超ときめき♡宣伝部×藤原いくろう「オーケストラの楽器と組み合わさる6人の声が楽器になる」――1日限りのオーケストラ公演の構想と見どころを語り合う

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インタビュー
音楽

超ときめき♡宣伝部×藤原いくろう

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2026年2月1日(日)・東京・すみだトリフォニーホール 大ホールで『billboard classics 超ときめき♡宣伝部 ~オーケストラ超最強説!!~』が開催される。演奏を務めるのは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団。指揮と編曲を手掛けるのは、小室哲哉、倉木麻衣など、数々のポップスアーティストと共演してきた藤原いくろう。超ときめき♡宣伝部とオーケストラの共演で、数々の楽曲が新鮮な輝きを放つこと必至だ。要注目のこのコンサートについて、メンバー6人と藤原いくろうが語り合った対談の模様をお届けする。

――超ときめき♡宣伝部と藤原さんの共演は、2023年1月10日に東京文化会館 大ホールで開催された『アニソン – New Year SPECIAL ~ガラ・コンサート2023~』以来ですね。あのコンサートでのとき宣は、どのような印象でした?

藤原いくろう:オーケストラで歌うのはとても難しいんですよ。でも、超ときめき♡宣伝部のみなさんは難なくこなしていたので、素晴らしいなと思いました。

とき宣一同:ありがとうございます!

辻野かなみ

――1本のコンサートの全曲をオーケストラの演奏で歌うのは、とき宣のみなさんにとって初めての挑戦ですか?

辻野かなみ:はい。今回が初めてです。すごく緊張しています。普段の私たちは生演奏でもバンドだったので、2023年のコンサートで4曲歌った時もとても緊張したんです。今回も緊張はしているんですけど、楽しんでできたらいいなと思っています。オーケストラのみなさんの音をよく聴いて、音楽を楽しみたいです。

杏ジュリア:普段のライブとは違うものになりそうですよね。 “どういうものが出来上がるんだろう?”という楽しみがすごくあります。会場もふだんのホールではなくて、クラシックのコンサートが開催される場所なので、ステージから見える景色も新鮮でしょうね。私たちが歌っている後ろから聴こえてくる演奏も迫力があると思いますし、いろいろな新しい感覚を楽しみたいです。

坂井仁香:私たちが今までの10年間の活動で歌ってきたいろいろな曲が、オーケストラでどういうアレンジになるのかも楽しみですし、今の私たちができる最大の表現をして、宣伝部員さん(※とき宣ファンの呼称)にも“とき宣の歌、いいじゃん!”、“オーケストラって最高だな!”って思っていただけるように頑張りたいです。

小泉遥香:約2年半前にオーケストラのみなさんと初めてご一緒させていただいた時ももちろん緊張したんですけど、オーケストラの演奏でしか聴けないような楽器の壮大な音を聴くことができたのがとても楽しかったんです。セトリをフルでオーケストラで歌える今回のワンマンライブは、貴重な経験になると思います。ぜひたくさんのみなさんに観ていただきたいですし、当日に備えてたくさん練習をしたいです。

菅田愛貴:オーケストラのみなさんに演奏をしていただいて歌えるのは、本当にありがたい機会です。自分たちにとって大きな挑戦でもあるので、オーケストラのみなさんに少しでも追いつけるように一生懸命練習したいと思います。

吉川ひより:私たちの声とオーケストラのハーモニーを作れるというのは、本当に貴重な機会ですよね。歌詞に想いを込めて歌って、ファンのみなさんの心を掴めるコンサートにしたいです。

藤原:超ときめき♡宣伝部の曲をほぼ全曲聴いて、歌詞もチェックしましたので、今、曲を選んでいるところです。詞の世界観がとても素敵な曲が多いので、コンサートの第1部は各曲の詞の世界観を繋いで、青春ドラマのような構成にしたいなと思っています。春夏秋冬、1年を通してのストーリーみたいな感じにしたいなと。そして第2部は打ち込み音源とオーケストラを共存させて、宣伝部員のみなさんのスタンディングとコールとともに盛り上がれるステージにしたいです。超ときめき♡宣伝部の楽曲はすごく良くて、6人のパフォーマンスとも絶妙に交わっているんですよ。それを上手くオーケストラのアレンジで引き出したいです。

坂井:私たちも自分たちの楽曲が大好きなんです。どの曲も大切なので、こうして歌詞と曲を褒めていただけて、本当に嬉しいです。

小泉:超ときめき♡宣伝部はかわいい歌を中心として知っていただけているんですけど、青春を描いていたり、背中を押してくれるような応援ソングもあるんです。 “私たちにはいい曲がたくさんあるんです!”と、このライブを通して、ぜひ知っていただきたいです。

坂井仁香

――実際にセトリに入るのかはわからないですけど、この機会に藤原さんにアピールしたい曲はありますか?

吉川:私は「未完成ガール」がセトリに入ったら嬉しいです。私が作詞をした曲なんです(笑)。季節感のある曲だと、「遠くであがる花火 二人ならんで見てた」という曲もあるので、これもセトリにもし入ったら嬉しいです。

坂井:入っててほしい!

吉川:オーケストラで聴いてみたい、というか……オーケストラで歌いたいです。

坂井:オーケストラで歌いたいよね?

吉川:うん!

坂井:セトリに入っててほしい!(笑) セリフも入っていて、夏の終わりを感じる曲です。

菅田:私は「Memories」がとても好きなので、歌えたら嬉しいです。

:青春系、ストーリー性のある曲だと、「私の道」も歌いたいです。最近歌えていない昔の曲も、いい曲がたくさんあるんです。「私の道」は、もう7年くらいやっていないと思います。

坂井:「私の道」は、私たちが出演した舞台で生まれた曲なんです。

辻野:私は「ガンバ!!」と「むてきのうた」が好きなんです。歌詞もすごくいいんですよ。

藤原:今のみなさんのお話をメモしました。参考にさせていただきます。

藤原:僕は少女漫画ファンで、高校生や大学生の頃もたくさん読んでいたんです。超ときめき♡宣伝部の歌詞は新海誠監督の作品の世界観とかに通ずるものがあるなと感じています。僕はいい歳をしてそういうのが好きなんです(笑)。

――ちなみにですが、藤原さんからとき宣のみなさんにおすすめしたい少女漫画はありますか?

藤原:僕、岡田あーみんさんの作品が好きなんですよ。『お父さんは心配性』とか。『りぼん』に連載されていたギャグマンガです。

――ドラマ化もされましたよね? 結構ぶっ飛んだ内容のギャグマンガでした。

藤原:そうですよね(笑)。

――セトリは後日決まることになりますが、とき宣のみなさんは大きな挑戦をすることになりますね。先ほどもお話しいただいたように、トラックを流して歌うのとは違って、オーケストラの生演奏にクリックはないですから。

藤原:先ほど「オケの音を背中で感じて」とおっしゃっていましたが、本当にその通りなんです。背中で感じて歌っていただけたら大丈夫です。上手く、気持ちよくオーケストラの演奏に乗っかって歌うイメージですね。“ジャストで歌わなきゃいけない”ってあんまり思わないでいいので。

小泉:2年半前に初めてご一緒させていただいた時も「踏ん張らなくていいから。力を抜いて」とアドバイスをしてくださったのを覚えています。前回も楽しくて、「STAR」が印象に残っています。ちょっとロックな感じもある曲なんですけど、オーケストラのアレンジだと綺麗な感じになったんです。あの曲をまたオーケストラで歌えたら嬉しいです。

菅田:前回もクリックなしで歌うのは緊張したんですけど、メンバー全員歌唱のサビで目を合わせて、息を揃えながら歌ったのが思い出に残っています。今度のコンサートでもそういう楽しさを感じられたら嬉しいです。

吉川:生の演奏をダイレクトに全身で感じて歌うのって、一番歌を楽しめる体験なんだろうなと思っています。“今、私、オーケストラをバックに歌ってる!”という壮大な気持ちになることを想像するとワクワクします。

辻野:オーケストラで歌うのは、トラックで歌うのとは感覚が全然違うんですよね。音源のトラックとは、入っている楽器の種類や数も違いますし。身体で感じる音は本当に壮大で綺麗です。2年半前のその感覚をすごく覚えているので、またそういう音を感じながら歌えるのが嬉しいです。

:2年半前は反省した点もありましたので、成長した姿をみなさんにお見せしたいです。

菅田愛貴

坂井:今度のコンサートも音を身体で感じて、オーケストラに入り込んで歌えたらいいなあと思っています。2年半前もオーケストラのみなさんの演奏と自分の歌がピタッとはまる瞬間があって、それがすごく気持ちよかったんです。

藤原:オーケストラの演奏とみなさんの歌を合せるのは指揮をする僕の仕事でもあるので、そこは任せていただけたらと思います。僕も歌とオーケストラを感じながら指揮をするので。こういう感覚は、音楽の基本ですよね。

――ダンスパフォーマンスがオーケストラの演奏とどのように融合するのかも気になりますが、現時点でどのようなことをイメージしていますか?

藤原:ステージの広さがどうなるのかにもよるんですけど、第2部はダンスも思いっきりしていただける形になったらいいなあと思っています。

坂井:第1部と第2部は、全然違う雰囲気になりそうですね。第2部の雰囲気も独特で面白そうです。お客さんのコールがあって、オーケストラのみなさんが演奏をしてくださる中、私たちが歌ったり踊ったりするスタイルのコンサートって、他ではあんまりないんじゃないかなと思います。楽しみですね。

――オーケストラアレンジの譜面があれば、海外も含めたいろんな地域の楽団の演奏でコンサートを開催できる可能性も広がるんですよね?

藤原:そうなんです。超ときめき♡宣伝部の6人と指揮をする僕が行けば、世界中のどこでもできますよ。

菅田:すごい! これを機に、いろんな国で歌えたらいいですね。

藤原:僕は普段からいろんな国のオケで指揮をしているんですけど、オーケストラコンサートは海外に行きやすいと思いますよ。

坂井:スタッフのみなさん、ご検討をお願いします(笑)。

吉川:でも、海外でやるとなると、セリフがある曲はその国の言葉のバージョンにしないと。

坂井:ひよりんが訳してくれるの?

:翻訳頑張って!

吉川:(笑)。

杏ジュリア

――可能性がどんどん広がっていきますね。

坂井:そうですね。活動が10年目に入って、いろいろな機会をいただけるようになりました。10年前はオーケストラで歌えるなんて想像もしていなかったので、本当にびっくりですね。CMに出演させていただいたり、音楽番組に呼んでいただけたり、自分たちの可能性がどんどん広がってきているのがとても嬉しいです。今までの活動の中で山あり谷ありだったんです(笑)。頑張ってきてよかったなと感じています。

小泉:約2年半前にオーケストラで歌わせていただいた時は、そのちょっと前のクリスマスライブで生バンドで歌ったんです。そういう体験の積み重ねができているのは、活動をずっとしてきたからこそですよね。

――宣伝部員のみなさんに、オーケストラの演奏の魅力も感じていただけたらいいですよね?

藤原:はい。それも僕がこういうスタイルのコンサートをやっている理由の一つなんです。とき宣のコンサートに来てくれたみなさんが、オーケストラのコンサートにも足を運んでくれるようになるといいなと思っています。とき宣の曲はオーケストラで演奏しても魅力的ですから、ぜひ聴いていただきたいですね。

坂井:私たちのいろんな曲の良さも感じてもらえたら嬉しいです。いい曲がたくさんあり過ぎて、1回のライブで披露できるのは、23、24曲とかだったりしますから、どうしても歌えない曲があるんです。

――藤原さんの選曲を喜んでくださる宣伝部員がいるんじゃないかなと思います。

:“久々に聴けて嬉しかった!”って言ってくださるかもしれないですよね。

――ポップスをオーケストラアレンジにする際に、心がけていることはありますか?

藤原:歌メロを大事にアレンジするようにしています。オーケストラを邪魔しないように。これを一番考えています。アレンジャーによっては歌とオーケストラの音をぶつける人もいるんですけど、僕は歌が主役だと思っているので、歌を盛り上げるためのオーケストラのアレンジにするように心がけています。

小泉遥香

――つまり、オーケストラコンサートの中心を担うのが、とき宣のみなさんということですね。

小泉:頑張らないと!

藤原:クラシックの有名な曲のフレーズを入れてみたりするアレンジの遊びをすることもあります。そういうのも楽しいんです。

菅田:楽しんでアレンジをしていただけるのって、とても嬉しいです。楽曲に対する愛を私たちもしっかりと受け止めて表現したいですね。

――藤原さんのハートは、とき宣にロックオンされていますよね?

藤原:はい(笑)。

とき宣一同:嬉しいです!

小泉:今回のコンサートが実現するまでに、何度もラブコールを送ってくださったとお聞きしました。

藤原:2年半前のコンサート以来、ずっとお声がけをしていたんです。ビルボードさんが協力してくださって、ついに実現しました。

――プロのミュージシャンにこんなにも愛されるグループになったのは、みなさんがずっと頑張ってきたからですよ。

小泉:ありがとうございます。頑張ってきてよかったです。

藤原:本当にその通りだと思います。継続は力ですから。僕も継続し続けてきました。

吉川:ずっと継続してきた藤原さんがおっしゃると、言葉の重みがすごいです。

:私たち、もっともっと頑張らないと。

藤原:音楽、ずっと楽しいんです。全然飽きないですよ。

辻野:私は小さい頃はあんまり音楽に触れていなくて、得意ではないと思っていたんです。歌うことに対する苦手意識が強くて、でも、このグループに入ってから“音楽ってこんなに楽しいんだ!”と、魅力に気づきました。歌詞を読んで心が励まされることも多いです。こうして音楽に携わらせていただけて、歌うことができているのが本当に嬉しいです。

:小学生の頃に音楽の授業で週替わりでいろいろな曲を歌っていて、当時から“音楽の力ってすごいな”と思っていたんですけど、こうしてグループとして活動する中で、曲と向き合う機会が増えました。私はもともとバレエをやっていたのでクラシックをよく聴いていたんですけど、この活動を始めてから歌詞×メロディという歌に出会って、音楽の持っている力と可能性により気づきました。

菅田:小さい頃にピアノを習っていて、それが私の音楽との出会いだったんですけど、歌は自分で歌うのではなく、聴くものだったんです。アイドルとして活動をさせていただくようになって、歌を通じて聴いてくださるみなさんにエネルギーを届ける側になったのが、今でもびっくりなんですよね。すごく幸せな場所にいさせていただいているので、この場所を大切にしながら歌い続けたいです。

吉川ひより

吉川:私は小さい頃から歌が大好きでした。車の中で母が聴いている音楽を大声で歌うのが日課で、音楽がどんどん好きになっていって、将来の夢は歌手だったんです。アイドルになって、歌を届ける側になれたのが本当に嬉しいです。ファンのみなさんから、“とき宣の歌を聴いて救われました”という反応いただけるのが何よりも嬉しいので、オーケストラのみなさんの演奏で歌って、歌詞を改めて届けられる機会を作っていただけて、とても幸せです。

藤原:僕はどんな楽器よりも素敵なのが、人の声だと思っているんです。人それぞれの個性がありますからね。そのままの声で歌っていただけたら、良いコンサートになりますよ。

小泉:オーケストラのいろいろな楽器と組み合わさる私たちの6人の声が、6つの楽器になるって藤原さんはおっしゃってくださるんですよね。自分たちの声を楽器として考えてくださっているのが嬉しいです。ボイトレをさらに頑張りたいです。

坂井:私は、もともと歌がすごく苦手だったんです。カラオケに行っても絶対に歌いたくなかったですから(笑)。でも、このグループでの活動を始めてから変わりました。私たちの曲はレコーディングの時点では歌割りが決まっていなくて、歌を録ってみて良かったメンバーが歌割りをもらえるんです。けど、活動を始めた当初は全然歌割りが少なくて(笑)。“このままでは まずいぞ!”と思って、たくさん練習するようになって今に至るので、今でも歌が得意とは思っていないです。でも、気持ち、感情を込めて歌うというのは10年間ずっとずっと必死にやってきたので、オーケストラのみなさんとのコンサートでも歌詞に気持ちを込めて歌って、ファンのみなさんにいろいろな感情を届けたいです。

藤原:歌は、100人いたら100通りの魅力があるんです。だから自信を持って歌ってください。

菅田:コンサート、楽しみです。藤原さんが作ってくださるセットリストを私は楽しみたいので、ぜひ藤原さんが選びたい曲を選んでください。

藤原:はい(笑)。

坂井:私たちも全力で頑張ります。

とき宣一同:よろしくお願いします!

藤原:楽しくステージで歌ってください。オーケストラのメンバーも楽しみながら演奏をしてくれると思いますので。


取材・文=田中大 撮影=大橋祐希

ライブ情報

billboard classics 超ときめき♡宣伝部 オーケストラ超最強説!!
2026年2月1日(日)
OPEN 16:00/START 17:00
会場:すみだトリフォニーホール 大ホール
【出演】
超ときめき♡宣伝部
指揮・編曲:藤原いくろう
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
ピアノ:榊原大


指定席12,000円/着席指定席12,000円(税込)
※枚数制限:おひとり様各公演1申し込み最大4枚まで
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