多次元制御機構よだか、ツアーファイナルで交わした約束「来年もトップスピードで行くよ!」最強サポートメンバーを共に音楽の旅は続く
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林直大(G・Vo) 撮影=高田梓
多次元制御機構よだか「TOUR 2026 "LAPLACEL: ALL PLACE."」2026.10.09(fri)渋谷クラブクアトロ
2018年に解散したフィッシュライフを経て、現在は楽曲提供でも活躍している林直大。「多次元制御機構よだか」は彼のソロプロジェクトだが、ロックサウンドの生々しい熱で溢れている。1stフルアルバム『LAPLACEL』を引っ提げた東名阪ツアー『LAPLACEL: ALL PLACE.』でもエネルギッシュな演奏で観客を沸かせた。ツアーファイナルとなった10月9日(金)・東京・渋谷クラブクアトロ公演の模様をレポートする。
林直大(G・Vo) 撮影=高田梓
林直大(G・Vo)、田淵智也(B・Cho/ UNISON SQUARE GARDEN、THE KEBABS、Q-MHz)、鈴木浩之(Dr/ THE KEBABS)を出迎えた大きな拍手。そして「スピン」がスタート。ビートに合わせて身体を揺らす観客を温かなメロディが包んだ。クリーントーンのアルペジオを奏でながら歌う林の声が爽やか。サビに差し掛かると、バンドサウンドが熱を一気に増した。「ツアーファイナル、渋谷クアトロ。準備できてますか? 多次元制御機構よだか、発進!」という声を合図に突入した2曲目「時空怪盗」は、穏やかな風が吹いてくるかのような疾走感で溢れていた。ギターソロを実に気持ちよさそうに奏でる林。身体を激しく動かしながらプレイする姿自体もグルーヴを感じさせる田淵。放つビートを通じて絶大な生命力と熱を伝えてくる鈴木――強力な3ピースロックを体感しながら、観客はますます興奮。「デスクトップ」「サイダー・アンドロメダ」「飛鯨五十二号」「ミルキーウェイ・トラフィック」「稲の妻」「OXIDE」……曲を次々連発した序盤は、熱気の更新がひたすら続いた。
林直大(G・Vo) 撮影=高田梓
メンバー紹介と各々のソロプレイを経て雪崩れ込んだ「INTERNET LIVING DEAD」の後に迎えた最初の小休止。「7月1日に1stフルアルバム『LAPLACEL』を出しました。おかげさまで良いアルバムができました。アルバムを作るっていうのは、たくさん曲を作ったり、時間もかかったり。いろんなことをやりながら時間を費やしたんですけど、大事なものは変えずに。でも、いろいろ変わり続けようと思っています。そんな感じがしたアルバムなんじゃないかなと思っています。『LAPLACEL』、多次元制御機構よだか、これからもよろしくお願いします!」と語った林は、「あらすじ」を歌い始めた。瑞々しいメロディに耳を傾ける観客の集中力がすごい。心の震えが周囲から伝わってくる気がしたのは、錯覚ではなかったと思う。続いて届けられた「システムオールグリーン」は、掲げられたたくさんの掌がフロア全体で揺らぐ様が美しかった。
田淵智也(B・Cho/ UNISON SQUARE GARDEN、THE KEBABS、Q-MHz) 撮影=高田梓
鈴木浩之(Dr/ THE KEBABS) 撮影=高田梓
サイレンの音が鳴り響く中、「あいつだ! あいつを追え! スターダスト・エウレカだ!」と叫んだ林。スタートした「スターダスト・エウレカ」は、タメとキメを完璧に共有しながら3人が奏でるサウンドの熱がものすごかった。ジャキジャキと刻まれるギターも興奮を煽って止まない。続いて「DRAGON STOMACH」が始まると、オリジナルグッズのタンバリンを取り出した観客が、一斉にシャカシャカとリズムを刻んだ。ハンドマイクで歌っていた林は、途中でフロアに突入。ミラーボールの光が降り注ぐ空間で、ダンス衝動が一気に加速されていった。そして「天國」でも踊りまくる人が大量発生。「ヒーロー」「或星」「コズミック・キャデラック」も披露され、「オデッセイ」と「曲名」は大合唱が沸き起こった。そして本編を締めくくったのは「夜間飛行」。天高く飛び立つかのようなサウンドがドラマチック極まりない。3人がアイコンタクトを時折交わしながら鳴り響かせる音が、活き活きと躍動。ギターソロのエネルギッシュなフレーズは、演奏している当人である林の胸の鼓動も高めるのだろう。歌声の熱がどんどん増していた。
多次元制御機構よだか 撮影=町田千秋
多次元制御機構よだか 撮影=高田梓
「次回も皆様のご搭乗をお待ちしております。以上。多次元制御機構よだかでした」という女性の声によるアナウンスが流れて本編が終了。林、田淵、鈴木はステージを後にしたが、観客の手拍子に応えてすぐに戻ってきた。「去年の6月の渋谷クアトロでメジャーデビューを発表したんですね。それから1年ちょい。今日は即完……と言っていい。僕は言う!(笑)。
林直大(G・Vo) 撮影=町田千秋
演奏を始める前に、林は1stフルアルバムのタイトルの意味について触れた。「LAPLACEL(ラプラセル)とは、「ラプラスの悪魔」の「LAPLACE」と、天使の名前の「EL」を合せた造語。曲が生まれるときの感覚、彼にとっての音楽の神様の名称なのだという。「それに突き動かされて、いろいろ経験できて楽しいです。これからもLAPLACELと一緒にいろんなところに行きたい。いろんな日々を重ねていきたいなと思っております」と決意を示した後、1stフルアルバム『LAPLACEL』を「帰れる場所」と言い、「これからもたくさん大事にしてください。僕も大事にします」と観客に呼びかけていた。
林直大(G・Vo) 撮影=高田梓
ラストを飾ったのは、本編でも披露された「スターダスト・エウレカ」。ステージ上の3人と観客は、完全燃焼を目指しながらエネルギーを交わし合っていた。手拍子を加えて飛び跳ねる人々がフロアを揺さぶる。本編でも大盛り上がりだった曲だが、さらにパワーアップしていた。歌いながらギターを激しく弾きまくる林の瞳が輝いている。歌うのも、曲を作るのも、ギターを弾くのも大好きで仕方がないのだろう。「多次元制御機構よだか」とは、彼の想像上のタイムマシンの名称だが、その動力源は尽きることのない音楽へのときめきなのかもしれない。演奏が終わり、オリジナルグッズのタオルを広げた林の晴れやかな笑顔が思い出される。最強のサポートメンバーにも支えられている彼の音楽の旅は、この先も素敵な景色と出会っていくことになりそうだ。
取材・文=田中大
多次元制御機構よだか 撮影=町田千秋
ツアー情報
多次元制御機構よだか4カ月連続企画ライブ「新星」
2027年開催決定
・詳細
https://yodaka.space/