フラワーカンパニーズ、初のクアトロワンマンツアー開幕!完全ネタバレ無しで届ける、37年進化し続けるロックンロールの底力
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フラワーカンパニーズ 撮影=新保勇樹
完全ネタバレ無しライブレポート。全国ツアーは、全公演終演するまで、最終公演に来られる観客のことを考えて、内容がわかってしまってはいけない。ネタバレをふせぎたいのだ。しかし、全国ツアーがどれだけ素晴らしいかは早い段階から多くの人に知ってもらいたいし、その熱気を伝えて届けて広げることで、最終公演までの宣伝告知にも繋げたい。そうなると全国ツアー初日がとてつもなく重要大切。そこで全国ツアー初日ライブレポートを世の中に発信するために求められ生まれたのが、完全ネタバレ無しライブレポート。もちろん曲順・構成・演出には全く触れられない。
てなわけで、前説明が長くなりましたが、今回の完全ネタバレ無しライブレポートは、ずばりフラワーカンパニーズ『フラカンのクアトロツアー2026』。10月10日(土)渋谷クラブクアトロを皮切りに、10月24日(土)広島クラブクアトロ・10月25日(土)梅田クラブクアトロ・11月1日(日)名古屋クラブクアトロと続く、実は彼らにとって初のクアトロワンマンツアー。そんな渋谷クラブクアトロの初日を完全ネタバレ無しライブレポートで書き記して、広島・梅田・名古屋へとバトンを繋ぎたい。早速いきましょう。
フラワーカンパニーズ『フラカンのクアトロツアー2026』10.10(SAT)渋谷クラブクアトロ
まずはですが、ボーカル鈴木圭介のイメージのひとつで、白眼を充血させて長いケーブル付きのマイクやマイクスタンドを握りしめて絶叫というのがある。で、また違うイメージには、そっと背中を押すようにアコースティックギターで歌うというものもある。今からちょうど20年くらい前、鈴木ひとりソロライブツアーでアコースティックギター片手に歌っていたことを想い出す。鈴木メロディーの際立ちは、フラカンメロディーへの際立ちにもなった。ふとそんなことを彷彿とした序盤。観客はすでに聴き入って惹きつけられている。
基本的過ぎることですが、ワンマンライブを観に行くというのは、相当好き、もしくはすごく興味がある、じゃないとなかなか行なわない動き。私の場合は、このミュージシャンが、このバンドが、何を表現しようとしているかが「相当好き」ということへの肝となる。その人が何者か分からないのに応援するってことは絶対に有り得ない。それで言うと、フラワーカンパニーズは必死に生きようとしているバンドであるということ。結成37年、鈴木圭介・グレートマエカワ・竹安堅一・ミスター小西と全員今年57歳の男たちが年齢を重ねながら、名古屋で結成された当初からのロックンロールドリームを抱いているのが良い。毎日毎日疲弊しきって自分ひとりぼっちだと卑下して生きている私みたいな人間からしたら、たまらなく胸に突き刺さるし鼓舞されるのだ。こんな感じですでに第1ブロックからこの初日クアトロライブも進んでいく。
毎日退屈と向き合っていると思うんです、フラワーカンパニーズを聴いている人って。私もそうなので、この独断と偏見をお許しください。でも、ロックンロールを聴く人って、そうじゃないですか? 実際ここまで楽しみにしているロックンロールライブでさえ、家を出てライブハウスに行くまで、重い腰が中々上がらないことだって、しょっちゅうなわけで。だけど行ってみたら、先程までの憂鬱が嘘のように、気が付きゃ無敵なくらいに心から音を楽しめている。あっ、そうそうフラワーカンパニーズは、どれだけ楽しい歌でも、何も考えないで馬鹿みたいに浮かれて明るく楽しいなんていう無意味に前向きな歌は存在しない。どちらかというと太陽ピーカンよりも雨ザーザーの人生や退屈な人生に寄り添ってくれる歌、一生懸命生きている人たちの歌だから、我々も明日も生きようと思えるのだ、こんな世知辛い世の中でも。第2ブロックからの中盤、楽しく踊っていた観客も、後半になると、生きていることを実感させてくれる歌に呆然と立ち尽くして聴き入ってしまう。
去年9月20日に開催された二度目の日本武道館ライブに向けて、私含む5人のライターで全曲レビューを日本武道館ライブ当日までに書いていったのだが、デビュー音源を発表してから30年以上経っているから300曲以上ある。そうなると、今回のクアトロツアーに限らず、どのライブも新旧楽曲織り交ぜた曲順になっていく。だが、正直、今回の曲順、今風に言うところのセトリ aka セットリストを観た時は、いつもと違うような感じがして、果たしてどんなライブになるのか予想がつかなかった。そんな今回の完全ネタバレ無しライブレポートも、いつの間にやら終盤。曲順を一切明かさなくても、こんなに書けてしまうのは、フラワーカンパニーズのライブが凄まじく素晴らしいから。
最高のロックンロールバンドは最新アルバムが一番良い。もちろんフラワーカンパニーズ然り。ちなみに現時点での最新アルバムは、2025年1月発表『正しい哺乳類』。こんな最新アルバムを発表するロックンロールバンドなんて骨の髄まで信頼できる。『正しい哺乳類』からも歌われていると断言したいところだが、やはり完全ネタバレ無しライブレポートですからノーコメントで。ただ先述の通り、躍らせて沁みらせての緩急をつけるのが、フラカンの二刀流という真骨頂。しっかり終盤も沁みる歌で胸いっぱいになってから、最後は踊れて楽しめる疾走感あるナンバーで〆。大満足の本編。
早いものでアンコール!今回も心のミットにベストな歌でストライクを決めまくってくれたおかげで、家での憂鬱な気持ちが、クアトロのライブに来たら幸せな気持ちに早変わり。これぞロックンロールバンドの魔法。不思議なものです。
と、ここまで読んで、みなさんお気付きだと想いますが、全くMCについて書いていないんです。フラカンのライブといえばお楽しみのひとつであるMC、鈴木とマエカワの愉快な立ち話、寡黙な竹安が話し出す瞬間、小西の素っ頓狂愛嬌話……、そんな全てが今回は何とゼロなんです。完全ネタバレ無しライブレポートが完全MC無しライブだったとは……。ストイックすぎるクアトロツアー……!
いやいや、みなさん、そんなわけないでしょ。冷静になって下さいよ。鈴木とマエカワの愉快な立ち話、寡黙な竹安の話し出す瞬間、小西の素っ頓狂愛嬌話が完全無しのフラワーカンパニーズライブなんて有り得ないでしょうよ。あれっ? 薄々みなさん気付いていますか? 関西在住の私が東京は渋谷のライブレポート担当なんて、そうあることじゃないんです。ちなみに余談ですが、10月10日(土)は地元兵庫で演劇を観ていましたからね、私は。
そうなんです、これ、完全ネタバレ無しライブレポートどころか、完全妄想・完全ネタバレ無しライブレポート。スタッフからライブ映像もライブ音源も1秒ももらっていない、手元にあるのは曲順表と当日のライブ写真のみ。写真といったって、スペシャルな装いでタキシードを着ているわけでも無いし、巨大プロジェクションマッピングが現れるわけでも無い。至って、いつも通りのシンプルストレートでストロングスタイルのロックンロールライブ。それくらいは書いてもいいでしょ、別に。なので、ただひたすら曲順表とにらめっこしながら書いただけ。前代未聞というか、こんなライブレポートが果たして成立するかは誠に謎すぎますが、私はスタッフの狂ったオーダーに従って妄想レポートしたのみ。真面目に信じて読み進めてくれていたみなさん、どうぞお赦しください。
でも、逆にフラワーカンパニーズ『フラカンのクアトロツアー2026』10月24日(土)広島クラブクアトロ・10月25日(土)梅田クラブクアトロ・11月1日(日)名古屋クラブクアトロに行きたくなっていませんか? 是非とも行って頂いて、この妄想レポートと答え合わせをして下さい。完全妄想完全ネタバレ無しライブレポートとはいえ、きっと僕が曲順と写真から妄想した感覚は一致するはずです。正真正銘の10月10日(土)渋谷クラブクアトロ初日ライブをご覧になったみなさんにも何度でもリピートして頂きたいですしね。兎にも角にも、フラワーカンパニーズ『フラカンのクアトロツアー2026』残り広島、梅田、名古屋、ぜひ目撃してください、妄想ではなく、みなさんの眼で。
取材?・文=鈴木淳史 撮影=新保勇樹
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