芸歴60年の節目を迎え、今なお落語に貪欲にむき合う桂文枝が魅せる『新春特撰落語会2026』

20:06
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落語家60年目に突入した桂文枝が、恒例の『桂文枝 新春特撰落語会2026』を2026年1月10日(土)・11日(日)有楽町朝日ホールにて開催する。今回で21年目を迎える本公演では、文枝が情熱を注ぎ込み世に送り出した340作を超える創作落語の中から、"三枝"時代(1980年代~2000年代初頭)の代表作を口演する。公演を1か月後に控えた12月12日(金)に行われた取材会のオフィシャルレポートが到着した。


2025年12月で入門から60年目となった桂文枝。これまでに創作落語を340本以上生み出してきた落語界の重鎮ですが、1月に開催される『新春特撰落語会』についての取材会が、12月12日(金)に吉本東京本社にて行われました。

入門から60年目に突入した今も、さまざまな活動を精力的に行う桂文枝。2018年からスタートした大阪市24区それぞれの特色を盛り込んだ創作落語を作って地域の魅力を発信する『参地直笑祭』は、2018年からスタートし、2025年12月14日(日)に最後となる24区目での開催を控えていて、ここで披露される345作目の新作落語をもって、約8年をかけたプロジェクトが集大成を迎えようとしています。

さらに、Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」と一緒に落語を作り上げるなど、今の時代の空気感や技術を取り入れた“落語”の形を積極的に探るという一面も話題になりました。

80歳を超えてなお、よりひたむきに“落語”とむき合う桂文枝が目指す道とは?1月10日(土)・11日(日)に開催される『新春特撰落語会』の意気込みとともに語りました。

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登場した桂文枝は「今日はお集まりいただきありがとうございます」と深々と頭を下げ挨拶をしますが、「あんまり頭を下げると悪いことしたみたい(笑)」と言って、早速、記者たちを笑わせます。

1月に開催される『新春特撰落語会』での見どころについては、「今から60年前に五代目文枝の門戸を叩き、2025年で60年目の節目を迎えました。独演会などでは新作落語をおろしていて、12月14日(日)に開催される『参地直笑祭』にて新作落語は345本目となりますが、1月のこの落語会では、三枝時代に作ってきてみなさんに喜んでいただいたものを4作、やりたいと思っています」と語ります。とくに「効果音の効果は効果的だったのかどうか」は1983年に作って以来、あまり高座にかけていないこともあり、「そういう意味ではある意味で新作みたいな感じで楽しんでいただけるのでは」と自信をのぞかせました。

また、7月で82歳になったという文枝は「これからは1つずつが勝負と思って、しっかり稽古をして万全の体制で臨みたいと思っています。とりあえず、この日のためにと最近、脳の検査を受けました。まだ結果は聞いていないのですが(笑)」とユーモアを交えながら、今回の公演への気合いを見せました。

続いて、12月14日(日)でフィナーレを迎える『参地直笑祭』についても質問が及び、約8年をかけて24区をすべてでの開催を終える今の心境を聞かれると「もともと市長時代の吉村知事に頼まれ、大阪市各区の落語を作ってくれということで始まりました。最初は住之江区から始まり24個の落語をつくるのかと思っていたところ、その後“大阪都構想”なんていうキーワードが出てきてしまい、あわや5つになりかけて「24区の話はどないなんねん」と思いました(笑)」と振り返りつつ、「新作の落語を作るとなると、その区に何回も足を運ぶんです。途中でコロナ禍になり中断もありましたが、無事に全区の話が出来上がりそうでよかった」と感慨深げに語りました。

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最後に、今年、芸歴60年目を迎えた今の心境を聞かれると、「学生時代に落語をやっていて、落語の世界に入ったのですが、入門して10か月で『ヤングタウン』という深夜番組に出て、そこからいろいろなテレビに出させていただき、『新婚さんいらっしゃい!』は51年3か月もやらせてもらいました。テレビという当時、新しいメディアの中でやってきたわけですが、それだから作れた落語もありました。とは言え、落語家として入ったからには落語家として全うしたい。そう思うようになって最近は落語に重心を置いていまして。それもあり今、一番、稽古をして充実しているときだと思います」と今なおひたむきに落語に向き合う胸の内を明かしました。

その元気な姿に「健康法などはありますか?」という質問が飛ぶと、「とくにこれと言って何もないけれど、なんかあったらすぐに病院に行くようにしています。年に2回は検診をしていて、健康には人一倍注意はしているぐらい。いい舞台ができるような体にしておきたいなと思っています」と笑顔で語りました。

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公演情報

『桂文枝 新春特撰落語会2026』
 
日程:2026年1月10日(土)〜1月11日(日)全4公演
・1月10日(土) ➀12:00/②16:30
・1月11日(日) ➀11:00/②15:30
会場:有楽町朝日ホール
出演者:桂文枝 他
全席指定席:5,500円(税込み)
※当日券は500円UP
 
主催:朝日新聞社/有楽町朝日ホール/吉本興業
企画制作:吉本興業
後援:TBSラジオ
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