3大テナー初来日から30年、REAL TRAUMのジャパン・ツアー開催迫る メンバーの声とともにプログラムを紹介
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『REAL TRAUM Tour 2026』がいよいよ2026年3月29日(日)東京・Bunkamura オーチャードホールを皮切りにスタートする。開幕を目前に控え、メンバーコメントを交えたプログラム紹介が到着した。
故ルチアーノ・パヴァロッティ、ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ、3人の世界を代表するテノールたちが集い、「3大テノール(原語的には3テナーズ)」として、1996年に旧国立競技場で初来日して30年である。ベルカント唱法を使って、朗々とクラシックやポピュラーの名曲を圧倒的な迫力で歌うと言うスタイルの魅力は、オペラやクラシックと違った新しいエンターテイメントとして世界中を魅了し、2004年に音楽シーンにIL DIVOといったフォロワーを生み落とした。
IL DIVO。テナーにバリトンも加えた4人の声楽家たちで構成され、クラシック音楽の声楽メソッドでポピュラー音楽を歌うという、「クラシカル・クロスオーヴァー」というスタイルを確立し、音楽シーンを席捲した彼らもこの春に久しぶりの来日公演を果たすが、日本において、彼らの系譜を継いだグループとして、2023年、浜離宮朝日ホールでのデビュー公演以降、REAL TRAUM(リアル・トラウム)というグループの人気が急伸長している。2025年2月にはBunkamuraオーチャードホールを完売、さらに、2026年3月29日(日)には2度目のオーチャード・ガラが迫り、ついに初の全国ツアー(福岡・京都・名古屋・町田)もスタートする。
ウィーン市立音楽大学でオペレッタを学び、メルビッシュ湖上音楽祭に参加するなど国際的なキャリアを歩むテノールの高島健一郎をリーダーとして、東京芸術大学を卒業した同門の声楽家たち4人が集ったユニットであるが、高島以外には、ミュージカル畑で活躍する杉浦奎介と新国立劇場の研修生出身の鳥尾匠海という2人のテナー、二期会に属しオペラの世界で活躍するバリトンの堺裕馬、この4人によって、ドイツ語で「夢を実現する」といった意味のグループ名通りに実績を積み上げてきたと言えるだろう。間違いなく世界のクラシカル・クロスオーヴァーのトップグループの一隅に存在感を示している。
IL DIVOはじめ、これまでのグループがイタリアやラテンがレパートリーの中心であったのに対して、高島がウィーンで学びドイツの歌劇場でレハール44公演に乗ることからも分かる通り、リアル・トラウムにはドイツやウィーンの香りがレパートリーからも漂う。レハールの名曲「君は我が心のすべて」をグループのシンボル・ソングのように歌い続け、シューベルトの歌曲「魔王」を4人で役を歌い分けるなど、これまでのグループになかったレパートリーの掘り起こしもユニーク。もちろん、「誰も寝てはならぬ」や「オー・ソレ・ミオ」といった三大テナーから脈々と続くレパートリーもおさえている。
ついにたどりついた2度目のオーチャード公演を経て、4月からスタートするジャパン・ツアーは、そんな彼らのユニークさと勢いが詰まったコンサートとなりそうだ。いよいよリハーサルも始まり、明らかになったプログラムを、メンバーの声も交えて、ここにご紹介しよう。
ミュージカルの名曲の中からは、『オペラ座の怪人』から「Music of the night」や「All I ask of you」など新しい曲が並ぶ。ここにはミュージカル界で長く活躍する杉浦から「もとはソロ、さらには男女のデュエットであるミュージカルソングを4人で歌い継ぐ。さらに新しいハーモニーを加え、本来の作品のイメージを残しながらも、新しい形の曲に仕上げたので、そのあたりを聴いてもらいたい」という、力強い声が届いた。
オペレッタの世界からは、大好評のうちに終わった秋の『メリー・ウィドウ』を振り返ってその名場面集が予定されているのはファンも嬉しいところだろう。『live image』(編註:2026年2月8日(日)・9日(月)の2日間にわたって東京国際フォーラム ホールAで開催されたコンサート『live image BEST』。リアル・トラウムはオープニングアクトとして出演した)でも披露した「LOVE LOVE LOVE LOVE」のリアル・トラウム版完成形が聴けそうだ。
昨年も取り上げて、そのアレンジの素晴らしさが好評だった”大人の“「アンパンマンのマーチ」はもちろんのこと、THE QUEENの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」のカヴァーや、布施明のヒットで知られる昭和歌謡の典型「君は薔薇より美しい」など、コンサート活動で出会ってきた曲を見事にレパートリーとしているようだ。
「ボヘミアン・ラプソディ」には、意外にも、オペラ界での活躍が中心となる堺から思い入れのあるコメントが届いた。「この曲は、全プログラムの中でも屈指の難しさなのですが、うまく4人での声がハマった時が本当に気持ち良い!この曲自体様々なジャンルの音楽が融合された構成になっているので、そういうところでも僕たち4人と相性が良いのかもしれません」
ポップスジャンルでの新挑戦は他にもつづき、ABBAの「ダンシング・クィーン」といった意外な曲名も。「鬼のパンツ」や「アンパンマンのマーチ」がそうであったように一筋縄ではいかない、リアル・トラウムらしいアレンジが聴けそうな予感がする。
そして当然「誰も寝てはならぬ」や「千の風になって」など、すでに彼らの定番曲となった曲も並ぶが、クラシックの名曲群の中からベートーヴェンの「交響曲第9番」や、ビゼーのオペラ「カルメン」のジプシーの歌に、オリジナルの歌詞をつけた「情熱の調べ」などクラシックにも新しい表現が登場する。「第9」には、高島にこだわりがあるようで「クラシックの名曲の中でも特に有名で、僕が学んだウィーンで生まれた、この交響曲をリアトラの4人で歌うとどうなるのか僕ら自身も楽しみ」だと言う。「女声パートを含めどんなアレンジになるのかもお楽しみに!」とのことだ。
イタリア留学を前にした鳥尾からは、イタリアの偉大なテノール歌手、エンリコ・カルーソーについて歌った「カルーソー」について思いを話してもらった。「この曲には歌手として特別な思い入れがあります。テノールの魂が込められた一曲として、大切に歌ってきましたし、ぜひオーチャードでもその気持ちを大事に皆さんに届け、僕のホームタウンである町田まで、すべてのツアーでしっかり歌いたいと思います」
イタリア留学を決定した鳥尾匠海が留学前に地元町田でツアー最終日の前日に彼を中心としたガラ・コンサートを実施することも発表された。リアル・トラウムのツアー最終公演を含む、7月18日(土)と19日(日)の町田での2日間は、イタリアへしばし留学する鳥尾の雄姿を拝めるラスト・チャンスとなりそうだ。
BSフジにて、盟友ピアニストBudoをナビゲーターに迎えた、『REAL TRAUM~ジャパン・ツアーへの道』がオンエアとなったばかりだが、3月20日(金)には地上波、テレビ大阪でも深夜にオンエアとなり、デビューからこれまでの彼らの姿をテレビでも堪能できる。
高島がライブ・レコーディングを含む、ウィーンでの公演をはじめ、ソロ・プロジェクトを次々と発表し、鳥尾も先述のように、留学前に地元町田でツアー最終日の前日にガラを実施することも発表した。堺は秋に二期会のヴェルディ『運命の力』への出演が決定しており、杉浦も全国を周るディズニーコンサートが迫る。活性化するリアル・トラウムひとりひとりの活躍から目が離せない。
文=神山薫
公演情報
◎全席指定
先行受付:6,600円(税込)
一般発売:7,000円(税込)
※未就学児入場不可
「トゥーランドット」より 誰も寝てはならぬ
「メリー・ウィドウ」より LOVE LOVE LOVE LOVE
Dancing Queen
千の風になって 他
会場:東京・Bunkamura オーチャードホール
お問い合わせ:ライブエグザム
会場:福岡・FFGホール
お問い合わせ:LAND TEL:092-710-6167 (平日 12:00~15:00)
会場:京都・ロームシアター京都 サウスホール
お問い合わせ:ライブエグザム
会場:愛知・中電ホール
お問い合わせ:中京テレビクリエイション TEL:052-588-4477 (平日11:00~17:00 / 土・日・祝休業)
地域:東京・町田市民ホール
お問い合わせ:町田市民ホール TEL:042-728-4300