ライブだけじゃない。環境とマナーが育てる、フジロックというカルチャー
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苗場の大自然で音楽を楽しむ――。そう聞いて、『フジロック』を思い浮かべる人は多いだろう。山あいに響く音楽、吹き抜ける心地よい風、川のせせらぎ、そして天気さえも演出の一部のように感じられるのは、このフェスならではだ。『フジロック』の魅力はライブだけでは終わらない。何度か足を運んだ人ほど、そのことをよく知っている。
ライブとライブの合間に森を歩く。偶然見つけた店で地域の食材を味わう。目当てではなかったステージに足を止める。ふらりと立ち寄ったブースで思いがけない話を聞く。そんな何気ない寄り道ほど、あとになって心に残る。
『フジロック』には、ライブの余韻とは別のお土産がある。森で過ごした時間や、偶然交わした会話、地域の文化との出会い。そうした体験は、新しい価値観や、自分とは異なる考え方に触れるきっかけにもなる。その背景にあるのが、『フジロック』が長年大切にしてきた「自然との共生」という考え方だ。
「自然との共生」という言葉は今では珍しくない。しかし、『フジロック』では単なるスローガンでは終わらない。森を巡り、地域の食を味わい、マイボトルで給水し、ごみを分別する。そうした行動が、いつの間にかフェスの楽しみ方そのものになっている。
環境について学ぼうと身構える必要はない。この場所を気持ちよく楽しもうとすることが、自然と環境や地域への配慮につながっていく。その距離感こそが、『フジロック』らしさと言えるのかもしれない。今年、その姿勢をあらためて示したのが「みんなでつくる、未来につながる14のチョイス」だ。森を歩く。地域の食材を味わう。マイボトルを持ち歩く。資源を循環させる。環境活動のチェックリストというより、「ライブの合間に、こんな過ごし方もありますよ」と背中を押してくれるような提案だ。
こうした選択肢が生まれている背景には、フェスの3日間だけでは終わらない取り組みがある。象徴的なのが、「フジロックの森プロジェクト」だ。湯沢町、新潟県、『フジロック』が協働し、会場周辺で植樹や森林整備を続けている。地元の間伐材を紙製品や楽器などに活用し、その売り上げの一部を森林整備へ還元する。森の資源を循環させながら、地域と自然を未来へつないでいく取り組みだ。
NGOヴィレッジ
そんな取り組みに触れられる場所のひとつが、AVALONフィールドにあるNGOヴィレッジだ。ライブの音が聞こえるすぐそばで、気候変動や地域づくり、国際協力について発信する人たちがいる。ここは社会課題を「学ぶ場所」というより、「出会う場所」。気になる展示を見つけ、スタッフと少し話をしてみる。そんな何気ない時間が自分の世界を少し広げてくれる。
新企画「Song for PEACE」のテーマは、「あなたにとっての平和の歌」。大切な一曲を披露し、その曲に込めた思いを来場者と共有する参加型プログラムだ。「平和」という大きなテーマも、音楽を入口にすることでぐっと身近になる。もうひとつの企画「Ukulele for PEACE」では、フジロックの森の活動から生まれた国産木材のウクレレに触れ、誰でも気軽に演奏を楽しめる。森を育て、その木から楽器が生まれ、人が音を重ねる。自然と音楽、人と人が循環の中でつながることを体験できる、『フジロック』らしいプログラムだ。
もちろん、すべての人がNGOヴィレッジに立ち寄る必要はないし、「14のチョイス」をすべて体験する必要もない。目当てのライブだけを楽しむのも、『フジロック』らしい過ごし方のひとつだ。ただ、少し足を延ばすだけで、いつもとは違う景色に出会えるかもしれない。
そして、その時間を気持ちよく楽しむために忘れてはいけないのが、マナーだ。
『フジロック』では毎年「マナー&ルールガイド」が公開されている。助け合い、譲り合う。そんな当たり前の積み重ねが、『フジロック』というカルチャーを育ててきた。実際に会場を歩いていると、ごみを拾う人を見て自然と自分も手を伸ばす。混雑した通路では譲り合い、急な雨には見知らぬ人同士が場所を分け合う。そんな光景が、ごく当たり前のように生まれている。こうした空気は、一朝一夕につくられたものではない。運営や出演者だけでなく、この場所を訪れる一人ひとりが受け継ぎ、育ててきた文化だ。誰かの思いやりに助けられた経験が、次は自分の行動につながっていく。その積み重ねが、『フジロック』ならではの心地よい空気をつくっている。
環境への配慮やマナーは、「正しいこと」だから守るものではない。このフェスを気持ちよく楽しむための文化として、長い時間をかけて受け継がれてきたものなのだ。
フェスの楽しみ方に正解はない。目当てのライブだけを観てもいい。一日中ステージを巡ってもいい。森でゆっくり過ごしてもいい。でも、もし今年ひとつだけ新しいことを試すなら、少しだけ寄り道をしてみてほしい。NGOヴィレッジをのぞく。森へ続く道を歩く。マイボトルで水をくむ。土地の味を楽しむ。そんな小さな寄り道の先には、グッズ売り場には並んでいない、『フジロック』ならではのお土産が待っている。
ライブの感動は、いつか思い出になる。でも、『フジロック』のお土産は、それだけではない。森で立ち止まった時間や、誰かと交わした会話。そこで育まれた思いやりや自然との向き合い方は、きっと日常へ持ち帰ることができる。今年もまた、そんなお土産は、ライブの合間にふと寄り道した先で見つかるはずだ。
文=早乙女 ‘dorami’ ゆうこ
イベント情報
7月24日(金)、25日(土)、26日(日)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
<一般販売>
販売中
※規定枚数に達した場合販売を終了させていただきます。
※各種注意事項を必ずお読みいただいた上で
◆入場券(1名/税込)
15歳以下は保護者の同伴に限り入場無料です。
※2026年7月26日時点で満15歳以下の方が対象です。(要顔写真付き身分証)
◎1日券 ¥26,000 [7/25(土)Sold Out]
・7/24(金)18:00以降〜翌朝5:00まで有効な
・限定枚数の販売です。
・駐車券の購入はできません。
・16歳以上〜2026年7月26日時点で満22歳以下の方が対象です。(要顔写真付き身分証)
・各日限定枚数の販売です。
・3日通し券の設定はありません。
・駐車券の購入はできません。
◆駐車券(1台/税込)
◎1日券 ¥6,000[7/25(土)Sold Out]
(場外駐車場。「場外駐車場~会場間」のシャトルバスをご利用いただけます)
※駐車券は2名様の入場券と合わせてのみ購入可能です。
※駐車券のみ単体での販売はありません。
※Under 22 1日券、金曜ナイト券では駐車券を購入することはできません。
◆キャンプサイト券(1名/税込)
¥6,000(税込)(開催期間中有効)
※15歳以下は保護者の同伴に限り無料でご利用いただけます。
(2026年7月26日時点で満15歳以下の方が対象です。要顔写真付き身分証)
◆サービスパス FUJI ROCK go round
場外エリアから場内最奥エリアまで運行するバスやエアコン完備の全天候型専用ラウンジ、専用トイレなど、1日を通して利用可能なサービスパス。
¥18,000(各日 / 1名様)各日9:00~24:00
【その他】
◆越後湯沢駅〜苗場会場間シャトルバス運行
乗車券 2,000円
・往復各1回ご利用いただける乗車券です。
・購入日を含むフジロック開催期間中に限り有効です。
・JR越後湯沢駅からご利用のお客様は、乗車時に2,000円をお支払い下さい。
・苗場会場からご利用のお客様は、乗車券をご提示下さい。
乗車券をお持ちでないお客様は係員にその旨お伝え頂き、JR越後湯沢駅にて
料金2,000円をお支払い下さい。
・未利用分の返金・減額はありません。
◆【越後湯沢駅発→会場着】
事前予約制ファストバス
日時指定の事前予約制。
越後湯沢駅発→会場までのバスに待機時間なしで乗車可能なファストバス。
乗車料金(ツアー代金):3,000円
受付期間:2026/2/20〜限定数のため座席がなくなり次第終了
・復路は会場発のシャトルバスをご利用いただけます。(ファストバスの乗車料金に復路シャトルバスの乗車料金を含みます。)
https://www3.collaborationtours.com/fujirock/
e+ https://eplus.tickets/frf/
【ご注意】
オフィシャルサイトの各種注意事項・ガイドラインを必ずお読みいただいた上でをご購入下さい。
▼ FUJI ROCK FESTIVAL オフィシャルサイト
https://www.fujirockfestival.com
アプリ情報
●Android →https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.eplus.fujirock
【当日に便利な機能】
・混雑状況や場内規制箇所をプッシュ通知でお知らせします。
・AREA MAPでは当日便利な施設情報をご案内します。
・MY TIME TABLE機能によって、自分のTIME TABLEを表示できます。
・MY TIME TABLEやMY ARTISTに登録をすると、演奏開始前にプッシュ通知でお知らせが届きます。