あたらしい国際交流プログラムリーディング公演第二弾『紅い落葉』の上演が決定 白井晃演出、別所哲也ら出演
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(上段左から)別所哲也、朝海ひかる、音月桂、田中亨(下段左から)有川マコト、ワタナベケイスケ、田中佑弥、佐藤B作
2025年8月16日(土)~17日(日)シアタートラムにて、あたらしい国際交流プログラムリーディング公演『紅い落葉』が上演されることが決定した。
世田谷パブリックシアターでは、これまでも国際共同制作や海外招聘公演を積極的に展開してきたが、本年度(2025年度)より、国際的な発信力を高める新たな取り組みとして「あたらしい国際交流プログラム」を始動している。
第一弾として、ティアゴ・ロドリゲス作、生田みゆき演出によるリーディング公演『不可能の限りにおいて』(8月8日~11日)を上演。そして今回、第二弾の公演が行われる。
第二弾となるリーディング公演『紅い落葉』(あかいらくよう)は、韓国の文化体育観光部および(財)芸術経営支援センターによる「国際発信支援プログラム」の助成を受け、世田谷パブリックシアターと韓国のライブラリーカンパニーとの日韓共同制作としておくる。
原作は、アメリカ現代ミステリー文学の巨匠トマス・H・クックによる小説『緋色の迷宮』。これを原案に、韓国の気鋭の劇作家キム・ドヨンが脚色し、イ・ジュヌの演出により2021年にソウルで初演。韓国演劇界の主要賞を多数受賞し、今年、2025年1月~3月の国立劇場での再演も成功を収めた好評の作品。
本リーディング公演では、世田谷パブリックシアター芸術監督・白井晃の演出のもと、実力派俳優陣が集結。韓国演劇の現在地を、日本の観客にいち早く届ける。
物語の中心となるエリック・ムーア役には、2023年の当劇場主催公演、音楽劇『ある馬の物語』で存在感のある演技で観客をひきつけた別所哲也。エリックの妻バネッサ・ムーア役には、ミュージカルからストレートプレイまで様々な舞台作品で活躍する朝海ひかる。エイミーの母カレン・ブロディ役と成人したエイミー役には、白井演出作品の音楽劇『ある馬の物語』で可憐で華やかな演技をみせた音月桂。エリックとバネッサの一人息子ジミー・ムーア役には、2025年の当劇場主催公演『ポルノグラフィ/レイジ』での繊細な演技が記憶に新しい田中亨。エリックの兄ウォーレン・ムーア役には、白井演出作品などで硬軟自在な演技を見せる有川マコト。弁護士レオ役と心理カウンセラー・ゴードン役には、劇団「アマヤドリ」に所属しながら舞台・テレビドラマなどで活躍するワタナベケイスケ。警察官ピーク役には、近年は国際共同制作の舞台でも活躍する田中佑弥。エリックの父ヴィクター・ムーア役とハンス博士役には、座長を務める劇団東京ヴォードヴィルショーの活動を中心に数々の舞台やテレビドラマで存在感を発揮するベテランの佐藤B作の出演が決定。
なお、本公演は全席指定・入場無料(要事前申し込み)。豪華キャスト陣の共演によりおくる本リーディング公演に期待しよう。
アメリカの田舎町ウェズリー。写真館を営むエリック・ムーアは、理想の家と愛する家族に囲まれ、穏やかな日々を送っていた。しかしある日、兄ウォーレンが同居を始めたことを機に、静かだった家庭の風景が徐々にきしみ始める。ある夜、エリックの息子ジミーがベビーシッターとして向かった近所の少女エイミーの家から帰宅後、その少女が行方不明となり、刑事がジミーを訪ねてくる。ジミーは知らないというが何かを隠しているのではないか?エリックは息子を庇いながらも疑念を抱きはじめ、その疑念は家族の中に不穏な影を落としはじめる。父親として、夫としてのエリックの信頼、家族の絆、そして過去に抱える父母との記憶が、静かに、しかし確実にほころんでいく——。紅い落葉が舞い散る森に囲まれた家を舞台に、人間の内面に潜む孤独と罪、そして救済の可能性が淡々と描かれる心理劇。
世田谷パブリックシアター芸術監督/演出 白井 晃 コメント
白井 晃
この度、世田谷パブリックシアターが今年度から立ち上げた「あたらしい国際交流プログラム」の一つとして、韓国版『紅い落葉』をリーディングドラマとして上演することになりました。本作は、アメリカの作家トマス・H・クックの小説を、今、韓国で最も注目される劇作家のひとり、キム・ドヨン氏と気鋭の演出家イ・ジュヌ氏のお二人により韓国で上演され、高く評価された話題の作品です。アメリカの郊外にある、幸せな家庭が、一つの小さな出来事から家族の中にあった秘密が露呈され、人間の猜疑心がいかに悲劇をもたらすかを緊張感とスピード感を持って描かれています。人はたとえ家族であっても真実を理解しあうことは難しい、そんな深いテーマが提示されるのです。そして、この上演に向けて、素晴らしい俳優の皆さんが賛同し参画してくださいました。
世田谷パブリックシアターが、海外との交流と共同創作を進めていく一歩としてお送りする『不可能の限りにおいて』と『紅い落葉』のリーディングドラマシリーズ。どうぞご期待いただけたらと思います。
公演情報
リーディング公演『紅い落葉』
【スタッフ】
原作:トマス・H・クック
脚色:キム・ドヨン
翻訳:石川樹里
演出:白井晃
照明:三谷恵子
音響:鈴木三枝子
ヘアメイク:林みゆき
演出助手:豊田めぐみ
舞台監督:齋木理恵子
技術監督:福田純平
制作:宋元燮 横井佑輔 白井耀
プロダクション・マネージャー:イ・へラム(韓国)
プロデューサー:浅田聡子 高木達也
キム・ユチョル(韓国)
世田谷パブリックシアター芸術監督:白井晃
【出演者】
別所哲也 朝海ひかる 音月桂 田中亨
有川マコト ワタナベケイスケ 田中佑弥 佐藤B作
【公演スケジュール】
2025年
8月16日(土)17:00 開演◎
8月17日(日)14:00 開演△
◎=終演後ポストトークあり(開催回の
出演(予定):イ・ジュヌ(『紅い落葉』韓国版演出)、チャン・ハンセ(『紅い落葉』韓国版共同演出)、白井晃(演出/世田谷パブリックシアター芸術監督)
△=収録のため客席にカメラが入ります
シアタートラム
【
全席指定・入場無料(要事前申し込み)
※セブン-イレブンでの発券手数料および決済手数料はお客様にご負担いただきます。
世田谷パブリックシアター
https://setagaya-pt.jp/
※
【
一般受付開始日:7月25日(金)10:00〜
※劇場友の会は先行受付あり。
【お問い合わせ】
世田谷パブリックシアター
03-5432-1515(10:00〜19:00) https://setagaya-pt.jp/
主催:公益財団法人せたがや文化財団
共同制作:世田谷パブリックシアター、ライブラリーカンパニー(韓国)、劇団ベダ(韓国)
後援:文化体育観光部(韓国)、(財)芸術経営支援センター(韓国)、世田谷区
助成:文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会