ファンが選ぶ『新ミュージカル「スタミュ」』名場面ランキングを発表、1位は友情の輝きがほとばしるあのシーンにーー『届け!スタミュミュ愛』Vol.2
2025年9月~10月、東京・大阪にて上演される、新ミュージカル「スタミュ」スピンオフ『MIRACLE REVUE』。『新ミュージカル「スタミュ」』(以下、新スタミュミュ)は同作の上演を記念し、新たな取り組みとしてファンの方からの感想を「オフィシャルライター」として募集した。多数寄せられた全ての"アツクアツイ 溢れるキモチ"に目を通し、厳選した寄稿文を大公開! ここではランキング形式で、ファンが好きなシーンのトップ3を紹介しよう。
『スタミュ』は、音楽芸能分野の名門・綾薙学園を舞台にした、オリジナルミュージカルアニメ。“憧れの高校生” を追って音楽芸能分野の名門・綾薙学園に入学した星谷悠太を主人公に、ミュージカル学科で夢を追いかける男子学生たちを描いた青春ドタバタ・ミュージカルストーリーだ。
同アニメを原作とした2.5次元ミュージカル『ミュージカル「スタミュ」』(以下、『スタミュミュ』は、2017年に初演を上演し、以降2020年までの間に7作品を上演してきた。2024年からは新たなキャストを迎え『新スタミュミュ』として再始動。今回募集したテーマ「新スタミュミュのこのシーンが好き!」は、この新シリーズの過去3作の中から選ばれた。最も多く票を集めた3場面を、オフィシャルライターの寄稿文とともに紹介していく。
3位:卒業セレモニー後の花束を渡すシーン
2025年5月に上演されたばかりの『新ミュージカル「スタミュ」-2ndシーズン-』からランクイン。星谷(演:三井淳平)を筆頭とし那雪透(田口司)、月皇海斗(司波光星)、天花寺翔(宮内伊織)、空閑愁(松井健太)が所属する「team鳳」と、辰己琉唯(牧田一成)、申渡栄吾(小椋涼介)、戌峰誠士郎(中本大賀)、虎石和泉(藤岡勇成)、卯川晶(新谷聖司)からなる「team柊」の1年生が、卒業する先輩たちに花束を贈る。
★何度観ても泣く(P.N.ねな)★
初演、スピンオフ team柊 単独公演『Caribbean Groove』、2ndシーズンの中で1番好きなシーンは、やはりteam鳳やteam柊が、先輩方にお花を渡す所です。一人ひとり個性があり、君たちはもう、立派なミュージカルスターだよ、と背中を押されているような、先輩後輩ならではの最後で素晴らしかったです。何度観ても泣きますし、リアルタイムで千穐楽を観た時はボロ泣きでした。
2位:「フィナーレは僕たちの胸に」
同じく『新ミュージカル「スタミュ」-2ndシーズン-』から一幕終盤をピックアップ。卒業を控える鳳樹(吉原雅斗)と暁鏡司(北澤優駿)の胸の内が明かされるシーンは必見。
★5つの宝石による宝物(P.N.ぷここ)★
真冬の寒空の下、本当に来るともわからない人を待つ暁先輩は不安だったと思います。かつての寂しさや悔しさを繰り返してはならない。そんな一心で、約束のない待ち合わせをしたのだと思います。きっと長く感じたであろう時間は青くなった唇にも表れており、暁先輩の覚悟も窺えます。この一連のシーンでは二人の空気感や間が絶妙で、暁先輩が鳳先輩の胸ぐらを掴むシーンではいつも心を揺さぶられました。ストーリーを知っていても「なんとしても鳳先輩に戻ってきてほしい!」と、観るたびに客席から強く願っていました。
そして、二人のシーンから続く「フィナーレは僕たちの胸に」。いつも素直になれない暁先輩に対して「わかってる」と歌う鳳先輩は、公演を重ねるごとに「わかっている度合い」が増しているように感じ、彼らはちゃんと仲間で友人なんだなと再確認しました。team月皇でいる間に築いた絆も、それ以降の微妙な関係性の期間に築いた年月も、確かに二人の間には存在しているのだと知れて胸が温かくなります。また、この歌を歌う5人は華桜会でもありつつteam月皇でもありながら志をひとつにして歌えなかった彼らが、ようやく全員揃って同じ気持ちで歌うことができた大切な一曲です。肩を組んで互いに笑顔を向け合うシーンは、涙なしには観られませんでした。
鳳先輩と暁先輩のやり取りから、華桜会が本当の仲間に戻るまでのこの一連のシーンが大好きで、劇場で何度観ても心動かされました。自分だけの宝箱にそっと仕舞っておきたいような、たくさんの人に見せびらかしたいような、5つの宝石たちによるとても大切な宝物です。
★雪解けへの希望(P.N.なちゃん)★
私は『新スタミュミュ』の初演時に人生で初めて『スタミュ』という作品に触れ、綾薙学園に通う15人に魅了されました。だから「フィナーレは僕たちの胸に」の前にあったあのシーンで、なぜ暁鏡司という人間が鳳樹を許せなかったのか、また、鳳樹が実はものすごく不器用な人間であるということが判明しました。暁先輩が苦しそうに確執を生んだ理由を言うのも、その言葉を受けた鳳先輩の表情にも泣かされましたが、いざ曲が始まってみると彼らの表情は晴れ晴れとしていて、しかも5人がステッキを持って踊っていて……。
トレンチコートの下に着ていたのが華桜会の象徴でもある燕尾ブレザーではなくただの制服だったのも、あの瞬間だけは全員で華桜会という肩書きを脱ぎ捨てて、元・team月皇の5人としてそこに立ってあの人(月皇遥斗さん)へ送ることができなかった“5人での”ステージを届けているようで……。長い間凍てついて止まったままだった5人の関係も、きっとこれから季節とともに雪解けを迎えるんだって、希望が見えた瞬間でもありました。コートを羽織り直して全員で言う「また明日」。この5人に「また」があるのが、嬉しすぎて涙が止まらなくなっちゃいました。4人からの視線を受けて、面映ゆげな表情を浮かべた鳳先輩が帰路に着くのを見届けてから他の4人も動き出し、心がぽかぽかしました。
1位:「MY FRIEND ~僕でよければ~」
再始動後の幕開け公演『新ミュージカル「スタミュ」』から、主人公・星谷に向けた那雪のソロ曲がトップを飾った。これまでの秘めた思いを吐露し、本当の意味での親友になれたふたりに心を動かされるシーンだ。
★キャラソンがぴったり(P.N.いずも)★
ラストステージ直前で那雪が星谷に隠していた想いを伝えるシーンがあります。明かされる那雪の想い、それを聞いた星谷の表情。どれも心に訴えるものがありました。そして印象深いのがここからの演出です。原作にもある感動的なシーンですが、よりミュージカル仕立てになっているのです!
那雪のキャラクターソングが歌われるのですが、このシーンのために作られたと思うほど、ぴったりな曲です。舞台上ではチームメイトやライバルたちが稽古の日々を振り返るような演出がなされ、ばらばらだったチームがひとつになった尊さに、思わず涙が溢れました。
★まっすぐな気持ちに涙(PN.しなのん)★
星谷くんの一番の友達、那雪が歌う「My Friend〜僕でよければ〜」が大好きです。星谷くんと仲良くなればなるほど、星谷くんと初めて会った時に品定めのようなことをしてしまった自分が後ろめたかった那雪が、勇気を出して踏み出す瞬間。きっと怖かっただろうけど、それよりも後ろめたい気持ちとお別れをして、星谷くんと本当の友達になりたかったんだろうなと思ってグッときました。那雪の泣きながらも力強く歌う姿を見て、私も一緒に涙してしまいました。そんな那雪の気持ちを受け取って、「俺も那雪が、team鳳が大好きだ!」と応えてくれる星谷くんも素敵で、ずっとずっと大好きなシーンです。
★等身大の高校生らしさ(P.N.とり)★
このシーンに流れる星谷くんと那雪くんが持つ大きなお互いへの思いやりや優しさに包まれる時間が、かけがえのない友情のキラメキが舞い落ちてくるようで、ただひたすらに、愛おしさが込み上げてきて、思い出しただけで目頭が熱くなります。「MY FRIEND ~僕でよければ~」の中で、星谷くんに出会ってからの全ての出会い、仲間たちとの思い出が回想されていて走馬灯のように駆け抜けていきました。きっと星谷くんとの出会いは那雪にとってかけがえのない星瞬の宝物になったのだと実感できる時間でもありました。「君なら、手を離したりはしないんじゃないかって」星谷くんを試そうとしたという那雪の言葉は、とても人間らしくと同時に、とても高校生らしいなとも感じています。
チャンスを掴むために、掴んだその手。確かに、星谷くんと一緒に掴んだteam鳳というチャンス。そこから先は那雪の努力の結果だとも思います。でも、だからこそ、星谷くんに謝りたかった。隠し事はしたくなかった。これから一緒に夢に向かって駆け上がっていくために。そしてそれを優しく大きな愛で包んでくれる星谷くん、そしてteam鳳のメンバー。大好きなこの場面を、『新スタミュミュ』でもまた観ることができて、そして、出逢うことができて本当に幸せだなと感じています。
高校生ならではの青さが美しい新ミュージカル「スタミュ」スピンオフ『MIRACLE REVUE』は、9月27日(土)~10月5日(日)に天王洲 銀河劇場、10月12日(日)~10月13日(月・祝)にサンケイホール ブリーゼにて上演。
オフィシャルライター企画『届け!スタミュミュ愛』
Vol.1「新スタミュミュのここが好き!」はこちら