三山ひろしと市川由紀乃、松竹新喜劇の名作の二本立て交互上演に挑む「藤山寛美を真似る必要ない」との助言も【オフィシャルインタビュー到着】

2026.2.5
レポート
音楽

三山ひろし(右)と市川由紀乃

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『三山ひろし特別公演 市川由紀乃特別出演 松竹新喜劇参加』が2月13日(金)から28日(土)に大阪・新歌舞伎座で上演される。

松竹新喜劇の名作で、藤山寛美の十八番ともいわれる「紺屋と高尾」「幽霊東下り」を二本立てで交互上演。二部では歌謡ショーを披露。稽古が進む中、三山と市川が意気込みを語ったオフィシャルインタビューが到着した。


三山ひろし、プレッシャーを乗り越えて挑む名作

座長を務める三山は、今回の出演オファーに「最初はちょっと考えさせてくださいとお返事をしました」と明かす。「お芝居二作を交互上演という形式に加え、中でも松竹新喜劇の名作の『紺屋と高尾』『幽霊東下り』の二作品をやらせていただくということで、とてもハードルが高く、チャレンジだなと思いました」と吐露。さらに過去に五木ひろし、杉良太郎らが務めたと聞き、「はたして私で大丈夫なのかなと考える時間が必要でした」と振り返った。

三山ひろし

「劇場さんが“今やったらできます”と言ってくれていますし、お客様も期待してお待ちになってくださっているのかもしれない。皆さんに笑顔になってもらいたいというところを基本に仕事をさせていただいておりますので、そういう意味では、これはお受けするべきだと結論に達しまして」と三山、決断の理由を語った。

何をプレッシャーに感じたのか。三山は作品の“型”の難しさを語った。「私は役者さんじゃないので、私に一番足りないものは舞台で演じるための形、所作、様式美なんです。どんなふうに見得を切ればいいのか、そういうことも含めてやらないといけない」。さらに今回は「同じ稽古時間で二作品をやらないといけないため、その短い期間でできるものなのかなと、自分の中で不安がありました」と本音を漏らした。

市川由紀乃、活動再開後初のお芝居に喜びを語る

一方、市川は「松竹新喜劇の皆さんの大切な演目を演じさせていただく機会をいただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを口にし、三山に対しても「尊敬する仲間の一人なので本当に心強いです」と信頼を寄せた。「演出の池田先生の細やかなご指導をいただきながら、本当に温かい空気の中でお稽古が始まっている」と稽古場の雰囲気も明かす。活動再開後の最初のお芝居となることにも触れながら、「千穐楽まできちんと務めさせていただけるように、この後も稽古に励んでいきたい」と力を込めた。

市川由紀乃

ホロリとさせる人情喜劇と爆笑のドタバタ劇を

二作品の魅力について、それぞれの役どころを交えて紹介した。「紺屋と高尾」で三山が演じるのは紺屋職人の久造。高尾太夫を演じる市川に一目惚れする。愚かなまでに一人の人を愛する久造のまっすぐさを「かわいさを感じていただけるように仕上げていきたい」と話す。市川も、多くの登場人物が久造の恋を応援している温かさに触れながら、「忘れかけていた心をこの演目で感じられるのでは」と見どころを語った。自身が演じる高尾太夫については、花魁道中の稽古の真っただ中でもあり、「相当背の高い花魁になりそうなので、頑張ります」と笑顔を見せた。

「幽霊東下り」で三山が演じるのは左官職人の喜六。旅仲間の弥八(渋谷天笑)と、お仙(市川)と旅をする。「『幽霊東下り』は三の線という感じで、こちらは大笑いするお話です」と三山、「私のセリフ量が半端ない。ずっとしゃべっています」と苦労も明かす。

また、「喜六はセリフで物語の道筋を立てる役割もあります。そこが今までのお芝居の中にはない難しさ」という。そして、「藤山寛美さんだからこそできるお芝居を私がやろうとしている、この無謀さを皆さんに感じていただければ」と意欲を示した。市川も「二演目とも趣が全く異なって、演じる役柄も全く違うので、そこをお客様には楽しんでもらいたい」と呼びかけた。

稽古場では、松竹新喜劇の渋谷天外から、「今は今の芝居でいいんじゃないか」という言葉をもらったという。「全部が全部、(藤山寛美と)そっくりにやらんとあかんということではなくて、三山ひろしと市川由紀乃さんの二人のお芝居でええんとちゃうかなと」との助言に、「ちょっと胸を撫で下ろした」と三山は、率直に語った。

三山ひろし(右)と市川由紀乃

カバーにコラボと、歌謡ショーも盛りだくさん

二部の歌謡ショーも、柱の一つだ。三山は「由紀乃さんと二人でしかできないことをやっていきたい」と述べ、市川も「歌謡ショーも二つのバージョンがあるので、コラボもたくさんある」と期待を高める。カバー曲コーナーは大瀧詠一と小椋佳のカバーの二パターンがあり、名曲を二人で歌い継ぐ。さらに、三山がドラム演奏をしながら新曲を歌唱、長編歌謡浪曲「ひとり大忠臣蔵」のショートバージョンを市川と披露するコラボレーションもあるという。

「見逃したら終わり、絶対見てほしい!」

互いの印象についても話が弾んだ。三山は、「紺屋と高尾」で見せる市川の高尾太夫の姿を「神々しい。本当に女神様」と称賛。その一方、「幽霊東下り」での市川は「高尾太夫とギャップがありすぎて、もうほんまに抱腹絶倒!」と笑う。市川はセリフを覚える合間に楽器の練習をする姿や、趣味の3Dプリンターでキーホルダーを作ってくれたという三山のエピソードに触れ、「寝る時間があるのかなと思うぐらい、いろんなことに挑戦を続けています」とリスペクトを込めた。
「この公演は絶対に見てもらいたい」と強く呼びかける三山。市川も「とにかくお客様に喜んでもらいたいという思いをひとつに、稽古を重ねています」と続ける。三山と市川、そして松竹新喜劇の劇団員とともに作り上げる二本立ての舞台と歌謡ショーに期待したい。

取材・文=岩本和子

はイープラスで販売中。

公演情報

『三山ひろし特別公演 市川由紀乃特別出演 松竹新喜劇参加』
日時:2026年2月13日(金)~2月28日(土)
会場:新歌舞伎座(大阪市天王寺区上本町6丁目5番13号)
料金:1階席13,000円/2階席6,500円/3階席4,000円/特別席13,500円
<第一部>紺屋と高尾/幽霊東下り
※こちらの演目を毎公演ごとに入れ替えて上演いたします。
<第二部>
ひろしと由紀乃のスペシャルショー
~ 歌の力 ふたたび ~
<出演>
三山ひろし、市川由紀乃、松竹新喜劇 ほか
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