京都・南座『吉例顔見世興行』に東西人気歌舞伎俳優が登場、人気小説原作「木挽町のあだ討ち」も
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『當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎』
12月1日(火)から12月24日(木)まで京都・南座で開催される『當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎』の製作発表が9月4日(金)、京都市内で行われ、松竹株式会社取締役副社長・演劇本部長の山根成之氏、松竹株式会社南座支配人の木村隆之氏が出席した。
『當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎』製作発表
東西の人気歌舞伎俳優が一堂に会する、冬の京都の風物詩『當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎』。演目は、昼の部が、曽我兄弟を描いた「曽我物」の舞踊の一つ「正札附根元草摺」、本能寺の変を題材にした「絵本太功記」、暗闇の中で繰り広げられる歌舞伎の様式美が見られる「音羽嶽だんまり」、悪党ながら憎めない主人公の姿を描く「河内山」。夜の部が、3人の若者の悲恋を描く「新版歌祭文 野崎村」、賑やかな舞踊3題「萬歳」「女伊達」「団子売」、永井紗耶子の時代小説を原作とする「木挽町のあだ討ち」が並ぶ。
注目したいのは、南座で数十年ぶりとなる演目が相次いで上演されることだ。山根氏によると、「絵本太功記」は顔見世興行としては62年ぶり、「河内山」は19年ぶり、「新版歌祭文 野崎村」は42年ぶりとなる。時代を大きく超え、現在活躍する歌舞伎俳優たちによってどのような演目として表現されるのか。歌舞伎ファンにとっても、新鮮な舞台となりそうだ。
もう一つの見どころが、東西の人気歌舞伎俳優が顔をそろえる顔ぶれだ。「正札附根元草摺」には尾上松也と尾上右近が共演し、「絵本太功記」では片岡愛之助が武智光秀を初役で勤める。「河内山」は片岡仁左衛門と松本幸四郎がダブルキャストで河内山宗俊に扮する。「木挽町のあだ討ち」は2025年の歌舞伎座初演時に続いて市川染五郎が主演を担う。
さらに注目は、尾上左近の三代目尾上辰之助襲名披露の演目だろう。「音羽嶽だんまり」は、2009年に当時3歳だった辰之助が、父・尾上松緑に抱きかかえられて初お目見得を果たした際の演目。「野崎村」では、丁稚久松の許嫁・お光を演じ、劇中で襲名口上を披露する。
今回の顔見世興行について、山根氏は「辰之助さんの襲名があり、「木挽町のあだ討ち」もチャレンジングな企画になっています。古典的な演目が並び、また(片岡)仁左衛門さんをはじめ、みなさん競い合うようにいろんな役をやっていただくのが醍醐味。いろんな要素が顔見世興行に入っています。自分なりの魅力を見つけてご覧いただきたい」とアピールした。
取材・文=田辺ユウキ
公演情報
【昼の部】
第一、正札附根元草摺
曽我五郎時致 尾上松也
小林朝比奈 尾上右近
第二、絵本太功記
尼ヶ崎閑居の場
武智光秀 片岡愛之助
操 片岡孝太郎
初菊 中村壱太郎
武智十次郎 中村隼人
佐藤正清 中村鷹之資
皐月 上村吉弥
真柴久吉 中村扇雀
第三、三代目尾上辰之助 襲名披露狂言 音羽嶽だんまり
音羽夜叉五郎 尾上左近改め尾上辰之助
畠山重忠 松本幸四郎
白拍子仏御前 片岡孝太郎
鎌田蔵人 片岡愛之助
大内息女大姫 中村壱太郎
結城左衛門 中村虎之介
雲霧袈裟太郎 市川染五郎
榛沢六郎 中村亀鶴
浅野弾正 片岡進之介
大江三郎 中村錦之助
夕照の前 中村扇雀
奴伊達平 中村鴈治郎
第四、天衣紛上野初花 河内山
河内山宗俊 片岡仁左衛門(Aプロ)、松本幸四郎(Bプロ)
宮崎数馬 市川染五郎
腰元浪路 尾上左近改め尾上辰之助
北村大膳 中村亀鶴
後家おまき 上村吉弥
和泉屋清兵衛 中村又五郎
高木小左衛門 中村歌六
松江出雲守 中村梅玉
※Aプロ(12月1・3・4・5・8・10・13・14・15・18・19・20・23・24日)
※Bプロ(12月2・6・7・11・12・16・21・22日)
【夜の部】
第一、三代目尾上辰之助 襲名披露狂言 新版歌祭文 野崎村
久作娘お光 尾上左近改め尾上辰之助
丁稚久松 尾上松也
油屋娘お染 尾上右近
後家お常 中村雀右衛門
百姓久作 中村梅玉
第二、
上 萬歳
中 女伊達
下 団子売
〈萬歳〉
萬歳 片岡愛之助
才造 中村隼人
同 中村虎之介
〈女伊達〉
木崎のお康 片岡孝太郎
男伊達淀川の千蔵 大谷廣太郎
同 中之島鳴平 中村鷹之資
〈団子売〉
お福 中村鴈治郎
杵造 中村扇雀
第三、 永井紗耶子 原作(『木挽町のあだ討ち』新潮社刊)
伊納菊之助 市川染五郎
篠田金治 松本幸四郎
ほたる 中村壱太郎
佐野川妻平 尾上左近改め尾上辰之助
衣裳方栄二 大谷廣太郎
伊納清左衛門 市川高麗蔵
伊納家の下男作兵衛 中村錦之助
小道具方久蔵 中村鴈治郎
立師与三郎 中村又五郎
久蔵女房与根 中村雀右衛門