すたぽら 卒業を発表したReluのラストライブ、初のホールワンマン・パシフィコ横浜を詳細レポート 

2026.2.13
レポート
音楽

すたぽら

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StarLight PolaRis One Man Live in パシフィコ横浜 Sirius / Orion
2026.1.31 パシフィコ横浜<Orion(2部)>

2021年の結成以降、メンバーが中心になって制作した楽曲を個性的なボーカルで表現してきたすたぽら(正式名称:StarLight PolaRis)。メンバーは超高音域の歌声を持つリーダーのCoe.(こえ:赤色担当)、RAPのスキルに定評のあるくに(オレンジ色担当)、グループの楽曲の多くを制作し、ジェンダーレスな美声でも魅了するRelu(れる:水色担当)、キュートな歌声からクールな低音まで自在に操る如月ゆう(緑色担当)、そして4オクターブのボーカルとグループ最年長でメンバーの精神的支柱でもあるこったろ(紫色担当)の5人。昨年は3月に4th Full Album『CYBER VIRUS』をリリースし、ワンマンライブ『すたぽら 2025 One Man Live【緊急クエスト】クソゲーな人生を神ゲーに!?春の東西ライブを全クリせよ!』も開催。11月には始動から2025年までに制作された楽曲をメンバーがピックアップしたベストアルバム『StarLight PolaRis THE BEST 2021 - 2025』を発表。そして、2026年1月31日には初のホール公演となる『StarLight PolaRis One Man Live in パシフィコ横浜 Sirius / Orion』(昼夜2公演)を完全ソールドアウトで迎えることとなった。まさに順風満帆の彼らだが、実は昨年12月にすたぽらの多くの楽曲を手掛けてきたReluが5周年記念日となる2026年4月2日をもってグループからの卒業を発表。“ぽらりす”(=すたぽらファンの総称)達に激震が走った。“順調な活動が続いているのになぜ?”“すたぽらはこれからどうなるの?”――誰もが複雑な思いを抱えたことだろう。ただ、彼らはオフィシャルサイトや配信を通して、メンバーと何度も話し合った上での前向きな卒業であること、すたぽらは引き続き活動を続けるという決断に至ったことを報告。1月31日は、すたぽらのReluとライブで会えるラストチャンスということとなった。現体制としては最後のすたぽらのライブパフォーマンス……その雄姿を目に焼き付けるべく、2部“Orion”に足を運んだ。ここでは、感謝と前向きなパワーに満ちたメンバーやぽらりすの思いが詰まったライブの様子をお伝えしよう。

すたぽらにとって初のホールワンマンとなった会場のパシフィコ横浜は夜景に定評のあるキラキラの観光スポット。まさにすたぽらにはピッタリのシチュエーションだ。Reluのラストステージという切ない事実はあるものの、会場に吸い込まれていくぽらりす達の多くは“Reluを笑顔で送り出したい”という感情が勝っていたように感じられた。すたぽらのライブはいつも楽しくて元気をもらえる場所であることに変わりはない。さらには、初のホールワンマンを素晴らしいものにしたいというポジティブなパワーも会場には充満していた。

すたぽら

熱気が溢れる中、ライブはオンタイムでスタート! 映像に各メンバーのキービジュアルが映されると、すかさずステージ後方の壇上に生身のメンバーが登場。声援を浴びながら、くに、如月ゆう、こったろ、Relu、Coe.の順にスタンバイしていく。やはりReluの登場時は声援がひと際大きく感じられた。

メンバーの準備が整ったところで今回のライブのリード曲でもある「大逆転」へ。一気に前向きな気持ちにさせてくれるポップチューンで会場はヒートアップ。2曲目の「Next Star」もグループとぽらりすの成長を高めてくれた名曲である。ここでメンバーから簡単な自己紹介があり、続けてメンバー紹介がそのまま楽曲になった「僕らのヒーロー大作戦!」へ。新しいすたぽらファンでも、瞬時にメンバーのキャラがつかめる楽しいナンバーだ。当然ライブの鉄板曲でもあり、ぽらりすもそれぞれの推しへ声援を送る。

すたぽら

前半の盛り上がりは上昇し、4曲目の「徹・底・てやんでい♪」は曲に入る直前の構えで場内からは「きゃ~~~!」と絶叫が起こった。コミカルな振り付けに、ぽらりす達からは「かわいい~!」の声が飛び交う。続く「おぎゃりたい!えぶりでい」でもキュートネス全開のダンスで熱唱。“カワイイ!”がハマるのもすたぽらの魅力のひとつだ。前半戦でキラキラの世界を表現した彼らだが、ここで映像タイムへ。毎度、凝った内容で楽しませてくれる彼らだが、今回は“謎解き”がテーマ。ある家で共同生活をしている風のメンバー達。朝、それぞれが起きてくるのだが、なぜか冷蔵庫が鎖で封鎖され、鍵がかけられているという状態。鍵を探して部屋のあちこちに仕掛けられたキーワードを解析していくというもの。果たしてメンバーはこのナゾが解けるのか、そして誰の閃きが解決に導くのか……そんなフリで映像は後編に続くことになった。

すたぽら

さて、ここからは各メンバーにスポットが当たるソロコーナーへ。一番手は如月ゆう。曲はミステリアスで大人っぽいサウンドと歌詞がポイントの「li(f)e」。彼自身が得意とする英詞をフィーチャーした歌詞も色っぽく響く。可愛らしさと大人っぽさが交錯する魅力を彼は見事に表現してみせた。

如月ゆう

続いてCoe.が登場。歌うのはアッパーに展開するロックチューン「徒花の証明」。彼の持ち味である超ハイトーンのボーカルが炸裂する情熱的な楽曲である。圧倒的なボーカルに、ぽらりす達も拳を上げ、パワフルなパフォーマンスを盛り立てた。

Coe.

三番目はRelu。すたぽらのReluとしてステージに立つソロコーナーはこれが見納め。曲は「ピリカ」。伸びやかなボーカルに彼自身が投影されたような歌詞にグッとくる。Reluはステージを動き回り、各方向へ「ありがとう!」と手を振りながら笑顔を見せた。

Relu

続いてはくにの出番。彼はミディアムチューンの「Dear From...」で勝負。ストレートかつキュンキュンさせられる王道のラブソングでぽらりす達を包み込む。RAPが得意なくにだが、こういう優しいラブソングもこなす表現力はさすが。

くに

そしてソロコーナーの締めくくりはこったろ。彼もしっとりしたバラード「僕らだけの居場所」を優しく歌い上げていく。まるでメンバーとぽらりすとの場所を守るかのような歌詞にも彼の深い思いがにじむ。こったろは包容力のあるボーカルで魅了し、ソロコーナーを締めくくった。

こったろ

後半戦に入る前に、映像タイムの後編へ。5人は頭脳をフル稼働させ、ついに花瓶の中の鍵を発見。こういうメンバー同士のかけ合いは、見ている方も実に楽しい! この上映時間で後半戦に向けてのパワーチャージができたぽらりす達。この後、黒ベースの衣装に着替えたメンバーが登場すると、一気にテンションをブチ上げた。ここではおなじみの曲がメドレー方式で次々に披露されていく。ぽらりすに人気の高い「泡沫夢夜物語」「花束のような毎日を」……などなど、これまでの足跡をなぞるように曲が続く。メドレーが終わると、ステージには椅子が運びこまれ、5人はこの椅子を利用した演出で「U」を披露。ダークな世界観をドラマチックに描いてみせた。かと思えば続く「Mad Verse」ではアグレッシブなRAPを各メンバーが披露。クールなカッコよさを振りまいた。この流れで「Lovelight」へ。激しく変化するボーカルフォーメーションがアッパーなロックサウンドに映える。

すたぽら

ライブの大詰めを迎え、ここでCoe.が口を開いた。それがどうしても触れなくてはいけない内容であることは、集まった観客のすべてが予想していたことでもある。

「僕たちすたぽらは5周年目。(これまで)努力が報われないと思ったこともたくさんありました。続けてこられたのはみんながいたから――。今日で5人でのライブは最後です。ホールライブまできて、次はアリーナ、ドームを目指そうと言いたいんだけど、(次に)またホールをやるのも難しいかもしれません。それでもまだまだみんなが見ていない景色を見たいし、まだまだ支えて欲しいです。これからもすたぽらをよろしくお願いします!」

ストレートな言葉で偽りのない思いを届けたあと、名曲「君から僕へ、僕から君へ。」へ。リアルにすたぽらからぽらりすへのメッセージとして響く。客席には感極まる人も多かったようだが、メンバーはしっかりと歌を届けた。

曲が終わると、くにが「最後になります」と、本編ラストとなる「RESTARTED」を熱唱。この日の心情とハマりすぎる選曲には胸が熱くなる。本編が終わるとエンドロールが流れたが、もちろんエンドロールが終わるとアンコールの声援が起こった。まだまだ一緒に過ごしたい!という会場の思いを受け、アンコールに応えたメンバーはここで「StarLight アカペラver.」を披露。このタイミングで新たな挑戦を見せてくれるとは……。青と白の照明がステージを夜空のように魅せる中、お互い確かめるように歌っていく姿には、メンバー同士の信頼関係が滲んでいた。

すたぽら

無事にアカペラを成功させたメンバーはリラックスした雰囲気で写真撮影へ。するとここでホール公演のソールドアウトを祝うケーキが登場。豪華なケーキを前に盛り上がるメンバー達が微笑ましい。

その後、各メンバーが本日の思いを語る時間となった。くには「この会場に家族がかけつけてくれました」と報告。そして「この5人がホントに大好きで……続けたいって思うけど、みんな前を向いて頑張っているので……」と語りつつ、「れるち、今までありがとう」と、最終的には涙を見せた。

こったろは「実は僕が前に働いていた職場の上司が来ています」と暴露し、すたぽらへの参加が人生の大きな決断であったことを告白。彼としては“武道館でやる時は上司を呼ぼう”と思っていたそうだが、ソールドアウトしたこの日、この5人での公演を見て欲しいと思ったという。そしてグループの兄貴分らしく「僕はこの先もすたぽらのメンバーとして引っ張っていきたいし、れるちが作った曲をもっと大きなステージで披露したい」と決意を新たにした。

如月ゆうは丁寧にメンバーひとりひとりに言葉を届けていく。そしてReluには「ここまで一緒に頑張ってくれてありがとう」と感謝の言葉を伝え、改めて「(これからも)見たことのないステージにしていきたいと思っているので、応援よろしくお願いします!」と、新体制への意気込みも表明した。

Coe.は改めてReluの卒業に触れ、当初は「ビックリした」と回顧。だが、真剣に考え抜いたReluを尊重し、「そんな人の気持ちを踏みにじりたくない……楽しい5年間をありがとう……」と、言葉を詰まらせた。

そしてRelu。「今まで自分がやりたいことができる環境になかったけど、全てをみんなが肯定してくれて、それが自分の勇気に変わっていったと思います。みんなの言葉でやりたいことに気づけたし、Reluが成長できたのはここにいるメンバーや応援してくれるみんながいたからです。これからも楽しいことを追い続ける自分であり続けたい」と思いを語ったあたりでさすがに感極まるRelu。「今日は泣かないと思ってたのに!」と泣き笑いの顔で「次の曲にいけますか!」と、ライブを進行して「Ray」へ。曲がはじまると銀テープが発射され、メンバーもぽらりすも一気に明るいムードに。“迷わないように立ち止まらないように 大丈夫さ 僕らは何度でも笑い合っていける”――この状況にハマってしまう歌詞は象徴的だった。

すたぽら

アンコールはここまでだったが、彼らはしっかりWアンコールまで用意しており、貴重な時間をめいっぱい活用。最後の最後は彼らのスタート地点である1stオリジナル曲「First Star」で締めくくった。歌い終わると、客席のあちこちから「ありがとう!」の声が飛ぶ。直接お互いの声が届くこの瞬間は、やはり感慨深いものになった。

すたぽら

正直、ひとりのメンバーが卒業することで複雑な気持ちになるのは間違いない。ただ、Reluの曲はこれからもすたぽらのメンバーによって歌い継がれていくし、進む道は違っても、双方ともに成長し続けるはずだ。すたぽら、ぽらりすの場所はこの先もあり続けるし、まだまだ素晴らしい景色を見せてもらえると思う。Reluはグループの結成記念である2026年4月2日までメンバーとして活動を続け、その日をもっての正式な卒業となる。以降、別々の道を歩むことになるすたぽらの4人とRelu。確かな信頼関係を築いてきた彼らの決断を尊重しつつ、新しいストーリーに期待したい。


文=海江敦士

すたぽら

 

セットリスト

StarLight PolaRis One Man Live in パシフィコ横浜 Sirius / Orion
2026.1.31 パシフィコ横浜 <Orion(2部)>

1. 大逆転
2. Next Star
3. 僕らのヒーロー大作戦!
4. 徹・底・てやんでい♪
5. おぎゃりたい!えぶりでい
6. li(f)e(如月ゆう)
7. 徒花の証明(Coe.)
8. ピリカ(Relu)
9. Dear From...(くに)
10. 僕らだけの居場所(こったろ)
11. Orionメドレー
12. U
13. Mad Verse
14. Lovelight
15. 君から僕へ、僕から君へ。
16. RESTARTED
[ENCORE]
17. StarLight アカペラver.
18. Ray
[DOUBLE ENCORE]
19. First Star
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