toconoma『RUSH BALL 2023』ライブレポートーー「気持ちだけはロックに!」ATMCを極楽浄土化したグッドヴァイブス全開のアクト
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toconoma 撮影=田浦ボン
『RUSH BALL 2023』toconoma
「今日は、気持ちだけはロックな感じで頑張ります!」(西川隆太郎、Key)
「気付いている人もいるかもしれないけど、歌はないです(笑)」(石橋光太郎、Gt)
ジャズやファンク、ラテン、ハウス……etc。ジャンル不問のサウンドメイクで、ATMCをまるで異国のフェスかごとく極楽浄土へ導いたのはインスト・バンド、toconomaだ。今年で結成15周年と成熟期を迎えながら、あふれんばかりの笑顔をたたえてプレイするさまは、音を楽しむ初期衝動に満ちている。グルーヴィーな鍵盤がよく映える「Jackie」で開幕を告げるや、清水郁哉(Dr)のどっしり安定感あるドラミングに鼓舞される「Futurez」と続き、濃密な音の波にサーフするオーディエンス。午後の心地よい風が頬をなで、この時間にtoconomaをブッキングした『RUSH BALL』と固い握手をかわしたいほどだ。
toconoma
どこか懐かしさを帯びたきらびやかな旋律の「L.S.L.」では、矢向怜(Ba)のうねるベース・ソロに歓声が上がり、「vermelho do sol」へと突入。「言ったことないけど、タオルぶん回してもらっていいですか?」(西川)とのリクエストを受け、瞬時にタオルを回すオーディエンス。「まだココじゃない(笑)!」と笑いを誘いつつ、回しどころが瞬時に分かるほどの弾けるアンサンブルに場の温度は最高潮を到達!
toconoma
石橋がギターをかきむしるアゲアゲのイントロに始まり、鮮烈なリフを積み重ねていく「relive」でいよいよラストへ……と思いきや、「もう1回いきまーす!」(石橋)とサビのおかわりもお見舞いしての大団円へ! ロックアクトが立ち並ぶ中、グッドヴァイブス全開のパフォーマンスを泉大津の地に刻みつけたtoconomaの時間となった。
取材・文=後藤愛 撮影=田浦ボン
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