Eveのアルバムインタビュー、アイナ・ジ・エンドのニューアルバムなど、今週の注目新作&ニュースを『New Music Wednesday [Podcast Edition]』が深掘り
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話題の新曲を最速で知れる、Spotifyの人気プレイリスト『New Music Wednesday』を、ナビゲーターの竹内琢也が深掘りするプログラム『New Music Wednesday [Podcast Edition]』。『NMW』リストイン楽曲の深堀り、インタビュー、今週の気になる音楽ニュースという3部構成でお届け! このSPICEでは同番組で紹介されている、プレイリストだけでは知ることのできないエピソードやSpotifyのエディター(プレイリストを構成している人たち)のこだわり、インタビューの模様をピックアップして掲載。
今週は、フォルクスワーゲンのテレビCMとタイアップ中のアイナ・ジ・エンド、ANARCHYとadieu(上白石萌歌)のニューアルバムをピックアップするほか、1週間の気になる音楽ニュースとして、Hey! Say! JUMPのサブスク全曲解禁についても深堀り! さらに、今週のプレイリストカバーで、アルバムをリリースしたばかりのEveへインタビューを実施。音声で本人による楽曲解説をたっぷり30分間お届けする。アーティストのライブやフェス情報も掲載しているので要チェック。 番組への感想やリクエストはSpotifyアプリのコメント機能から投稿を。
アイナ・ジ・エンド「Poppin' Run」
アイナ・ジ・エンドのニューアルバム『RUBY POP』がリリースになりました。2021年以来3年ぶり3枚目となるアルバムです。(この3年間でBiSHの解散もありましたが、映画『キリエのうた』で主演を務めてKyrie名義でのアルバムをリリースしたり、武道館で単独公演を開催したりと、アーティストとしてどんどん大きくなりました。映画、タイアップ、客演など大活躍です。コンスタントにリリースがありSpotifyではその度にプレイリストでも取り上げています。今年のリリースでは特に「宝者」がよく聴かれています。Spotifyリスナーではどの年齢でも満遍なく聴かれていて、幅広いリスナーから支持されている感じがします。)アルバムには「Red:birthmark」「華奢な心」「宝者」など『New Music Wednesday [Podcast Edition]』でも紹介した既発曲に、新曲を加えた全17曲が収録。(アルバムの『RUBY POP』というのは宝石のルビー。楽曲にも「宝者」「宝石の日々」「Jewelry Kiss」と宝石を思い起こさせるタイトルの曲も多いですが、無意識のうちに曲のことを宝石みたいに扱っていることに気づいて、今の私の宝石たちをギュッと1枚のアルバムにまとめ、「これが今の私の宝石箱です。これをあなたに伝えたいです」という意味だそう)
『New Music Wednesday』にはフォルクスワーゲン ジャパンのTV-CM「T-Cross Life with AiNA THE END」に書き下ろされた楽曲「Poppin’ Run」がリストインしています。(楽曲提供だけでなく出演も! インタビューで「これまでアイナ・ジ・エンドにはドライブに似合う曲があまりありませんでしたが、ドライブにぴったりの曲ができたと思います」と仰っているように、結構アイナさんの中でもアッパーな曲に。ドラムンベースジャングルみたいな高速ビートも効いています)Spotifyではプレイリスト『Dance Pop:Japan』のカバーも飾っています。
ANARCHY「あいつの事」
ANARCHYのニューアルバム『LAST』がリリースになりました。(ANARCHYは2025年でキャリア20周年というレジェンドですが、Spotifyではリスナーの多くが10代~20代中盤で構成されています。今の若いヘッズからも支持され続けています。直近で良く聴かれている曲は「Fate」(2008年リリース)、「Love Song」(2014年リリース)、「ANGELA」(2020年リリース)。00年代〜20年代とキャリアを通してヒット曲を産み続けています。客演も多いですよね)新作はANARCHYにとって約3年ぶりのアルバムで、客演なしの9曲が収録されています。制作陣にはKREVA、ZOT on the WAVE、Ryosuke "Dr.R" Sakai、YENTOWNからChaki Zulu、DJ JAMが参加しています。Spotifyではヒップホッププレイリスト『+81 Connect』のカバーも飾っています。
adieu「ほしくず」
adieu(上白石萌歌)のニューアルバム『adieu 4』がリリースになりました。(Spotifyでは特に若い女性からよく聴かれている印象。先行配信されている「泡吹」が、アジアを中心に多くの海外プレイリストにもリストインしているので、今作も多くの海外リスナーか聴かれるんじゃないかと……)サウンドプロデュースはYaffleと小袋成彬が担当し、全7曲が収録。他にもAwesome City ClubのボーカルPORIN、川谷絵音、崎山蒼志なども楽曲制作として参加しています。(既にリリースされていた「泡吹」は、川谷絵音が作詞作曲でYaffleがアレンジとして参加。そして「背中」では作詞にAwesome City ClubのボーカルPORIN、作曲・アレンジにYaffle。こんな感じで楽曲制作で色んな方が参加しています)12月22日(日)は約1年半ぶりのワンマンライブ『adieu LIVE 2024 mare -冬のあまやどり-』を開催する事も発表されています。Spotifyでは日本の女性アーティストの歌を特集するプレイリスト『Women's Voice』のカバーを飾っています。
文=竹内琢也、Y.SHOGO
『New Music Wednesday [Podcast Edition]』
Eve スペシャルインタビュー
ーー本作はどんなアルバムになったと感じますか?
19曲のアルバムは自分にとってもボリュームのあるアルバムになった。2年8ヶ月という期間も空くことがこれまでなかったので、聞きごたえのあるいろんなベクトルの楽曲が入っている印象です。
ーーアルバムのタイトルが『Under Blue』。Eveさんの作品にはこれまでも青が出てくることがあったと思いますが、今回このタイトルになった理由というのは?
青は空や海とか明るい光と相性のいい色の印象があるんですけど、その一方で寂しさや悲しみを表現するような色でもあったりすると思うんですね。そういったどこか矛盾した要素を持ち合わせているところがすごく人間的だなと思うし、だからこそすごく魅力的な色だなと感じることが多くて。今回の19曲の共通項を探っていく中で、そういった二面性みたいなものをどの曲も持ち合わせているなって。
あとは自分も活動を重ねていく中でいろいろな環境だったり、年を重ねることで変わっていく部分がたくさんありました。でもその一方で変わらなかった部分、もっと言うと諦めに近い、どうしようもない変われない部分もやっぱりあって。そういうものをもっと内側に深掘りして、自分の根底にある「青」ってなんだろうというものを表現したアルバムだったので、今回の表題にすごくぴったりだなというところから、タイトルを付けました。
ーーアルバムの1曲目が「lazy cat」です。Eveさんのアルバムは冒頭にインストゥルメンタルの楽曲が配置されていることが多い中で、今回はそうじゃなくて、この「lazy cat」を1曲目にした理由は?
アルバムの顔となる楽曲を1曲目にさせたかっていうのは一つありますね。やっぱり3年近い期間が空いていたので、新しいアルバムといえど3年ぐらい前に作った曲もあれば、先月ぐらいまで作ってた曲も混在しているので。そういう中で、1曲目は今の自分の気分が一番反映されたような曲を置きたくって。これまでアルバムで頭と最後にイントロを置いたりしてたんですけど、自分の中ではあんまりマストでそうしようということでもなかったんですよ。なので今回は19曲目に入る前にイントロが入るんですけど、曲を並べた時に自然とそこに入れたいなと思ったという感じです。
ーー今の自分のモードというお話でいうと、結構パーソナルなところも出てるんじゃないかなと思いました。
そうですね。変われない部分と変わりゆく部分の絶妙なバランスが音に表れてるといいなって、思いながら作っていきました。例えば、逆行するように始まるイントロから、アウトロは元に戻っていくんですよね。それは過去から未来へ思いを馳せる、ポジティブな感情変化みたいなものを表せたらいいなと思ったり。あとこれは自分のプライベートなんですけど、飼ってた猫がちょうど1年半前ぐらいに亡くなっちゃったんですけど、10年近くを共にしてきたんですね。だからその彼の目に自分はどう映っていたんだろう、みたいなことにも思いを巡らせながら曲を制作していて。なので猫の声だったり、いろいろ遊びも入れたりして、できるだけ等身大でいようと素直に出てきた曲なんです。
『Under Blue』ジャケット
ーーアルバムはそこから「ティーンエイジブルー」に続いていきます。テレビアニメ『アオのハコ』のエンディングテーマで、「lazy cat」と全く違う青というか、全く違う雰囲気ですよね。1曲目と2曲目でこの並びにドキドキしつつ、この楽曲は青春漫画を原作とするアニメの楽曲です。ティーンエイジャーじゃないからこそ書けた曲みたいなところがあるとか。
そうですね。10代のど真ん中は、今思うと時間を忘れて無我夢中になって、根拠のない自信に満ち溢れていて。でも後悔や挫折を繰り返して少しずつ世界を知って大人になっていくと思うんです。でもやっぱり、小さい頃に思い描いていた大人には、自分は到底なれていないな、大きな子供のままだなと感じることが多いんです。それでもティーンエイジではない自分だから作れるものをここに詰め込みたかったし、ティーンエイジャーじゃない人にも何か熱中できるもの、無我夢中になれるものって、年齢とか関係なくきっとあると思っていて。僕なんかは音楽がそうですし、そういうものを聴いてくれる皆さんの中で当てはめて解釈してもらいたいなって。
ーー「ティーンエイジブルー」と「lazy cat」では楽曲のイメージも結構違うんですけど、歌い方など表現の違いが大きいんじゃないかなと思ったのですが。
意図的に変えたとかでは正直ないんですけど、例えば「lazy cat」に関しては自宅で録りまして。自宅の椅子に座って、すごくリラックスした状態で録る感じがこの曲に合うかなって。やっぱり曲調も違うので歌い方だったり、どういうアプローチで歌を入れていこうかというのは自ずと変わっていったんだと思います。
ーー今回、自宅で録音したのは何曲かあるんですか?
結構ありますね。「Midnight Runway」や「さよならエンドロール」とか「夢に逢えたら」だったり。家で夜中に落ち着いて歌いたいとか、すごい肩の力を抜いてスッと歌いたいなみたいな。スタジオだとちょっときばっちゃうというか。「やるぞ!」できるだけならないように歌った方がいいかなと思った曲は、自宅で録っていますね。
もともと自分はインターネットでカバーをアップし始めた時は、自宅で歌ってたんですよ。だから、抵抗が全然なくて、むしろスタジオとかで大人たちが見ていたり、立派なマイクとかがぶら下がっている方が違和感があって。なので自宅で歌う方がホームというかナチュラルにレコーディングできました。
………さらに、ポッドキャストではアルバム収録の楽曲をじっくりと深掘り!お聞き逃しなく。
取材=竹内琢也 文=SPICE編集部(大西健斗)
『New Music Wednesday [Podcast Edition]』とは……
毎週水曜日に、その週リリースされた注目の新曲を中心に更新される、Spotifyのプレイリスト『New Music Wednesday』をさらに深掘りするSpotify公式ポッドキャスト。この番組をチェックすると話題の新曲をいち早く、そして詳しく知ることができて、今の音楽シーンがまるわかりに。あなたの通勤、通学、スキマ時間に無料で聴くことができるので是非チェックを。また番組では、Spotifyアプリの「Q&A」からメッセージやリクエストも募集中。あなたのオススメ曲や思い出ソングが紹介されるかも!? 番組への感想やリクエストはSpotifyのコメント機能から投稿を!
ライブ情報
<フェス、イベント出演情報>
会場:東京・渋谷 Spotify O-EAST