンとティームが永遠を誓ったシーンを実演していたのだ。お互いふざけ合い、テイク1、テイク2……と仕切り直しながら、ファンダム名がブロッコリーになったキッカケのシーンに向かっていく。『Between Us』で登場したブロッコリーのぬいぐるみがキーとなっていて、作品と現実との融合に、この日一番の笑いと歓声に包まれたのは間違いない。
プレムの演奏を楽しそうに聴くブーン
流れるように『Between Us』のサウンドトラック「อยากใช้คำว่ารัก」を、プレムのアコースティックギターの演奏とともに歌唱。そして秦基博の「ひまわりの約束」を全編日本語で披露した。一番難しかったと言うが、きれいな発音にうっとりする。MCからの「もう一回!」という要望にも応え、アカペラで歌う場面もあった。
ファン運営のファンクラブが用意した特製バナーを掲げる
ここからは観客の撮影も可能に。四人から来場者への感謝を伝え終わると、スクリーンにファンからのメッセージ動画が映し出された。そして振り返ると日本のファンが運営するブーンのファンクラブが全席に用意した特製バナーを、ウェーブで掲げていくというサプライズの二段階構成に「何かしらサプライズはあると思ったけど、まさかウェーブとは想像していなかった」と驚きをみせる。「皆さん、今日は会いに来てくれてありがとうございます。これからもずっと傍にいてください。皆さんの心の支えになれば嬉しいし、皆さんも僕の心の支えです」と言い、深々とお辞儀した。
積極的にファンと交流していたブーン
最後に全員で『Between Us』のサウンドトラック「It's Always You」を披露。上手下手に分かれて客席に降り、観客はあっちも観たい、こっちも観たいで大忙し。さらにブーンは客席に座って周辺のファンとコミュニケーションを取っていて、最後までサービス精神が旺盛だった。
最後は客席の真ん中で集合!
翌日に行われた東京公演の模様はStreaming+にて配信され、7月16日(日)まで視聴できる。ブーンが「内容が被らないように少しずつアレンジしている」というように、アクティビティも演技のアドリブも毎回違う。推すなという方が難しい、ブーンとゲストのかわいくて優しい四人の姿を見逃さないでほしい。
取材・文=SPICE編集部(川井美波) 撮影=株式会社Dynamo YOSUKE NAGATA,KOTA TSUTSUI