YouTube総再生数3億回超えのエレクトーン奏者・826askaが新たな“相棒”を迎えてツアーを開催「ステージには私とエレクトーンしかいない」
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826aska 撮影=福家信哉
YouTubeチャンネルの総再生数が3億回を超える人気エレクトーン奏者・826aska。幼少期よりYouTubeで演奏動画を投稿し、『スター・ウォーズ』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』といった映画楽曲をはじめ、アニメやゲームの音楽などの演奏で世界的な人気を集めている。そんな826askaがライブツアー『826aska Live Tour 2026 Genesis』を全国4会場で開催。大阪では11月8日(日)、バナナホールで行われる。同ツアーでは、新たなエレクトーンを迎え、演奏が繰り広げられる。どのようなパフォーマンスを見ることができるのか、826askaに話を訊いた。
10年以上演奏してきたエレクトーンから新機種へ
――『826aska Live Tour 2026 Genesis』では、これまで使用されていたエレクトーンの機種が変わると聞きました。まさに“Genesis=始まり”ですね。
10年以上、YAMAHAの「ELS-02シリーズ」で演奏してきました。ただ2026年になり、「ELS-03シリーズ」が発売され、私もその機種で演奏させていただくことになったんです。今回のツアーから「03シリーズ」と一緒にいろんな場所を回るという意味も込めて、ツアータイトルも『Genesis』と付けました。
――感覚的に、料理人が長年使っている包丁を新しくするようなものでしょうか?
分かりやすく言えば、スマホの機種変に近い感覚かもしれません。スマホの機種変って、今まで使っていた機種と操作がちょっと違ったり、アプリを入れ直すこともあったりして、使い始めてすぐは慣れないもの。それに似ています。でも「03シリーズ」はデザインが変わり、機能が増えたので、すごく新鮮です。例えば、9つのスライダーがあって、ラジオDJみたいに上げ下げしながら弾いたり。その機能を使って、ドミソだったら、ソの音だけトランペットの音をゆっくり足したり、音色にフィルターをかけたりすることもできます。あと、音の種類も今までは約1000種類くらいだったのが、「03シリーズ」は1600種類以上になったそうなんです。効果音や楽器の息遣いが入るようなサウンドも増えました。なにより、演奏者がすごく心地よく聴こえるようにもなっていて、高音から低音までバランスがすごくいい。今後の楽曲制作の幅も広がりそうです。
――逆に長年使用していた「02シリーズ」とお別れする寂しさもあるんじゃないですか。
寂しさはあります。2026年は『全国制覇ライブ ~わたしのエレクトーンが壊れるまでに~』という47都道府県ツアーも行ったのですが、そのときから『Genesis』では「03シリーズ」になることが決まっていたので、最後の鹿児島公演は「02シリーズ」との思い出を振り返りながら演奏して、やりきった感もありました。
――ちなみにエレクトーンは日によってコンディションが変わったりしますか?
電子楽器なのでたまにトラブルがあります。あと、自分では無意識なのですが、どうやら左側の下鍵盤のシ♭をすごく強く使っているからか、その部分が浅くなっていて、弾いたときの感覚が「あれ、浅い?」みたいなことも。きっと自分の演奏のクセがついているんだと思います。逆にあまり使っていないところは「何か硬いな」って(笑)。
――シ♭は、そんなに強く弾くんですね。
多分なんですけど、シ♭は『スター・ウォーズ』の曲を演奏するときにめっちゃ力を入れるんです。一番盛り上がるところでその部分を使うので、私も力が入っているのかも。あと『スター・ウォーズ』はこれまでたくさん弾いていて、練習もよくしているからそうなったのかもしれません。
デジタルデトックスで作曲欲が掻き立てられる
――先ほどおっしゃったように、「03シリーズ」を使用した新作の発表も楽しみです。ちなみにaskaさんは、曲作りのインスピレーションはどういうときに生まれるのでしょうか。
空を見ているときはよく、曲の構想が浮かびます。あと最近、デジタルデトックスをよくやっているんです。海に行ったり、釣りをしたりして、スマホを触らない時間や仕事のことを考えない時間を作る。自然や空気を感じると音楽のインスピレーションも湧いてきて、作曲欲が掻き立てられるんです。
――あえて演奏や音楽と距離を置くことで、よりクリエイティブな感性が刺激されるみたいな感じですね。
耳コピや、打ち込みで音楽制作をやっていると行き詰まってしまうこともあって。そんなとき、空や夕日、森など自然に触れると頭の中がリセットされて、音楽のことがふわっと頭に浮かびます。あと、お風呂に入っているときも、音楽のことがどんどん頭に浮かんできたり。仕事をしたくてもできない状況の方が、逆にアイデアが出てくる気がします。
――自然からインスピレーションを受けるというお話ですが、たしかにaskaさんのオリジナル曲は、「小さな空を手のひらに」「Infinity」などのびのびとしていて、前向きな印象を受けるものが多いですよね。
私は昔も今も、ワクワクしたり、楽しくなったり、感極まって涙したり、人の心を動かすような演奏をしたいと思って活動しています。感性や心の部分を大事にしていて、それが作る曲にも表れているのかもしれません。
どの世代でも楽しめる、いろいろな曲をエレクトーンで表現したい
――『826aska Live Tour 2026 Genesis』でも、askaさんの演奏に多くの方が心を動かされるはずです。どのような公演内容になりそうですか。
どの世代の方でも楽しめるよう、みなさんが必ず知っている曲が一つはあるようなセットリストを考えています。先日も、私のライブを初めて見るお子さんを連れて「一緒に行きます」とコメントしてくださったお母様もいらっしゃって。アニソンからポップス、クラシカルなものまで、いろいろな曲をエレクトーンで表現したいです。
――この公演でどのような経験を得たいですか。
やっぱり今回は新しく相棒になる「03シリーズ」のことを一番に考えてしまいます。今回のツアーで、自分が「03シリーズ」と一緒に何ができるのかをつかんでいきたいです。ステージには私とエレクトーンしかいないので、その存在は本当に大きいです。
――最後に、大阪会場に足を運ばれるファンのみなさんにメッセージをお願いします。
大阪のファンのみなさんは地域性的にすごく盛り上げ上手です。毎回、ライブも想像以上に盛り上がるので、今回もどうなるのか楽しみです。あと、エレクトーンの魅力をまだ知らない方もたくさんいらっしゃるので、「どういう楽器なんだろう」と興味を持たれた方は気軽に遊びに来てください。ペンライトを振ったり、手拍子をしたり、様々な楽しみ方ができるライブになると思います。
取材・文=田辺ユウキ 撮影=福家信哉