物の声が聞こえる男たちと傘が繰り広げる3⼈劇『FREKUENCY』開幕直前、松㟢翔平(演出)らオフィシャルインタビュー到着

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舞台『FREKUENCY』が、11⽉28⽇(⾦)~12⽉1⽇(⽉)に渋⾕のイメージフォーラム3階「寺⼭修司」にて上演される。出演者やスタイリスト、演出家へのオフィシャルインタビューが到着したので紹介する。


演出を俳優の松㟢翔平、脚本を⻘坊が⼿掛ける演劇作品『FREKUENCY』が、11⽉28⽇(⾦)から12⽉1⽇(⽉)まで渋⾕のイメージフォーラム3階「寺⼭修司」にて上演される。出演は、藤江琢磨、⼩川あん、柴⽥貴哉。⽯川(藤江琢磨)が⽔道管の声に導かれてたどり着いたのは、瀬⽥(柴⽥貴哉)が室⻑を務めるゴミ処理場のオフィス。“物の声が聞こえる“という共通点を持った2⼈の男たちは、奇妙な共鳴のもとで世界を“揺らす”⾰命を夢想する。しかし、部屋の⽚隅に置かれていた⼀本の傘(⼩川あん)が静かな調和を狂わせていくーー。今回は、⾐装合わせのために集まった3名の役者と、スタイリストのSharapo、そして演出の松㟢翔平に話を聞いた。 

●音楽×演劇の作品へのオファーに「そんなの⾒たことない」(藤江)

藤江琢磨

ーー藤江さんが演じる⽯川はどんな⼈物なのですか?

藤江:聞こうとしなくても“物の声が聞こえる”⼈物です。僕もまだ掴みきれてなくて、もしかすると本番が終わってもわからないままかもしれません。ずっと物の声が聞こえるのがどんな感じか、毎⽇考えている状態です。それがほしくないとき、⽌まってほしいと感じるときもあるだろうし、でもたまに変なことを⾔ってくる物がいて⾯⽩くもあるだろうし。喜び2割、苦しさ8割、⼈⽣みたいな感じなんじゃないのかな。

ーー⽯川と瀬⽥は“物の声が聞こえる”という共通点があって、⾰命を起こそうと考えるんですよね。

藤江:⽯川は何もしなくても物の声が聞こえるぶん、⽇常⽣活に情報や雑⾳が多すぎて、⾃分からアクションを起こす余裕がない受動的な⼈物なんですよね。そんな中でザ・漢な瀬⽥と出会い、「⾰命を起こしたい」と⾔われる。⽯川としては軽い気持ちで乗っかってみるけれど、その何気ない決断が⼤きなことにつながっていきます。

ーー2⼈の⾰命への温度感も異なってくると。今回、どんな思いで作品づくりに取り組んでいますか? 

藤江:僕らのチームは同世代で、普段から交流のある仲間なんです。松㟢くんが演出を⼿掛けるってどんな感じだろうと思っていたら、演出家としての役割をしっかり果たしてくれて。仲間内でやるからこそ不安もあったけど、締めるところはきちんと締めてくれて、ありがたいなと思いました。僕は⾚道という⾳楽ユニットでも活動していて、その⼀環で友達とやることはあるけれど、できるだけ仕事と友達は切り離して考えるようにしていたんです。だけど、共通⾔語を持って分かり合える仲間と⼀緒にできたら、めっちゃいい作品がつくれるんじゃないのかなってワクワクしています。

ーー今回の作品は、⾳楽と演劇を掛け合わせたいという話からスタートしたと伺いました。その話を聞いたとき、率直にどう感じましたか?

藤江:そんなの⾒たことない、ぜひやりましょうって感じでした。よく舞台は総合芸術だと⾔われますが、僕は将来歌、演劇、⾳楽、ダンス、すべてが⼀緒になったサーカスみたいなことがやりたくて。その第⼀歩につながるのかなと⼆つ返事でOKしました。

ーー⾃分以外の共演者と松㟢さんに対する印象を教えてください。

藤江:松㟢くんは付き合いが⻑くて。星座が同じというのがちょっとした共通点です。常に冷静で、ちょっと引いて物事を⾒ていて、いつも調和を図る⽴場にいるなと感じています。今回は演出を担当してくれて、作品や役のことを本当によく理解しているなと思います。芝居のイメージも動きで伝えてくれるから、とてもわかりやすいです。

柴⽥くんとは、この舞台をきっかけに⼩川さんが引き合わせてくれました。彼はとっても緊張する⼈なんですよね。僕も緊張してすぐ⼒が⼊っちゃうんですが、今回は柴⽥くんの⽅が緊張して固くなってくれるので、そのぶん僕がちょっと気楽にいられます。こんなことを⾔うのもあれだけど、助かっていますね(笑)。

⼩川さんも実は緊張する⽅なので、彼⼥を⾒ているとリラックスできます。柴⽥くんと⼩川さんの共通点は、どちらも真⾯⽬でまっすぐなところ。彼⼥とは3〜4年前に映画で共演して、よく⾏く幡ヶ⾕の喫茶店で再開し、今回お誘いさせていただきました。⼩川さんとは芝居がやりやすいんですよね。たぶん相性がいいんだと思うのですが、僕は⾔葉を受けやすいところがあって、⼩川さんの⾔葉は僕によく響くんです。それも声を掛けた理由の⼀つですね。毎⽇テンションが全然違うのも魅⼒的で。ある⽇はちょっとしんどそうだったり、またある⽇は積極的に意⾒を出してくれて稽古の場がはつらつとしたり。その差を間近で⾒ていると楽しい⼈だなと思います。

●舞台初挑戦の柴田「大切に取り組む」

柴⽥貴哉

ーーありがとうございました。次は柴⽥さん、お願いします。柴⽥さんが演じる瀬⽥はどんな⼈物なのですか?

柴⽥:物の声を聞いて⾰命を起こして、世界を良くしようとしている男です。聞こうとしなくても物の声が聞こえる⽯川と違い、瀬⽥は聞こうとして⽿を澄ますと物の声が聞こえます。受動的に聞こえる⽯川と、能動的に聞いている瀬⽥の考え⽅の違いにも注⽬してもらいたいです。

ーーもし⾃分に物の声が聞こえる能⼒があったら、どのように感じると思いますか?

柴⽥:⾯⽩いかもしれないけど、きっとずっとうるさくて、⾟くなるんじゃないですかね。だけど寂しい気持ちになることはないかもしれないから、それはいいかもしれません。

ーーどんな思いで作品づくりに取り組んでらっしゃいますか?

柴⽥:僕⾃⾝、舞台に挑戦するのは初めてなんです。今回、⼩川さんから⼀緒にやろうと誘ってもらって、ずっと舞台に興味があったのでとても嬉しかったです。⾃分にとっては初めての舞台であり、同世代の仲間と挑む特別な作品。ご縁あってのことなので、⼤切に取り組んでいきたいと考えています。

ーー瀬⽥を演じることに対して、どのように感じましたか?

柴⽥:これまでは内に籠った寡黙な役を演じることが多く、瀬⽥のような激しさを持つ役を演じるのは初めてでした。慣れない役ですが、これを機に、まだ⾃分も知らない新しい⾃分を発⾒することができるんじゃないのかと楽しみな気持ちです。とにかくベストを尽くしたいです。

ーー映画と舞台、演じるうえで意識の違いはありますか?

柴⽥:映画は断⽚的に演じたものを紡いで制作しますが、舞台は最初から最後までノンストップで続いていくので、そこは⼤きな違いだなと思います。始まったら終われない、その緊張感を経験できるのは、楽しみでもありますね。お客さんの⽬の前で演じるので、気合いも⼊ります。

ーー⾃分以外の共演者と松㟢さんに対する印象を教えてください。

柴⽥:松㟢くんのことは⼀⽅的に知っていて、作品を観てすごい役者だなと感じていました。とてもカッコいい⼈だからちょっと怖かったのですが、実際に会ってみると、芸術肌だし⾯⽩い⼈だなと。今回の作品や役柄についても、⾃分の考えをたくさん共有してくれました。今回、この作品をきっかけに出会えて本当に良かったと感じています。

⼩川さんは、以前映画で共演したことがあって、そこからの付き合いです。どんなときも現場を盛り上げてくれる、ムードメーカーな存在ですね。

藤江くんは僕の2倍は冷静で、いつもさりげなくサポートしてくれます。稽古中、物に触れるシーンで、僕は強く握りすぎてしまうことがあるんですが、「柴⽥さん、落ち着いてください」ってそっと指摘してくれたりとか。周りの状況がよく⾒えている頼もしい⼈物だと思います。

●仲間との舞台づくりを避けてきた小川、新境地へ

⼩川あん

ーーありがとうございました。次は⼩川さん、お願いします。⼩川さんが演じる「⼀本の傘」は⼀体どんな役なのでしょうか?

⼩川:私は傘の声を演じます。⽯川に影響を及ぼす存在です。まだ探っている段階ではありますが、"物"であり、"⼈間ではない"ということを前提として、⾒え⽅を意識しつつ、その前提を超えてしまうような役割を模索しています。

ーー⼈間には感情があるけれど、物には感情はないというのが『FREKUENCY』が描く世界なのでしょうか? 

⼩川:傘の⾔葉には、きっとさまざまな解釈ができると思います。⽯川が聞いたことのある声だったり、⽯川の中で記憶に残っている声だったり。⽯川が回想するシーンでは、⽯川⾃⾝の感情も含まれてくるので、単純な物の声と感情を含む声との区別がつきづらくなると思うんです。今はそこをどうやって表現するか探っている最中ですね。 

ーー今回、傘の声を演じることになってどのように感じましたか?

⼩川:傘の声を演じるって舞台ならではのことだと思うから、すごく⾯⽩いなと。実際、私は物の声を聞いたことがないから、得体の知れない存在を演じるわけですが、それに挑戦するのはやりがいがありますね。

 ーーどんな思いで作品づくりに取り組んでいますか?

⼩川:⾃主企画として、同世代の仲間と舞台をやるのは初めてなんです。みんな歳が近くて、躊躇なく何が⾯⽩いと感じるか意⾒を⾔い合える。それができるのは、普段から⾯識のある仲間とつくる舞台だからこそなのだと思います。

近い距離の⼈たちと何かをやること、何かを⼀緒につくることって今までなくて。あえて避けてきたことでもあったんです。というのも、作品をつくる過程や順序をしっかり踏むべきだという思いが⾃分の中にあって。⼀つひとつの技術職にそれぞれが徹して、それが合わさって舞台や映画が完成すると考えていたんです。友達同⼠でやっちゃうと、そこの枠が崩れてしまう怖さがあって。だけど、最近そんな考えを取っ払って、新しい境地にいきたいと思うようになったんです。仲間と意⾒を出し合いながら作品をつくる経験が、今後⾃分が携わる作品への理解をより深めることにつながるのかなと。それもあって、今回挑戦することを決めました。完成して思うことなのか、完成する過程で思うことなのかわからないけれど、新しい何かが⽣まれる予感はしています。

ーー⾃分以外の共演者と松㟢さんに対する印象を教えてください。

⼩川:藤江くんは、とにかく予想がつかない⼈。というのも、ちょっとした動作がエンターテインメントになる、サーカスみたいな⼈なんですよね。それはきっと彼が持っている⼒で、それがオーラなのか存在感なのかわからないのですが、例えば、単純なコップを⼿に取る動作も、彼がやるとなぜかドラマティックに映るんです。藤江くんの何気ない動きが驚きや刺激に繋がって、私もアクションを起こしやすい。それは藤江くんの魅⼒だなって思います。 柴⽥くんは、無⾻でまっすぐな⼈ですね。⼈柄と同じく、芝居もまっすぐだなと感じます。不器⽤さもあるかもしれないけれど、⼀つのことに集中するパワーがすごくて、そのエネルギーは⾃分にはないものなので⾯⽩いなと。今回、私が柴⽥くんを推薦したんですが、脚本を読んで抱いた瀬⽥の⼈物像に柴⽥くんが重なって。まっすぐだけどどこかチャーミングな⼀⾯がある瀬⽥は、柴⽥くんと似ているなと思います。普段、柴⽥くんは⼝数が多い⽅ではないけれど、内に秘めたエネルギーの強さは瀬⽥と同じなんじゃないのかな。

翔平くんは、めちゃくちゃ器⽤です。稽古の中でイメージを共有したいとき、それを演技で私たちに⽰してくれる。必ずしも正解として⽰すわけではなく、あくまでお⼿本として。頭でわかっていても、それを具体的な動作で表現するってとても難しいことだから、それをサラッとやってくれる翔平くんはすごいなと。頭の動きと⾝体の動きをしっかりリンクさせることができるんでしょうね。役者が⾃分で考えるべき部分でもありますが、成⽴させるやり⽅を知っているのはなかなか真似ができないことだと思います。

●スタイリングの意図とは

―ありがとうございました。スタイリストのSharapoさんは、どんなことを考えながらそれぞれのスタイリングを組みましたか?

Sharapo:翔平さんから話を聞いて、⾐装は70年代をイメージ。それを現代⾵に崩して⾐装を組んでほしいという発注のもと考えました。⽯川はちょっとリッチな⻘年っぽく、かつ作業員の要素もほしかったので、ギャバジャンというワークジャケットをフレアパンツに合わせ、⾚のインナーを選びました。掴めそうで掴めない⽯川の⼈物像を、⾊味や組み合わせで表現しています。

瀬⽥のイメージは、ミステリアスで⾊気のある成⼈男性。ダブルのスーツに少し光沢のある⽩シャツを合わせました。今回裸⾜でいこうという指⽰があり、それに合わせて裾丈をスレスレまで伸ばしてバランスを取りました。サングラスは翔平さんのセレクトで、とてもいいラインになりました。

3⼈の中では、⼩川さんの「⼀本の傘」が⼀番難しかったです。物を擬⼈化するのは初めてだったので、どんな⾵に表現するのか悩みました。3スタイルほど組んで、どれもはまらず、掛け合わして崩してを繰り返しているときに、⼩川さんが⾔ってくれた「上半⾝はタイトなイメージがある」をヒントにカラフルなタートルを取り⼊れ、そこにレインコートとイエローのフレアパンツを合わせることでおさまりました。⼩川さんのカラフルな⾊模様から、劇中で何かを感じてくれると幸いです。

●見どころは「全席がほぼ最前」(松㟢)

ーーありがとうございました。最後に松㟢さん、今は絶賛稽古中だと思いますが、⼿応えはいかがでしょうか?

松㟢:稽古の序盤に、全員で⾵邪をひいてしまって休みになったときは焦りました。不安になったし、泣きそうでした。具合も悪いし。でも再開したら、みんな勘が良くて、すぐに動きが決まっていった。臨機応変に動いてくれて、いろいろ試させてくれる。安⼼しました。

ーー松㟢さんが動きでイメージを伝えてくれるから、とても分かりやすいと皆さんおっしゃっていました。それは松㟢さんが役者だからこそなのでしょうか。

松㟢:演出家が役者の前で演じて⾒せるのは、今では良くないと⾔われます。役者の発想を狭くしたり、仕事を奪うから。でも、問題は⽅法そのものより、権⼒のかかり⽅なんじゃないかと思っていました。

俺は普段は演出される側です。もし⾼圧的に「⼿本」を⽰されたら、萎縮して考えが⽌まることもある。だから『FREKUENCY』の稽古で俺が動いて⾒せるときは、それをサンプルとして扱う前提を共有しながらやりました。「こういうのもある」みたいな感じで。今回は、それが成⽴する関係だったというだけで、いつでもやれることじゃない。脚本も同じで、⻘坊と⼀年かけて練ったぶん、俺のほうが役者より先に情報の整理がついてる。その偏りも、できるだけ緩やかにしたかった。⺠主主義的な稽古を⽬指しているわけじゃなくて、⼀⼈の考えだけでは⾶躍に限界があると感じたから。

この作品には「物の声」とか「⾰命」だとかいうよくわからない台詞が差し込まれる。そこで俺が「⾰命はこういうふうに読める」と⾔っても、「はい、そうですか」という役者はいない。そこから何か掘っていく。脚本や⾔葉は、⼈に触れた瞬間に、発信者から離れて歩いている。最終的に決めるのは俺だけど、その前に⽣まれる揺れや試⾏が⼤事だった。⼀⼈じゃ限界があるから。

ーー仲間とつくる作品だからこそ、共有して⽣まれるものがあるのかもしれませんね。

松㟢:俺たちは、友達なのか仲間なのか、正直よくわからない。でも いい具合にリスペクトして、いい具合にくだけている関係だと思うんです。互いの能⼒を盲信するわけでもなく、気になるところはちゃんとツッコめる。そんな関係性で作品づくりができるのは、贅沢なことだと思います。

ーー企画を担当しているTORUS.の増⽥さんから「演劇と⾳楽ライブを組み合わせたい」と⾔われたのが上演のきっかけだったとか。聞いたとき、どう思われましたか。

松㟢:⾯⽩そうだけど、なんだそれって思いました。まあ、俳優でミュージシャンの藤江が出るのは必然だな、という気がした。ただ、⾳楽を掛け合わせるといっても、ミュージカルとかBGMとか、⽣演奏を⼊れるとか、そういう構造の話ではないかもなと、増⽥さんの話を聞いて思った。いくら考えても答えが出ないから、⼀度忘れて⻘坊と脚本を進めたんです。 脚本がほぼ完成し、改めて「この企画の始まり」を意識しながら読んだとき、ああこれは、増⽥さんのあの発信がなければ辿りつけなかった脚本だ、と感じました。稽古も、増⽥さんの⾔ったことを考えながらやっています。

ーー今回の作品の⾒どころを教えてください。

松㟢:会場の「寺⼭修司」室は、舞台と客席の距離がとにかく近いんです。プレイエリアは2m50cm × 5m50cm とコンパクト。迫⼒あると思う。俺は舞台を⾒るとき、最前が取れたら良いなあって思うタイプなんですけど、今回は全席がほぼ最前列ですから。

ーー最後に、もしも“物の声”が聞こえるとしたら何の声を聞いてみたいですか?

藤江:東京タワーの⼀番上の細い柱の声とか、燃やされているときの物が何て⾔っているか聞きたいですね。

柴⽥:サッカーをやってたのでボールの声とか。あと皇居にある⽯垣の声とか聞いてみたいです。それが聞けたら、本当の歴史が紐解けるのかなって。⽯の意思を聞いてみたいです。

⼩川:⾃分が毎⽇使っている持ち物の声が聞きたいです。私は忘れ物が多いので、傘が喋ってくれたら忘れないのになと思います。

Sharapo:僕は服の声が聞きたいです。例えば、古着屋に⾏ったときに並んでいる服がお店に来た経緯とか、前のオーナーさんの話とか、その服に合った着⽅とかを聞きたいです。「前の持ち主の扱いが雑だったから、今回は丁寧に扱ってくれよ」とか⾔ってほしい。

松㟢:僕はよく物を失くすので、声を聞くっていうか向こうから「おーい」って呼びかけてほしいです。メガネとかリップとか。全ての持ち物にGPSをつけておきたいですね。

ーー皆さん、今⽇はありがとうございました!舞台まであと少し、頑張ってくださいね!

<企画/TORUS. 増⽥智穂コメント>

「私は普段、⼤阪を拠点に⾳楽関係のイベントを企画しています。⾳楽ライブと同じく、その場で繰り広げられる臨場感たっぷりのリアル体験に価値を感じていて、その⼀つが舞台です。俳優さんの芝居を間近で鑑賞する舞台は、映像を通して観るのとはまた違ったエネルギーやパワーを肌で感じられる貴重な機会。特に同世代や若者世代は、舞台や演劇へのハードルが⾼く、堅苦くて難しいイメージを持っている⼈が多い印象です。それを払拭させて、気軽に⾏きやすいものだと伝えたい気持ちもあり、まずは東京で舞台を企画しました。

今回の出演するのは、役者の枠に捉われず、モデルや⾳楽活動なども⾏う個性的なメンバーばかり。幅広い層のファンに、⽣の舞台の魅⼒を伝えられるチャンスになればと考えました。 会場の「寺⼭修司」はフラットでミニマム。役者との距離も近く、すぐそばで観劇できるので、⾃分も舞台の中に⼊り込んだような没⼊感が味わえると思います。

今回、私にとっては東京での初めての企画、もちろん舞台に関してはド素⼈です。さまざまな壁にもぶつかりまくっていますが、素晴らしい役者陣、作、演出、スタイリスト、アシスタントが集結し、想いを持った同世代同⼠だからこそ作れる新しい舞台になると思います。ぜひ期待してください。肩ひじ張らず、気軽に観に来てもらえたら嬉しいです。

取材・文= 六⾞優花 


舞台『FREKUENCY』は11月28日(金)~12月1日(月)、イメージフォーラム3F「寺⼭修司」にて上演。はイープラスにて販売中。

公演情報

『FREKUENCY』
会場:イメージフォーラム3F「寺⼭修司」(東京都渋⾕区渋⾕2-10-2)
⽇程:2025年11⽉28⽇(⾦)〜12⽉1⽇(⽉)
スケジュール:
11⽉28⽇(⾦) 14:00/19:00
11⽉29⽇(⼟) 13:00/18:00
11⽉30⽇(⽇) 13:00/18:00
12⽉1⽇(⽉) 14:00/19:00
(全席⾃由席)前売り:\3,000/当⽇:\3,500
※受付開始&開場は開演の30分前。未就学児の⼊場はご遠慮下さい。⾞椅⼦をご利⽤のお客様は、事前にご連絡くださいますようお願いいたします。
instagrem:@frekuency_stage X:@FREKUENCYstage TORUS instagram:@torus______ 
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