大原櫻子“らしさ”とフレッシュな息吹も感じさせる新曲「まるでサイダー!」制作秘話と30代の抱負を訊く

2026.7.24
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音楽

大原櫻子 撮影=高田梓

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大原櫻子が新曲「まるでサイダー!」を2026年7月15日に配信リリースした。夏の到来を待ちわびたように弾ける歌声、キャッチーなメロディ、カラッとした爽快なアレンジによる、まさに大原櫻子そのものを表したストレートなポップソングだ。今作はシンガーソングライターのルイが作詞作曲、きなみうみが編曲、グレゴリ・ジェルメンがレコーディングエンジニアを担当しており、フレッシュな息吹が感じられる。楽曲についてはもちろん、8月に行われる玉井詩織との一夜限りのコンサート、10月からスタートするツアーについても話を訊いた。

――7月に入りましたが、上半期の活動を振り返ってみていかがですか?

今年は1月に新曲「裸になって」をリリースして、ビルボードライブもあったり、お芝居もやらせていただいたり、映画の公開があったりして、あっという間でしたね。お芝居も歌もすごく充実している1年だなあって感じています。4月からは、『花よりタンゴ』というこまつ座さんの舞台が入っていて、やっとこの間、地方公演が終わったばかりなので、その怒濤さもあったのかなという感じです。 

――そんな中で、新曲「まるでサイダー!」がリリースされます。怒涛の活動の中で、歌を歌うということは大原さんの中での変化というのはありますか? 

「まるでサイダー!」は、久々のアップテンポで爽やかなポップソングなので、ちょっと新鮮な気持ちというか。しかも、7月15日という夏真っ盛りにピッタリな曲を出せるっていうのはワクワクしますね。

――1月にリリースされた「裸になって」は、阿部真央さんの作詞作曲による情念を感じるウェットな印象でしたが、かなり対照的ですよね。

そうですね。30歳の新境地で、ああいうちょっと大人なダークな曲を出したんですけれども、そこからまた一転して、こういうキラキラな青春の歌を歌うっていう(笑)。今年は夏フェスの出演も入ってきたので、「ライブ映えしそうなさわやかな曲を」と思って曲を考えている中で、ルイさんの「まるでサイダー!」が候補に挙がってきて、25歳のフレッシュな感性をすごく感じて、歌いたいなと思いました。 

――ルイさんが他のアーティストに楽曲を提供するのは初めてということなんですけれども、きっかけとしては、いろんな方の楽曲の中からルイさんの曲が選ばれたということですか。

そうです。次の曲をどうしようかなってなったときに、ディレクターさんといろんな楽曲を聴いたりしている中で、「まるでサイダー!」はすごくスッと歌詞の内容が入ってきたんです。キャッチーさもあるし、可愛さもユニークさもあって、そして夏にピッタリだなっていうところもあって。タイミング的にもズドンとハマった感覚でしたね。 

デビューを思い出すような匂いがしたのは、新しさというよりは、本当に久々にこの船に乗る、みたいな感覚です。

――歌う上で、どんなことに重点を置いて曲にアプローチしましたか。

私は曲をいただいたときに、その曲のイメージ色を想像しながら歌うんですけど、「まるでサイダー!」は、私がデビューして初めて歌った「明日も」という楽曲と同じような、スカイブルーと黄色の2色がパッと思い浮かんだんです。サウンドのアレンジでも、編曲をしてくれたきなみうみさんがキラッとしている感じを作ってくださったので、デビュー当時のフレッシュさと重なる部分があったというか。ちょうど10代のときに自分が歌っていた楽曲と同じ匂いを感じて、そのフレッシュさは大事に歌いたいなって思いました。

――きなみうみさんがアレンジを手掛けるのも、今回が初めてなんですよね。

初めてですね。きなみさんとはこの間、ミックスチェックのときにお会いしたんです。音を作るキラッとした感じとか、楽しんでアレンジしてくださっている感じが、もう人から滲み出ていて。可愛らしいアレンジをやってくれた方が、もうそのイメージのままっていう感じでしたね。 

――ルイさん、きなみさん共に初めてのコラボということですが、新しくいろんな表現を試されているようなところもあるんでしょうか。 

そういうのが好きなのかもしれないですね。自分自身を試してるというか。でも今回はさっきもお話したように、デビューを思い出すような匂いがしたのは、新しさというよりは、本当に久々にこの船に乗る、みたいな感覚です。歌っていると楽しくなってくる曲なので、レコーディングもすごく楽しかったです。

――息を吸って歌い出す冒頭から、大原さんの魅力全開っていう感じの曲ですけど、アレンジやメロディでとくに気に入っている部分ってありますか?

Dメロがすごく好きですね。《グッバイ》のところにまさかディレイがかかると思ってなくて(笑)。《グッバイバイバイバイ…》ってなったときに、こだましている感じに遊び心があると思って、すごく気に入ってます。 

――《儚い儚い》から始まるところですよね。

そうです。サビだけでもすごくテンションが上がってるんですけど、さらに加速していく感じがDメロにはすごく含まれていて、大好きなところです。あと、サビの部分はダンスを自分で考えていて。お客さんと一緒に踊ったりできたらいいなと思っています。

――どんなダンスを考えているのか教えてもらってもいいですか?

今考えているのは、「サイダー」と「ライダー」をかけて、《まるでサイダー!》っていうこのポーズ(仮面ライダー風のポーズ)がトレンドに入ればなって(笑)。遊び心のあるちょっとだけコミカルな振り付けを撮ってみたいなと思ってます。

 

――そのシーンが夏フェスで見られる可能性もある?

そうですね。この間、初めてラジオで「まるでサイダー!」を流していただいたんですけど、リスナーさんの感想でも、「ライブで絶対盛り上がる曲だ」って言ってくれていて。間違いなくそういう曲にしたいと思ってますし、さらにみんなと歌うだけじゃなくて、ダンスで楽しくできたらなと思います。振り付けを考えていると言いましたけど、自分が炭酸の泡になって、恋心を応援している炭酸君の気持ちになってるんですよ(笑)。 

――炭酸の視点で考えるって斬新ですね(笑)。

櫻子が炭酸になって応援しているんです(笑)。だから振りもちょっとチアっぽい、「頑張れー!」っていう感じをすごくイメージしていて。最近聴く曲でも、やっぱり人を元気にするとか、励ますとか、応援するような曲に自分自身も救われているところがあるので、そういう音楽に感化されているのはあるかもしれないですね。 

(玉井)詩織との空気感って、学生のときの友だちといるような感覚なんです。

――8月24日には『大原櫻子×玉井詩織 Orchestra Concert Summer Memories』がすみだトリフォニーホール 大ホールにて開催されますね。長年の交流が知られている玉井詩織(ももいろクローバーZ)さんとは今、どんな関係ですか。

私は女子校だったんですけど、詩織との空気感って、なんか学生のときの友だちといるような感覚なんですよね。学生時代、すごく仲の良かった友だちみたいな感覚ですかね。 

――今年3月13日東京国際フォーラム ホールAで開催された『武部聡志プロデュース 「ジブリをうたう」 コンサート その2』のアンコールで共演しましたよね。そのときは何かお話しできましたか?

あのときは、珍しく詩織が「緊張する」って言ってたんですよ。「いや、あなたは今までドームとかに立ってたじゃん」と思って、「そんな詩織でも緊張するんだね」とかいう話をして、ずっと袖から見守ってました。 

――武部さんとのピアノの連弾もあって緊張されていたんですかね? 

ああ、そうですね。ピアノの連弾もすごく素晴らしかったし、やっぱり着飾らない素直な人なんだなぁって思いました。 

――こういう形で、お2人の単独のコンサートっていうのは、これまであったんですか? 

いや、まったくの初めてです。だからもう、「うれしいね!」しか言ってなくて。コンサートの前にお肉食べに行こうっていう話をしてます(笑)。

――Japan Pops Orchestraの演奏で歌うわけですが、オーケストラをバックにして歌うのは、ボーカリストとしてどんな感覚なんですか。

結構むずかしいのが、やっぱりオーケストラさんの世界観の広がり方ってすごいので、酔わされちゃうんですよね。そうすると、結構ぼやけるというか、自分が凛としていないといけない感覚っていうのは、いつもオーケストラさんに持っていて。それは演奏が素晴らしいからなんですけれども、だからこそ自分が歌い手として立つときには、自分の存在をはっきりと認識しておくっていう感覚がありますね。

――今回は、どんなコンサートになりそうでしょうか。

詩織と初めてコラボする楽曲もいろいろあって。私の曲もそうだし、詩織の曲も私が歌ったりもするので、本当に一夜限りのコラボが見られるっていう感じですかね。

――10月からは、全国7都市を巡るツアー『大原櫻子 TOUR 2026 “REFRESH”』が始まります。ツアータイトル“REFRESH”どんな意図でつけたんですか。

「私の音楽でリフレッシュしに来てほしい」っていうシンプルな意味合いと、私自身の制作スタッフさんとかバンドメンバーが一新するので、音楽的にリスタートでもフレッシュさを忘れないっていう意味も込めての“REFRESH”です。それと、「まるでサイダー!」の影響は結構大きいかもしれないです。夏にこういう曲と出会ってからの、フレッシュさ、原点回帰みたいなところはありますね。

チャレンジ精神を大事にしたいけれども、「私らしくないな」と思ったものは一歩引くというか、そういう判断もちゃんとしていきたい。

――昨年のアルバム『Traveling』では、いろんなタイプの曲で幅広い音楽性を表現していましたが、これからやってみたいことはありますか。

『Traveling』は音楽の旅のような感じで、おっしゃる通り、いろんな楽曲があったと思うんですけれども、王道というか日本を代表するポップスも歌いつつ、やっぱりちょっとひとひねりある、よりアーティスティックな楽曲にもチャレンジしたいなっていうのは思いますね。2026年ならではの新しさみたいなのも感じられたらと思いますし、新しいクリエイターさんとの出会いもしてみたいと思っています。とはいえ、自分の中の軸として歌詞を届かせるとか、音楽的な自分らしさっていうのは見失いたくないな、とは思っていて。いろんな楽曲を歌って、いろんな主人公を演じられるような、女優としての自分の出で立ちは大事にしたいです。チャレンジ精神を大事にしたいけれども、「私らしくないな」と思ったものは一歩引くというか、そういう判断もちゃんとしていきたいなって。「大原櫻子らしさってなんだろう?」っていうところなんですけど。

――大原さんにとって、今の「自分らしさ」はどんなところにあるのでしょう。

「裸になって」も「まるでサイダー!」も全然違う曲だけども、すごく生命力に溢れている楽曲だなって思っていて。聴いている人が、「すごくエネルギーに溢れて歌ってるんだな」と思ってほしいっていうのはあるかもしれないです。自分がいろんな曲を聴いても、いろんなお芝居を観ていても、なんか一生懸命な人ってすごく輝いて見えるので。溌溂さとか、エネルギッシュな生命力みたいなものが、私らしさなのかなっていうのは思いますね。やっぱり音楽って聴いているだけで無心になれるというか、今を生きる生命力を感じて、明日の活力になったらいいなって思うので。とにかく自分が元気でいることかなって思います。 

――ちなみに、30代の抱負ってありますか?

本当に、“今を生きる”ですね。私は未来のことを考えられないタイプで、こうなりたいとか設計があったほうがいいのかなとは思うんですけど。もう、とにかくありがたいことに目まぐるしい日々というか、本当にこの間まで地方に行ってお芝居をやらせてもらっていたりすると、次のことをあまり考えずに、今を一生懸命生きようみたいな感覚になってきて。とにかく、今を一生懸命生きようっていうところです。  

――10代の頃にイメージしていた30歳と、今のご自身との違いってありますか。

もう少し、大人として落ち着きある人間になっていると思ってたら、全然そんなことはなかったんですよね。何にも変わってないっていう(笑)。 あと10代のときよりも、いろんなことが見られるようになって、思っていたより楽しいっていう感じですね。なんかもっとむずかしいことを考えなきゃいけないのかなと思っていたら、考えるよりも見ることができるようになってきて、自分の知らないことを知ることができて、物事を知ると楽しくなるんだなぁっていう感覚があります。「30代女性楽しいよ」ってみんなから言われるので、楽しもうと思っています。 

――ではツアーに向けて、ひと言お願いします。

“REFRESH”っていうタイトル通り、日頃の疲れとか、悲しいこととか、悩みごととかも一気にリフレッシュして、癒して吹き飛ばしたいなと思っているので、非常にポップで楽しいライブにしたいと思っております。私自身も、スタッフさん、周りのメンバーも一新するということで、ちょっと未知数のところはあるんですけれども、秋に向けてまたひと皮むけた大原櫻子を見てもらえるように頑張ります。  


取材・文:岡本貴之 撮影=高田梓

リリース情報

「まるでサイダー!」
2026年7月15日配信
形態:配信シングル
https://jvcmusic.lnk.to/sakurako_MarudeCider

ライブ情報

大原櫻子×玉井詩織 Orchestra Concert Summer Memories
日時:2026年8月24日(月)18:00開場/19:00開演
会場:すみだトリフォニーホール 大ホール
イープラス https://eplus.jp/sf/detail/4537830001

大原櫻子 TOUR 2026 “REFRESH”
10月3日(土)宮城・SENDAI GIGS
10月4日(日)愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
10月7日(水)北海道・PENNY LANE 24
10月15日(木)広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
10月17日(土)大阪・NHK大阪ホール
10月18日(日)福岡・福岡国際会議場メインホール
10月28日(水)東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
*未就学児童のご入場は出来ません。

 イープラス https://eplus.jp/sf/word/0000066287
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