パーカーズだから歌えるハッピーで温かなメッセージ、新曲「Pressure Dynamite」は2026年後半へ最高のスタートダッシュ
-
ポスト -
シェア - 送る
撮影=浜村晴奈
「POPS日本代表」を掲げ、人生の一瞬一瞬をやさしく照らすハッピーな音楽を鳴らし続けるパーカーズ。彼らの今年最初のリリース曲「Pressure Dynamite」は、大小さまざまなプレッシャーを感じながら日々を生きるリスナーにこそ届いてほしい1曲。この曲に込めた思いや、聴き手に寄り添う音楽を生み出すに至ったバンドのフロントマン、豊田賢一郎(Vo.Gt)のルーツについても語ってくれたインタビュー。
2025年3月にサポートメンバーだったタクオ(Ba)が正式加入し、5人組バンドとして新たなスタートを切った彼ら。バンド結成5周年となった2026年に入ってからは、過去最大規模のZepp公演、さらに初のホールワンマンも完遂。一段一段、着実に階段を登っている現状について豊田は、「がむしゃらに走り続けてきて、気づいたらもう5年経ってた」と屈託のない笑顔を見せた。8月には大阪の野外ロックイベント『RUSH BALL 2026』に初出演。10月からは全国4箇所を巡るワンマンツアーの開催も決定している。今年後半もパーカーズの快進撃は止まらない。
僕自身がプレッシャーを感じやすいタイプで、歌っていて自分も励まされる
ーー「Pressure Dynamite」は、プレッシャーを題材にしながらもとても軽やかで、クラップできるパートもありライブでの盛り上がりが目に浮かびます。今作はねたろさん(Gt)の作詞・作曲ですが、たくさん候補曲がある中からこの曲が選ばれた?
そうですね。僕も何十曲と持っていって、みんなで聴いて、その中で「いいな」となったのが「Pressure Dynamite」でした。その時はまだデモ段階で、決まった後にみんなでスタジオに入ってアレンジを考えていきました。
ーーその段階で歌詞もあったんですか?
だいたいはできてたけど、みんなで作曲活動をした後に、歌詞の感じもより深まっていって。いろんなプレッシャーに寄り添ってくれるような歌詞になっていったかなと思います。ねたろが言ってたのは、プレッシャーが生む苦しみだったり、愛しさ、美しさをテーマに作ったと話していたんですね。プレッシャーってマイナスな言葉に感じるけど、それを受け入れて乗り越えていこうって気持ちを持つことが大事だよね、みたいな。レコーディングの時は、歌い方の細かいニュアンスとかもねたろがディレクションしてくれて、僕自身もプレッシャーを感じやすいところがあるんですけど(笑)、そういうものも受け入れて乗り越えていこうっていう気持ちを念頭に置いて歌入れしました。
ーー自分の経験上プレッシャーを感じると、心の余裕がなくなっていくんですよね。ただ「Pressure Dynamite」を聴くと、「そういう時もあるよ」とか「それでもいいやん」とポンと肩を叩かれたような気がして、気持ちがラクになります(笑)。
嬉しい!(笑)。背中を押すというよりは、「そういう自分も許してあげよう」みたいな気持ちがすごくこもっている楽曲だなって僕も思いました。真面目な人ほどプレッシャーに感じてしまって、そんな自分が許せないみたいになっちゃう人ってたくさんいるんだろうなって。僕もそういうところがあってストレスになったりするんですけど(笑)、そういうのも受け入れていこう、乗り越えていこうっていうメッセージが詰まっていて自分も歌っていて励まされました。
ーー<キズついたってあなたは美しい>という歌詞の1行は、聴き手を肯定してくれますね。
僕もその歌詞がすごく好きですね。
ーーそうやって「この歌詞好きだな」みたいなことをメンバー同士で話したりします?
照れくさいから「好きなんだよね」とは言わないけど、「ここの歌詞いいよね」みたいには言いますね。
ーー豊田さんの歌詞にもみんなそうやって反応してくれますか?
どうだろう?ねたろは「いいねぇ」と言ってくれることが多いかな。メンバーって、今となってはもう家族に近いような感覚なので、家族の関係って近いからこそちょっと言いづらいこともあるじゃないですか。逆に、全部を言わなくてもなんとなくわかることもある。そんな感じですね。
ーーなるほど。歌詞に出てくるDynamiteとDiamondは韻を踏んでいるだけじゃなくスペルも似ていますね。
ですよね!たぶんねたろの言葉遊びもあってのチョイスだと思うけど、ちゃんと意味もつながっているし上手だなって。ねたろの書く歌詞は自分にないものがあってすごく面白いんですよね。
自分のような境遇にいる人に寄り添えたらいいなと思いながら、曲を書き始めました
ーー親しみやすく寄り添ってくれる音楽はパーカーズの大きな魅力ですが、振り返ってみて、豊田さん自身にも自分を支えてくれた音楽がありましたか?
そうですね。もともとはテレビで流れていたMr.Childrenに興味を持ったのがキッカケで。家族でのドライブ中にも車内で流れていて、そこから「このアーティストが好きだな」と思って音楽を聴き始めました。学生時代に辛いことがあった時も、いつも自分のそばにいてくれた存在が音楽だったんですね。だから自然と自分でも音楽をやりたくなって。最初は大学でコピーバンドをやり、でもそれだけじゃ物足りなくなって、オリジナル曲を作ろうと。かつての自分のような境遇にいる人に寄り添えたらいいなと思いながら、曲を書き始めました。
ーー学生時代はどんな曲をコピーしてました?
back numberとかkoboreとか結構バラバラにいろんな曲をやってました。あと僕、意外にサーフ系の音楽が好きで、Yogee New Wavesやnever young beachもやってました。
ーーネバヤン(never young beach)といえば、「こんな夏がいい」(2022年『君に会えるならどこへだって』収録)を聴いた時にネバヤンっぽさを感じました。心地よいけだるさや、曲にあふれる空気感とか。
ありがとうございます! 嬉しい。あの曲を作った頃は、毎日ネバヤンばっかり聴いてましたね。僕は大学で出会ったんですが、「こんなジャンルがあるんだ!」と自分の中ですごい革命的な音楽でした。それまでポップスとロックバンドばっかり聴いてたから。
ーーそんな大きな出会いだったんですね。
たぶん、自分の音楽の好みの奥底には、歌謡曲寄りの歌があるんだと思うんですね。まだそこまでたくさんの歌謡曲を知っているわけじゃないんですけど、自分の肌に合っているんだろうなって感じがしていて。
ーーパーカーズの曲にある初めて耳にしてもすっと馴染める親しみやすさのルーツは、もしかしたらその辺りなのかなと今お話を聞いて思いました。幼児体験的に、小さな頃から家の中や身近で歌謡曲に触れる機会があったのかもしれませんね。
そうなんですかね。本当に音楽ばっかり聴いていたし、自分の感情の喜怒哀楽の中には常に音楽があったんですね。そういう感じを音楽から得てきたのかな。僕もそういうものが作れたら嬉しいなって思いますね。
ライブに来てくれる人、聴いてくれる人に楽しんでもらえる音楽
それがパーカーズのPOPS
ーー豊田さんに聞いてみたいことがあって。アルバム『HUG』(2025年)の「Ding Dong Dang Dong」について。歌詞の<一生一緒なんだからさ/もっと人一倍、大事にしてあげよう>は、最初は「バンド(曲)と聴き手」の関係を歌っているのかなと思ったんです。でも聴き込むうちに、これは誰かとの関係ではなくて、「自分は自分自身という存在と一生一緒だから、もっと自分を大事にしてあげよう」ということなのかな、と。
さすが(笑)。僕にも当てはめて書いた歌詞だし、リスナーの一人一人にも当てはまる歌詞だと思うんですね。本当は誰でも、「自分」っていう存在を一番大事にしなきゃいけないじゃないですか?けど、日々生きていく中で、時には自分を犠牲にしてしまうこともある。その精神、その優しさってすごい素敵だけど、自分にとって自分という存在は一番身近で、替えがきかなくて、ずっと一生付き合っていくものですよね。それを大事にしなきゃだよなと思ってあの歌詞を書きました。
ーーあなたは唯一無二の大切な存在なんだよというエールを送ってくれたり、気づきをくれる曲でもあるのかなと。聴き手に寄り添うだけじゃなく、そこから一歩先へ進む強さを引き出してくれる作用があるように感じます。
ありがとうございます。僕はそう受け取ってくれたら嬉しいなと思って書きました。自分が書いた歌詞ですけど、歌っていて自分自身が助けられる時があって。そういう時に音楽ってすごいなーって思いますね。
ーー過去の自分が現在の自分を励ましているような感じですかね。
そっか。そういうことなのか……面白いですね。パーカーズは「ハッピー」をテーマにしているけど、ふだん生きていてハッピーしかない人生なんてありえないですよね。そんな中でも、人生は一度きりなんだから幸せでいたいよねっていう意味を込めて、自分たちはハッピーという言葉を大事にしているんですね。この先も、曲を作って歌詞を書いて歌っていく中でどんな感情に出会えるのか楽しみです。
ーー今年も各地のフェスに出演されますが、関西地域だと8月29日(土)に『RUSH BALL 2026』に初出演されますね!
楽しみでしょうがないですね。名だたるバンドが大勢出演するし、そういう方たちと自分たちのライブは当たり前に違うから、パフォーマンスも歌い方も、ステージの見せ方も、得るものがすごく大きいんだろうなって。僕は直接自分の目で見て、自分のものにしたいタイプなので今から楽しみです。
ーーそして10月15日(木)の名古屋を皮切りに全国ツアー『Happy Pops Harvest Tour』が開催されます。気が早いですがどんなツアーになりそうですか?
フェスはみんなと楽しめる定番曲をやりたいけど、ワンマンは久しぶりにやれる曲もあったり、パーカーズのいろんな面を知ってもらえる機会。確実なのは、前回のワンマンと同じってことは100%ありえない。 自分たちの実力もレベルアップしてるし、そういうところを楽しみにしてもらえたら嬉しいですね。
ーー頼もしい!
僕らは「POPS 日本代表」というスローガンを掲げているんですが、日本代表というからには『NHK紅白歌合戦』にも出たいし、日本武道館でライブもやりたい。音楽をやる上で自分たちの気持ちももちろん大事だけど、それよりもライブに来てくれるお客さんや、聴いてくれる人に楽しんでもらえる音楽が僕らがイメージするPOPSなのかなって。これからもそれを忘れずに突き進んでいきます。
取材・文=梶原有紀子 撮影=浜村晴奈
リリース情報
ツアー情報
2026年
10月15日(木)名古屋 ell.FITS ALL
●オフィシャル1次先行(抽選)
期間:受付中〜6月22日(月)23:59