“エピ凪”の世界を再び、さらに高みへ! 舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』ゲネプロレポート
-
ポスト -
シェア - 送る
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』 (C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』が2026年6月11日(木)、東京・シアター1010にて開幕した。2025年11月の舞台『ブルーロック -EPISODE 凪-』を経て、シリーズ6作目となる今作では新たなキャストを迎えて上演される。初日直前に行われた公開ゲネプロと取材会の模様をレポートする。
原作は『ブルーロック -EPISODE 凪-』。エゴイストFW育成サッカー漫画『ブルーロック』の原作者自らが描く公式スピンオフ作品として、凪 誠士郎(佐藤たかみち)を主人公としたもう一つの“青い監獄(ブルーロック)”の物語が描かれる。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
何事にも夢中になれず毎日を退屈に過ごしてきた凪は、同じ高校の御影玲王(菊池修司)に圧倒的な身体能力を見い出され、サッカーの世界へ。強豪校に勝利したことから、一気に高校サッカー界の有名選手となった凪と玲王の元に“青い監獄(ブルーロック)”への招待状が届く。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
300人の高校生FWのなかから、日本をW杯優勝に導くたった1人を選び抜く――脱落すれば未来永劫、日本代表への道は絶たれてしまう。プロジェクトの指揮を執る絵心甚八(横井翔二郎)が提示した過酷なルールに、玲王は「凪を世界一のストライカーにする」と宣言。最後まで一緒にいる約束を果たすことを条件に、渋々ながら凪も参加を決めるのだが……。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
入寮テストにはじまり、各セレクションでの課題。『ブルーロック』本編で繰り広げられてきた熱戦を、凪と玲王の視点から新たに描いていく。特に、序盤から組むことになる剣城斬鉄(益永拓弥)との高校生らしい年相応なやりとりには心が和んだ。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
『-Re EPISODE 凪-』と冠した今作は、随所で前作からのパワーアップが感じられた。特に各キャラクターの人間ドラマと、ピッチ上の熱気をそのまま閉じ込めたサッカーシーンのバランスは絶妙。各々がサッカーに挑む理由や、己の能力と向き合い研鑽していく様は丁寧に。“ブルステ”の醍醐味ともいえるサッカーシーンは、手すりや可動台を駆使しながらスピーディーに展開。自らが世界一にふさわしいことを証明するために活躍を奪い合う気迫が、ありのままに表現されていた。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
本作の主題は、凪の成長物語。もとより「天才」として存在していた凪が自らの意思で覚醒していく姿を、演じる佐藤が丁寧に心情を拾い上げることで魅力的に惹きつけていた。凪の武器であるトラップ技術、柔軟性に特化した身体能力の体現も進化しているように感じられる。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
最も大きなターニングポイントを迎えるのが、潔 世一(竹中凌平)との邂逅。初めての悔しさを味わった凪は、影響を受けて爆発的に進化を遂げていく。その過程で訪れる、相棒である玲王との決別は非常に切ない。環境や能力に恵まれ、器用になんでもこなせるはずの玲王が自身の本心に正直になれなかったり、凪との溝を深めてしまったりと悩み苦しむ姿……演じる菊池が提示する、玲王の繊細で脆い心の内が猛烈に響いてくる。凪と玲王の友情物語と、2人のサッカー選手としての成長が絡み合うストーリーは見応え抜群だった。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
三対三の奪敵決戦(ライバルリー・バトル)に入ると、ピッチ上の駆け引きはさらに激化。都度、メンバーの入れ替えが起こるチーム戦での選手同士による化学反応が次々に巻き起こっていく。怒涛の手に汗握る展開で、約2時間30分の上演時間があっという間に感じられた。「強くなりたい」という思いがぶつかり合うさまは、ぜひ劇場で体感してほしい。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
取材会レポート
ゲネプロ公演前には取材会が行われ、凪 誠士郎役の佐藤たかみちと御影玲王役の菊池修司が登壇。「前作を演じた上で馴染んでいる部分や、エゴい気持ちが芽生えているところもあると思う。全体を通して各々のパワーが上がってきている」(佐藤)、「個人的には『-EPISODE 凪-』という作品における、皆さんの見たいシーンが前作よりも詰まっていると思いました」(菊池)と熱を込めた。
――お二人の信頼がより深まったエピソードは?
佐藤:楽屋や稽古場でのどうしようもないくだらない会話を、本当にどうでもいいテンションで繰り広げられるようになりました……わかります?
菊池:わかるよ。会話のテンポがより速くなった。凪と玲王が意思疎通しているように、プライベートの佐藤たかみちと菊池修司という人間同士も脊髄反射で反応し合えるようになりました。
佐藤:そう、脊髄反射!
菊池:どうでもいいことに対して、ちゃんと相棒としてどうでもいいことで返してくれる(笑)。楽屋や稽古期間をより楽しい空間で一緒に過ごせました。個人的には、僕が『-EPISODE 凪-』という作品を好きなあまり、追求していくための負荷をすごくかけてしまって。「もっとこうしようぜ!」っていう気持ちを一緒に引っ張ってくれて、ついてきてくれた。追求し合えたのはやっぱり相棒として嬉しかったです。
佐藤:負荷とは感じてないよ。ちゃんとエネルギーとして感じてた。
菊池:よかった。
佐藤:前よりもお互いの信頼感が高まったなと思っていて。前だったら言わなそうなこともちゃんと受け止めてくれたり、僕も言えるようになったり。修司くんは年齢も上だし、やっぱり僕にとって(役者として)先輩なんです。出会った頃は緊張してしまっていたし取り繕う部分もあったんですけど、今はもうなくなりました。
菊池:同じ立場、同じ位置で喋っていられる。こうやって言葉にされるのが僕は恥ずかしいタイプなので、こういう場では僕からは返せないんですが(笑)。でも、とても嬉しいです。
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
――他のキャストとのエピソードも教えてください。
菊池: MVPがいまして。たぶん同じ人を挙げると思うので、せーので役名を言いましょう。
佐藤:せーの。
佐藤・菊池:伊右衛門!
菊池:やっぱり(笑)。前作はいなかった伊右衛門送人というキャラクターが今作は入ってるんですけども、やっぱり彼の力ってすごく大きい。新しい側面をわかりやすく引き出してくれた。演じてるジュリーさん(澤田拓郎)もすごくハッピーな男なので、一番盛り上げてくれるかなって。
佐藤:役として立っている時も力をくれるし、パワーを引き出してくれる。見えなかった部分の、シーンの奥行きが見えてくるんです。ジュリーさんが加わったことで、作品が深くなったと感じました。
菊池:あと、初演で斬鉄を演じていたますたく(益永拓弥)が帰ってきてくれたことも嬉しい。ブルーロックの始まりであり、『-EPISODE 凪-』の始まりでもあるチームVの話を、ますたくと一緒にやれたのは感慨深いです。
佐藤:斬鉄の馬鹿さを、すごくいとおしく引き出してくれるよね。稽古中もほっこりして笑いそうになる瞬間がありました。清羅刃役の(瀧原)光も今作から参加ですが、難易度の高い技をやっても安心感がある。二子一揮役のけんぱ(松岡拳紀介)もですね。彼のチャームポイントは口です。二子は目が隠れているキャラクターだからこそ、彼の口をぜひオペラグラスを使って見てほしい。
――公演中にシリーズ通算100公演を迎えますが、どんな心境ですか?
菊池:本当にありがたいです。100公演を迎えられる作品ってなかなかない。見に来てくださる皆さんがいるから、僕らは演じられて作品を届けられるという意味では嬉しい気持ちでいっぱいです。だからこそ、もっと解像度を深くして、より100公演目にふさわしい御影玲王として、凪 誠士郎としてとして届けたい。そして200公演、300公演と繋げていけたら。
佐藤:一公演ごとが本当にあっという間で…… 100公演目が終わった後に、何か感じるものがあるのかな。その瞬間も前も後も変わらず、全力でブルーロックの世界で戦っていけたらいいなって思います。
菊池:……って言っている本人、じつはものすごい100公演目を楽しみにしているので。
佐藤:(笑)。
菊池:何回も「100公演だって!」って言ってるんですよ。ぜひたくさんおめでとうって言ってあげてください。
最後に、公演期間中にFIFAワールドカップ2026が開催されていることにも触れた菊池は「僕らも(劇中では)ワールドカップ世界一を目指してやっているので、すごくリンクしてるなと」。「僕ら自身、ものすごく思い入れのある作品。凪と玲王、2人の物語を一人でも多くの方に見ていただきたい」とPRした。
佐藤は「再び『-EPISODE 凪-』の世界をお届けできると決まったときは嬉しいと同時に、“もっと没入したい”というエゴが出てきた。そうすればお客さんもライバルたちももっと引き込める。その高みを目指して、一丸となって頑張っていきたい」と力を込めて語った。
会見後、自らのコメントに不安そうな表情を浮かべた佐藤に対し、菊池が「よくできました!」と背中を押す場面も。東京公演は2026年6月21日(日)まで。2026年6月25日(木)~28日(日)は京都劇場にて上演される。
取材・文・撮影=潮田茗
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』(C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
公演情報
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』キービジュアル (C)金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』製作委員会
舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』