クロノヴァ、初のライブツアーを完遂 困難を乗り越えたツアーファイナル・Kanadevia Hall公演をレポート

2026.7.6
レポート
音楽

Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」

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Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」
2026.6.28 Kanadevia Hall

2024年3月のデビュー以降、瞬く間に多くのファンを獲得してきた2.5次元アイドルグループ・クロノヴァ。白組と黒組に分かれた独特のメンバー編成も話題となり、その年の年末には初ワンマンのKT Zepp Yokohama 1st公演(昼夜2公演)を成功に導き、昨年は2ndワンマン公演をZepp DiverCity(昼夜2公演)で開催。着実にステップアップを重ねてきた。今年1月には、4月にアルバム『Rise of Re:Virth』をリリースすること、あわせて初のライブツアー『Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」』を東名阪で開催することを発表した。このツアーには“第一楽章に終止符を”という思いが込められている。そんな中、初日の4月29日開催の愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール公演の直前、衝撃の発表がアナウンスされた。それは、4月29日の公演を区切りに、ARKHEが当面の活動を休止するというものだった。クロノメイト(彼らのファンの総称)に衝撃が走ったのは言うまでもない。

もちろん、他のメンバーにも様々な葛藤があったはずだ。しかし、残る5人ーー白組のかなめ、甘夢れむ、しゃるろ、黒組のしの、うるみやは続く2ヶ所(6月7日 大阪・オリックス劇場公演、6月28日 東京・Kanadevia Hall公演)を5人で行うと発表。メンバーにもクロノメイトにも大事な居場所であるライブを守る決断を選択した。そもそもこのツアーは「1周年配信で掲げた”約束”を形にするツアー」であり、クロノヴァ第1章の集大成と新たなクロノヴァの幕開けを宣言するという大事な意味があるものである。メンバーを1人欠きながらもツアーを続行するということは決して簡単な決断ではなかったはずだ。だが、彼らなら乗り越えてくれる……その一念でツアーファイナルの6月28日、東京公演(2部)が行われるKanadevia Hallに足を運んだ。

きっとメンバーと共に乗り越えたいと思った人も多かったようで、この日も開演前から会場周辺には多くのクロノメイトが集結。やはりライブという場所は不可欠の存在であることが伝わってくる。

会場内にもいつもの熱気が充満していたが、開始直前の影アナをキッカケに一気に空気が一変した。というのも影アナはメンバー自身によって行われており、真面目な注意事項以外にも、わちゃっとしたメンバー同士の掛け合いがあって、これが笑いを誘う。メンバーによる“みんなを楽しませたい”という思いが伝わり、不安は瞬時に吹き飛んだ。ほどなく会場内を流れる音楽のボリュームがアップ。その後、照明が暗転し、客席ではメンバーカラーのペンライトが瞬き始めた。ステージ前を覆う紗幕にメンバー紹介の映像が流れると大きな歓声が起こり、テンションはさらに上昇。次の瞬間、ステージ後方に作られた高い壇上に5人の姿が! それぞれのメンバーカラー色の照明に照らされ、クールなポージングでの登場だ。

Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」

1曲目は2ndアルバム『Rise of Re:Virth』から「HereComes」。力強い楽曲をメンバーが熱唱すると、紗幕には歌詞が映し出され、相乗効果的に場内を鼓舞。2曲目の入りではかなめが「今日という日を忘れられない日にしてやるよ!」と、客席を挑発。2曲目の「Hell & Heaven」へつなげた。ハードめのHIPHOPチューンはクロノヴァの得意技。冒頭からクールなカッコよさで魅了した。次の曲にいく前にはMCタイムで小休止。各メンバーによる自己紹介で、場内はほっこりムードに。もちろん、クロノメイトから大きな声援を引き出したり、「盛り上がっていきましょう!」といった煽りも忘れない。そして、3曲目ではほのぼのムードを封印し、過激なメッセージを淡々とRAPで突いていく「propaganda」を披露。続けてギターリフが印象的なロックナンバー「残夢散」で前半は熱量の多い楽曲で攻めてきた。

前半ブロックが終わったところで、映像の上映タイムへ。毎度、意外な側面を見せてくれる彼らが選んだ企画は何と瓦割り! もちろんグローブは着用しているものの、なかなか漢気のある挑戦である。結果、いちばん多く瓦を割ったのは、しのとうるみやで11枚を記録。お互いを牽制しあうメンバー間のやりとりにもなごませてもらった。

さて、瓦割りの個人技を堪能したあとは、メンバーのソロコーナーに突入。1番目に登場したのは白組リーダーのかなめ。軽快なテンポながら大人っぽいメロディー進行の「XYZ」を器用に歌いこなす。ステッキを使ってのパフォーマンスもオシャレにキマっていた。

かなめ

2番手は甘夢れむ。ハイトーンボイスに低音ボイスを使い分け、毒のあるRAPナンバー「ALGORITHM」を披露。キュートさには定評があるれむだが、こういうクールな側面も魅力的だ。

甘夢れむ

3番目にはしゃるろが登場。歌ったのはドラマチックなバラード曲「虚空奏」。周囲を笑わせることも多いしゃるろだが、表現力の豊かさは絶品。熱い歌声を響かせ、クロノメイト達を酔わせてくれた。

しゃるろ

4番手を担ったのはしの。彼も優しい歌声を駆使して切々とバラード曲「巡」を熱唱。場内はしのの歌声に包まれ、温かい雰囲気に。曲終わりで「これからもずっと側にいるよ」とつぶやき、クロノメイトをキュンキュンさせた。

しの

ソロパートのラストはうるみや。熱い漢キャラの彼はバリバリのロックチューン「Paradise」を歌唱。タンクトップ姿で野性味全開のうるみやのパフォーマンスに、クロノメイトも拳と声援で熱く応えていた。

うるみや

こうして後半戦への準備が整ってきたところではあるが、ここで再び映像上映へ。紗幕に映し出されたのは3Dビジュアル姿のメンバー5人。その3D姿でキッチリと会場のクロノメイト達としっかりコミュニケーションをはかる。コール&レスポンスの練習やウェーブを促したり、楽しい時間を演出してくれた。

この楽しい時間のあと、ライブはラストスパートへ。後半ブロックは黒組のユニット曲「FINAL ROUND」でスタート。歌うのはうるみやとしの。いつもならここにARKHEもいるはずだが、ふたりは彼の分までパワフルに歌い上げていく。しっかり前を向いているようなふたりの熱演ぶりにはグッときた。

続いて白組のかなめ、甘夢れむ、しゃるろが登場し、ユニット曲「Unveiled」を披露。アップテンポで元気がもらえる白組らしいナンバーだ。軽快なダンスと共に伸びやかなボーカルで魅了した。

Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」

このあと、黒組もステージに戻り、再び5人体制となった彼らは「gray to light」へとつなげた。“何度だってまた立ち上がる”――まさに今のクロノヴァを想起させるような歌詞が沁みる。本編の中でもかなり印象が強いパートになった。感情があふれそうになった人も多かったかもしれないが、ここでクロノヴァのライブがしんみりするはずがない!……ということで、本編最後のMCタイムとなった。かなめが「重大発表を用意しています!」と発言し、客席をおおいにザワつかせた。直後、紗幕に“この夏、クロノヴァがうるさくなる”と映し出される。そして、今夏8月22日に大型配信を開催することや、メンバーの個人コンテンツの始動、加えて8月29日に『1st 3D LIVE』の開催も発表。いろいろあって不安を抱いていたであろうクロノメイトを狂喜させた。

さぁ、ここからライブはクライマックスへ。その導入曲となったのはアルバム『Rise of Re:Virth』の表題曲「Rise of Re:Virth」だった。メンバーのテンションもクロノメイトの熱狂もまさにピーク! そんな盛り上がりの中、なんとステージと客席のあいだを仕切っていた紗幕が落ち、メンバーとクロノメイトを遮るものがなくなったのだ。もちろんそれまでもお互いの姿は見えていたのだが、直接会えているというインパクトは絶大! 本編ラストの「Emergence」では、よりリラックスした雰囲気となり、ステージ上のメンバーも客席に向けて積極的に手を振るなど、リアルなコミュニケーションを楽しんでいた。

Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」

本編終了後はすぐにアンコールの声援が響き、ほどなく5人がステージに姿を見せた。アンコール1曲目はキュートな振り付けがあざと可愛い「宇宙侵略♡ぬいとぴあ」。クロノメイトも振りで応じて、あっという間に本編同様の一体感を生み出した。曲が終わると、ここでそれぞれが長いMCで今の気持ちを語ってくれた(MCは抜粋)。

「この夏、クロノヴァがうるさくなるってことで、自由に暴れまわりたいと思います! 詳しいことは配信で(笑)」(甘夢れむ)

「個人活動もこの夏、激化していくと思うので、また次に会える時は新しいワザを持ってくることを誓おう!」(しゃるろ)

「クロノヴァは(事務所の)社員さんにも愛されるグループだなと思う。そんな社員さんやリスナーさんに恩返しするためには、みんなが楽しめる空間を作ること!」(うるみや)

「言いたいことは精一杯がんばる!……それだけです! 今回のツアー、すっごく楽しかった!」(しの)

「実は本当にしんどかった。大きな変更もあって……でも、最後の最後にもうひとつ、重大発表があります。2026年11月23日、クロノヴァ史上、最大規模のライブを東京で開催します!」(かなめ)

この最後の発表には場内大熱狂! どんな状況も乗り越えるグループのタフさが改めて実証された形だ。興奮冷めやらぬ中、アンコールは大ラス曲へ。曲は「Antitype」。最初に曲を聴いた瞬間、一気にハマった人も多いであろう記念すべきデビュー曲だ。正直、彼らの生の姿を見るまでは不安を抱えたクロノメイトも多かったと思うが、このツアーファイナル公演はそんな感情をすべて吹き飛ばすものになった。そしてこの夏の活動にも期待が高まるばかりである。どんなうるさい夏にしてくれるのか、楽しみに待ちたい。


文=海江敦士

セットリスト

Chrono ▷◀ Reverse 1st Live Tour「Rise of Re:Virth」
2026.6.28 Kanadevia Hall

01. HereComes
02. Hell & Heaven
03. propaganda
04. 残夢散
05. XYZ(かなめ)
06. ALGORITHM(甘夢れむ)
07. 虚空奏(しゃるろ)
08. 巡(しの)
09. Paradise(うるみや)
10. FINAL ROUND
11. Unveiled
12. gray to light
13. Rise of Re:Virth
14. Emergence
[ENCORE]
15. 宇宙侵略♡ぬいトピア
16. Antitype
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