福田こうへい、大阪・新歌舞伎座公演は「参加型のお客様がいるのが面白い」、『福田こうへい特別公演』取材会オフィシャルレポート到着
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福田こうへい 撮影=髙村直希
2024年2月9日(金)~23日(金・祝)の期間、新歌舞伎座にて『新歌舞伎座開場65周年記念 福田こうへい特別公演』が上演される。福田こうへいによる取材会のオフィシャルレポートが到着した。
新歌舞伎座開場65周年記念として『福田こうへい特別公演』が2月9日(金)より始まる。新歌舞伎座では四度目となる座長公演。第一部は股旅ものの時代劇「鯉名の銀平『雪の渡り鳥』」を上演。福田の殺陣さばきにも注目が集まる作品だ。第二部は「福田こうへいコンサート2024」をおくる。構成・演出も福田が手がけ、2024年1月1日(月・祝)リリースの新曲「庄内しぐれ酒」をはじめとする珠玉の楽曲を数々披露。年を経るごとに艶と深みを増す圧巻の歌声を新歌舞伎座に響かせる。
公演を前に取材会を開いた福田は、座長公演に向けての意気込みなどを語った。
福田こうへい
新歌舞伎座開場65周年記念という特別な座長公演。今の心境を問うと、次のように話した。「お芝居はまた新しい作品になるので新鮮ですし、自分の好きな時代劇ということで、お客様とともに楽しみながらやっていきたいと思います。お客様お一人お一人が
長谷川伸原作の「鯉名の銀平『雪の渡り鳥』」では殺陣も披露する。まだ稽古前だというが、初めて殺陣に挑戦した前作の「望郷 風の流れ旅」では、緊張のあまり驚きの行動に出ていたと振り返る。「前回、初めて殺陣をやったのですが、寝ながら殺陣の練習をしていたことがありました。起きたら(掃除道具の)コロコロとかモップの柄を手にしていて(笑)」。そんな日々も「鯉名の銀平『雪の渡り鳥』」に生かしたいと気合を入れる。
『水戸黄門』や『遠山の金さん』など子供のころから無類の時代劇好き。中でも股旅ものの魅力を問うと、こう話した。「股旅は悪を成敗する感じが、子供ながらに時代劇の醍醐味だと思っていました。子供の頃は、まさか歌手になるなんて、ましてや時代劇のお芝居をやるとも思っていませんでしたが、お芝居は歌手にとっての登竜門でもあるので、自分もやっていきたいと思いました。今回も頑張りたいと思います」。
福田こうへい
第二部「福田こうへいコンサート2024」の構成は鋭意考案中。「お客様に喜んでもらうためには、どういう歌を持ってきて、「おお……」と思ってもらうか。納得してもらえるような構成を考え中です。新曲の「庄内しぐれ酒」ももちろん歌います! 自分のどの歌をどこの部分に入れるのか、はたまたカバー曲は入れるのか、そこも楽しみに待っていてください」。
民謡日本一の称号を獲得し、演歌の世界へと転身した福田。その確かな歌声に魅了されたファンはありがたい存在だと話す。「自分のコンサートに来るお客様は耳が肥えた方が多くて、この令和の時代においては最高なんです。下手だったら、一回観たらもう来ないですから。最も恐ろしいお客様を前にして歌っていると思います。だからこそ、懸命さが大事だと思います。不器用でもなんでも、この人は一生懸命やっていると思ってもらえればうれしいです」。
ファンは何よりも大事だと続ける。「僕の公演には、お父さん、お母さんが来るはずだったのに亡くなってしまって、その代わりに娘さん、息子さんが遺影を持ってやって来てくれる人が多いんですよ。そういった方には必ず、お写真をお借りして胸に当ててお返ししています。握手会もそうですが、お客様との接点は大事にしたいですね。一つ一つの席を温めてくださる全ての来場者の皆さんに、その日その日の懸命な福田こうへいを見てもらうことで、気持ちをお返ししたいと思います」。
一方、トークでは爆笑の連続でも知られる。毎回、ネタを考えているのだろうか。「ネタってないんですよね。過去に本当にあった実体験とか、自分の家族、親戚に起こった珍事件とか面白い話をお伝えしています。意外に関西の方にも喜んでもらえるというか、東北弁のイントネーションが聞きたいという方も多くて。僕は標準語はしゃべれませんし。デビューして間もなくのころに、なんだ、別に気取らなくていいんだと思ったことを覚えています」。
福田こうへい
異文化をすんなり受け入れるのも関西の土地柄か。そんな関西の観客は面白いと福田、劇場で会えることを心待ちにしている。「前回の座長公演のお芝居で、最後の場面で幼馴染に「行こうか」というセリフを言うところがあったのですが、その時に前の方に座っているお客様が「やめとき~」って。ちょっと邪魔しないでよって(笑)。参加型のお客様がいるのが新歌舞伎座公演の面白いところです。劇場でも声を出せる状態になりましたから、今度の座長公演はそこが楽しみだなあ。そういうフランクなところも関西のお客様のいいところだと思います」。
取材・文=岩本和子
同公演は明治座でも2024年3月8日(金)~31日(日)に上演。
公演情報
第一部「鯉名の銀平『雪の渡り鳥』」
長谷川 伸 原作
池田政之 脚色・演出
福田こうへいが演じる名作「鯉名の銀平雪の渡り鳥」、決定版の登場!
伊豆下田で売り出しの大鍋一家の鯉名の銀平(福田こうへい)は、腕もよく男振りもよく、下田の守り神のような男だった。幼なじみのお市(飯窪春菜)とは想い合う仲で夫婦になる約束もしていた。銀平の唯一の欠点は、父親譲りの「気の短さ」。短気だった銀平の父はある浪人と諍いで斬りかかったが、逆に殺されていたのだった。銀平は自らを戒め、お市と共に下田を守りながら幸せになろうとしていた。
そんな下田を手に入れようと帆立一家の一味が現れ、いよいよ大戦が始まろうとしていた。
銀平は戦を前にお市と夫婦になろうとする。
だがお市の父で銀平の親代わりのような五兵衛(桜木健一)がお市の婿に選んだのは、銀平の可愛い弟分の卯之吉(蒼木陣)だった。
下田には珍しい雪の日、ついに戦が
始まる。失意の銀平が選んだ道は――。
圧倒的な歌唱力で聴く人の心を魅了する。
演歌や流行歌、ルーツである民謡まで!
※劇場で対象商品をご購入のお客様
製作:新歌舞伎座
S席(1・2階席) 12,500円
A席(3階席正面) 6,500円
B席(3階席左右) 3,500円