紅ゆずるがスカーレットの気高さや心の揺れを繊細に届ける Classic Movie Reading Vol.2『風と共に去りぬ』が開幕
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Classic Movie Reading Vol.2『風と共に去りぬ』
2024年2月2日(金)東京・I'M A SHOW(アイマショウ)にて、Classic Movie Reading Vol.2『風と共に去りぬ』が開幕した。
本作は、名作映画を朗読劇として上演する「Classic Movie Reading」シリーズの第二弾。今回の『風と共に去りぬ』は、マーガレット・ミッチェルの同名ベストセラー小説を映画化したものだが、この作品では、小説ではなく「映画」を原作に、演出を野坂実(ノサカラボ)、脚本を開沼豊が手がけ、朗読劇として上演。
主演のスカーレット・オハラを紅ゆずるが演じ、スカーレットを愛するレット・バトラーを五関晃一、スカーレットが思いを寄せる幼馴染アシュリーを寺西拓人、アシュリーの妻となるメラニーを平田裕香、スカーレットの父ジェラルドを長戸勝彦が演じる。
2月1日に行われた、マスコミ向けの公開ゲネプロと、野坂、紅、五関、寺西が出席した囲み取材の模様が届いたので紹介する。
作品の舞台となるのは、1861年に開戦した南北戦争前後のアメリカ南部ジョージア州。朗読劇のつくりは作品によってさまざまだが、本作では、出演者は当時を彷彿とさせる衣裳を身に着け、立つ、座る、読む、だけで朗読していくスタイル。つまりヒントは衣裳とBGMだけ。 主にキャストたちの声が頼りになっていくわけだが、紅がスカーレットの気高さや心の揺れを繊細に届け、五関がレットの奥に秘めた熱を浮き上がらせ、寺西がアシュリーの誠実さや温かさで空間を包み、生き生きと演じるその声が役の姿を立ち上げ、そこに広がる世界を見せてくれる。約4時間の映画を、“約2時間(途中20分間の休憩含む)”にキュッとまとめた朗読は名シーンのオンパレード。だからといって物語についていけなくなることはないように脚本が練られている。 また、ゲネプロ後の囲み取材で紅が「改めて『風と共に去りぬ』が名作として残っている理由を感じました。環境や境遇は違いますが、どの時代にも必ず当てはまる」と話したように、今この時代の中に生きるからこそ響くもの、それは戦争を描くシーンに感じるものであったり、奴隷制度に感じるものであったり、土地を守りたいという気持ちに感じることであったりが散りばめられていると感じた。たくましく生き抜くスカーレットの半生と、彼女を取り囲む人々の姿をぜひ耳に、目に焼き付けてほしい。
ゲネプロ後の囲み取材には、野坂、紅、五関、寺西が出席。朗読劇は初となる紅だが、宝塚歌劇団時代にレットを演じた経験があり、「レットは大きな視野でものごとを見ていて、スカーレットはその時その時を喜怒哀楽激しく生きている。そのスカーレットの姿が、レットにはすごくかわいく見えるんだと思います。レットを演じたからこそのスカーレットを演じたい」と話した。そのレットを演じる五関は「やはりたくさんの方に愛されてきた作品であり、(愛されてきた)役なので、プレッシャーはありました。 さらにその役を演じた方(紅)が間近にいらっしゃるとういことも、正直最初は意識しました。でもだんだん僕の中のレットをつくることができていると思います」と明かす。寺西は「朗読劇の経験はありますが、この作品は、立つ・座る・読む、しかない。そこに対する挑戦は大きいです。有名な作品ではありますが、実は観たことがないという方もいらっしゃるのではないかと思うので、この朗読劇をきっかけに作品がまた広がっていったら嬉しいなと僭越ながら思います」と話し、野坂は「このメインキャストは最強の布陣じゃないかと思う」と太鼓判を押した。
本公演は2月4日(日)まで東京・I'M A SHOW(アイマショウ)にて上演中。
公演情報
会場:I'M A SHOW(アイマショウ)
演出:野坂実(ノサカラボ)
脚本:開沼豊
出演:
紅ゆずる
五関晃一
寺西拓人
平田裕香
長戸勝彦
篠原夢
武井和歩
井上歌奏子
栗原樹
維東れいな
・前売 S席 9,900円(別途1ドリンク)/A席 9,000円(別途1ドリンク)
※当日券は+500円
主催・企画・製作:style office
公演公式サイト: https://gwtw-reading.com/