WurtSのアルバムインタビュー、Lucky Kilimanjaro、PAS TASTAなど、今週の注目新作&ニュースを紹介『New Music Wednesday [Podcast Edition]』
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話題の新曲を最速で知れる、Spotifyの人気プレイリスト『New Music Wednesday』を、ナビゲーターの竹内琢也が深掘りするプログラム『New Music Wednesday [Podcast Edition]』。『NMW』リストイン楽曲の深堀り、今週の気になる音楽ニュースという2部構成でお届け! このSPICEでは同番組で紹介されている、プレイリストだけでは知ることのできないエピソードやSpotifyのエディター(プレイリストを構成している人たち)のこだわりをピックアップして掲載。
今週のカバーはニューアルバムをリリースしたWurtSがカバーに。さらに今週は、WurtS自身がアルバムについてじっくりと語るスペシャルインタビューも公開! そのほかLucky KilimanjaroのニューEP「Soul Friendly」、PAS TASTAのニューアルバムなどピックアップ。さらに、1週間の気になる音楽ニュースも深堀り! 紹介アーティストのライブやフェス情報も掲載しているので要チェック。 番組への感想やリクエストはSpotifyアプリのコメント機能から投稿を。
Lucky Kilimanjaro「メロディライン」
Lucky KilimanjaroのニューEP「Soul Friendly」がリリースになりました。2024年で結成10周年を迎えたLucky Kilimanjaro、今年の7月に初のコンセプトEP「Dancers Friendly」をリリースしていましたが、今作はこのEPと対をなす作品です。アップテンポなダンスチューンで構成された「Dancers Friendly」とは打って変わり、今作はミドルテンポな楽曲を中心に構成。『New Music Wednesday』には「メロディライン」がリストインしています。Lucky Kilimanjaroは11月から全国ライブツアー『Lucky Kilimanjaro presents.TOUR“YAMAODORI 2024 to 2025”』が開催予定です。
PAS TASTA「丁寧」
PAS TASTAのニューアルバム『GRAND POP』がリリースになりました。PAS TASTAはメンバーそれぞれがEDMやボーカロイド、ハイパーポップといった音楽シーンで活躍する音楽プロデューサー/シンガーソングライターによって構成されるJ-POPプロジェクト。2023年に1stアルバム『GOOD POP』をリリースし、今年は『FUJI ROCK FESTIVAL』や『SUMMER SONIC』などの音楽フェスにも出演しています。今作はPAS TASTAにとっての2ndアルバムで、JUMADIBA、LIL SOFT TENNIS、柴田聡子、、chelmico、キタニタツヤ、清竜人などがフィーチャリングゲストとして参加しています。『New Music Wednesday』にはchelmicoが参加した「丁寧」がリストインしています。Spotifyでは日本のインディーシーンの注目曲と最新曲を集めたプレイリスト『Edge!』のカバーを飾っています。
WurtS「ライフスタイル」
WurtSのニューアルバム『元気でいてね。』がリリースになり、『New Music Wednesday』のカバーを飾っています。2021年12月にリリースされた1stアルバム『ワンス・アポン・ア・リバイバル』以来となる2ndアルバムです。映画『ブルーピリオド』の主題歌として書き下ろされた「NOISE」、ヨルシカのsuisを迎えた「ソウルズ」などの先行シングルを含む全10曲が収録されており、アルバムは全曲新曲で構成されています。現在特設サイトにて、関係の深いアーティスト/関係者がアルバムを先行試聴して寄せた感想やメッセージが公開されており、川上洋平([Alexandros])、谷口 鮪(KANA-BOON)、にしな、Moto(Chilli Beans.)、などからのコメントが掲載されています。アルバムリリースの翌日となる10月31日(木)には初の武道館公演が開催される予定です。
(感想:すごくいいアルバムです!個人的にはホーンの音が非常に印象的で、ライブ映えしそうな楽曲が多いですね。ライフスタイルのようにヒップホップ的なアプローチの楽曲、After Lifeのような初期のWurtSを感じる曲……と、色々あります。詳しくはポッドキャストのインタビューで、アルバムの全曲解説くらいのイメージでインタビューしてますので、じっくり聞いてください!SPICEではインタビューの一部をダイジェストでお届け!)
ここまで文=竹内琢也、Y.SHOGO
『New Music Wednesday [Podcast Edition]』
WurtS スペシャルインタビュー
ーー本日、アルバム『元気でいてね。』がリリースとなりましたが、まずは率直な気持ちを教えてください。
一年ぐらいかかったアルバムで、本当にギリギリ間に合って完成したのでホッとしています。
ーーEPのリリースもありましたが、アルバムはどういうふうに進行していったのですか?
アルバムを作るタイミングでレーベルや事務所の方とたくさん話して、アルバムとシングルやEPの考え方を改めようとなって。最近だと、ファーストアルバムの『ワンス・アポン・ア・リバイバル』は、シングルで出した曲を全部フィジカルにするイメージでした。だけど、そうするとアルバムとしてのアーティスト性みたいものが100%表現できないなと思うことがあって。なので、セカンドアルバムに関しては全曲アルバムのために作った曲だけを出そうと。アルバムは一つの作品として出しつつ、EPとかシングルはその時のWurtSを表現しようと。
ーー最初にコンセプトみたいなのが明確にあったんですか?
最初からありました。SFのアルバムを作りたいっていうのを、それこそWurtSを始める初期の段階から言っていたので。
ーーWurtSのアルバムにおける作品性はどういうところにあるのでしょうか?
アルバム全体を通して物語を作ってから、そこに対して曲をはめていく感覚な気がしています。
ーー以前、Xでセカンドアルバムは全新曲という攻めたことをしていて、ストリーミング時代の短い楽曲が多い中で今の音楽業界とは逆行してるかもしれないけど「僕は音楽とともに時間も共有したい」とおっしゃってて。これについても詳しくお聞かせください。
アルバムはWurtSというアーティスト性や方向性を決定づけるようなものになってくると思うんです。「時間」という言葉を使ったのもいろいろな意味があって、一つは懐古主義的なCDを手に取る感覚って、今だとサブスクとかで形がなくても聴ける時代に、形をがあるものを手にして所有する、時間でもある。
ーーフィジカルとして出すことによって、その時間がフィジカルに詰め込まれることにもなるし、未来から見ると過去にもなっていくし……ということですか?
そうですね。記録的な、自分の日記的なものがそこに溜まっていくことが形にする良さだと思っていたり。あとはSFというコンセプトにもつながるんですけど、僕の中での今回のアルバムのSF感が「時間」だなと思っていて。映画でも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように、時間の飛躍がすごいのがSFだなと。もそうですよね。
ーーアルバムタイトルが思っていたSF感とは少し違っていたので驚きでした。
『元気でいてね。』という言葉は、大好きなクレヨンしんちゃんの映画『クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』のエンディング曲のタイトルで。
ーー小林幸子さんの楽曲ですね。
そうです。あの言葉がすごく自分の中で刺さっていて。ファーストアルバムからセカンドアルバムまでの3年間ですごくライブ活動が多くなって。いろんなライブを経験した時に、いろんなアーティストと関わるようになったり、あのファンの方の声も聞けるようになった時に、「頑張ってね」とか「応援してるよ」じゃなくて、一番最後に「元気でね」と言うことにジーンときて。もちろん作品を作ることも大事だけど、一番はやっぱり健康。その思いやりみたいな言葉が、今までファーストアルバムがすごく内向的な曲作りだったのがセカンドアルバムでは、まず誰かに届けるために作ろうという気持ちに変わって。その誰かがいる状態を、「元気でいてね」という誰かにかける言葉で置き換えました。
ーーライブ活動でお客さんとの反応があって、それが制作にもろに返ってきてるってことですか?
そうですね。自分の中での曲作りは会場の大きさや音響をすごく意識して曲を作っているので、自然とライブを意識した曲作りにはなっています。それはファーストの時にはなかった感覚で、あの時はライブを全くやっていなかったのもありますし、自分の気持ちを表現するための一つのツールみたいなものになっていました。それが今は、コミュニケーションのツールにはなっている感じですね。
ーーテーマとしてのSFと『元気でいてね。』というワードは全く別軸なのか、それともちょっと絡み合ってるのでしょうか?
僕は近未来がSFなんじゃなくて、人間の懐かしい部分みたいなのが近未来の中にあるからこそ、未来感が出るんじゃないかなと思っていて。懐かしさがある、みたいな。なので時間の飛躍もそうなんですけど、『元気でいてね。」もどこか懐かしい言葉でもあったり。
ーーなるほど。アルバムを通して聴くと、最初に出会いがあり最後は別れに向かってエンドロールが流れるような……ストーリーをすごく感じました。そういったストーリーは最初に描かれるのですか?
そうですね。僕、哲学とかもすごく好きなんですけど、ディルタイという哲学者が「自分は誰かがいるからこそ生かされてる」「他者に生かされている」といったことを言っていて。その考え方が今回のセカンドアルバムのひとつのミソみたいな部分で、それが今のWurtSでもあると思っています。今の僕の外交的な感覚とすごく似ていて、今回アルバムで出会いと別れを表現しながら……特に「YOU AND I」は別れの曲でもありつつ次の出会いの曲でもあって。別れがあるからこそ、次の出会いがある、みたいな感じで食物連鎖の曲なんですね。生き物の生と死を描いてて。
ーーということは、最初に戻るということですね。
はい。誰かの死の上に自分が生きてる、という感覚が最後に表せたらという気持ちがあって、この「誰かに生かされている」という感覚に近い、出会いと別れのストーリーを聴いた後に、また出逢いに戻ってくる輪をすごくイメージしました。
ーー1曲目の「STARDUST」は、まさしくサウンドの形も歌詞もアルバムの始まりを告げるような楽曲で、出会いが感じられる楽曲でした。
曲はホーン隊も入っている、自分の中でも一つレベルアップしたような楽曲で。アルバムの頭3曲は全部ホーンが入っています。本当は2曲目の「ソウルズ」を頭にしたいなと思ってたんですけど、それこそ自分のストーリーの中で出会いの曲が先ず必要だなって。「この曲を、このアルバムを聴いてくれるあなたと、自分の物語ですよ」と伝えたかったので、「STARDUST」から始めました。
ーー3曲目の「ライフスタイル」は重要な曲だと思います。歌詞が印象的でした。
今まで自分の生活を綴ることはあんまりなかったんですけど、「ライフスタイル」に関しては、ファーストアルバムから3年経った今の心境や気持ちの変化を綴ったような歌詞もあります。
………さらに、ポッドキャストではアルバム収録の楽曲をじっくりと深掘り!お聞き逃しなく。
文=SPICE編集部(大西健斗)
『New Music Wednesday [Podcast Edition]』とは……
毎週水曜日に、その週リリースされた注目の新曲を中心に更新される、Spotifyのプレイリスト『New Music Wednesday』をさらに深掘りするSpotify公式ポッドキャスト。この番組をチェックすると話題の新曲をいち早く、そして詳しく知ることができて、今の音楽シーンがまるわかりに。あなたの通勤、通学、スキマ時間に無料で聴くことができるので是非チェックを。また番組では、Spotifyアプリの「Q&A」からメッセージやリクエストも募集中。あなたのオススメ曲や思い出ソングが紹介されるかも!? 番組への感想やリクエストはSpotifyのコメント機能から投稿を!
ライブ情報
・1月15日(水)Zepp Fukuoka
・1月18日(土)仙台GIGS
・1月22日(水)Zepp Osaka Bayside
・1月27日(月)Zepp Nagoya
・2月1日(土)Zepp Sapporo
■『MERRY ROCK PARADE 2024』
日程:2024年12月21日(土)・22日(日)
会場:ポートメッセなごや 1号館〜3号館
https://www.merryrockparade.jp/
■『FM802 35th ANNIVERSARY “Be FUNKY!!”
ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2024 ーレディクレ15th-』
日程:2024年12月27日(金)、28日(土)、29日(日)
会場:インテックス大阪
https://radiocrazy.fm/
■『FUKUOKA MUSIC FES.2025』
ライブ情報
■『Lucky Kilimanjaro presents.TOUR“YAMAODORI 2024 to 2025”』
2024年
・11月17日(日)金沢・金沢エイトホール
・11月23日(土)高松・高松モンスター
・11月29日(金)広島・広島CLUB QUATTRO
・12月1日(日)熊本・ビーナイン ブイワン
・12月20日(金)札幌・Zepp 札幌
・12月22日(日)仙台・仙台PIT
2025年
・1月13日(月・祝)大阪・Zepp 大阪ベイサイド
・1月19日(日)福岡・Zepp 福岡
・1月26日(日)名古屋・Zepp 名古屋
・2月16日(日)千葉・幕張メッセ国際展示場 4・5 ホール
<イベント・フェス出演情報>
日程:11月18日(月)
会場:GORILLA HALL OSAKA(GORILLA HALL)
出演:フレデリック∕ Lucky Kilimanjaro
■『TOHOKU MUSIC JOURNEY 2024』
日程:12月7日(土)、8日(日)
会場:夢メッセみやぎ (展示ホールA・B・C)
https://tohokumusicjourney.com/