ハードボイルドな翻訳劇の裏で、関⻄弁の役者たちの⼼の声が交錯⁉ ノンストップ・コメディ『メイユール・ソワレ〜最⾼の夜公演〜』京都公演レポートが到着

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舞台『メイユール・ソワレ~最高の夜公演~』

舞台『メイユール・ソワレ~最高の夜公演~』

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越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)主演の舞台『メイユール・ソワレ~最高の夜公演~』が、2026年10月24日(土)・10月25日(日)に京都劇場で上演された。初日に先駆け行われたゲネプロのオフィシャルレポートが到着した。

本作はこの後、10月28日(水)銀座 博品館劇場で東京公演が開幕。11月8日(日)まで同劇場で上演される。


京都を拠点に長年活動し、テンポの速い会話劇で人気を集める「THE ROB CARLTON」の村角太洋が作・演出を手がける本作は、標準語と関西弁が飛び交うウェルメイドなコメディ。舞台となるのは、翻訳劇を上演中のステージ、つまり舞台裏ではなく「舞台上」だ。マチネ(昼公演)を無事に終え、ソワレ(夜公演)の幕が開いたとき、思いもよらぬ事態が発生。予測不能のトラブルに見舞われながらも、公演を続けようと奮闘する4 人の役者たちの姿が描かれる。越岡裕貴、加藤将、村角ダイチ(THE ROB CARLTON)、三上市朗の実力派キャストが、洗練されたユーモアと巧みな極上の会話劇で客席を沸かせる、約2時間ノンストップの舞台。

開幕に先立ち行われたゲネプロの模様をお届けする。

舞台にハプニングはつきものというけれど、4 人芝居のキャストのひとりが本番中のステージ上で完全に寝てしまったら、どんなことが起きるのか……! お腹がよじれるほど笑うとはこのこと。それが単なるドタバタコメディではなく、役者の本音や奇想天外な臨機応変さ、ユニークな格言が織り込まれた上質な芝居になっているのがいい。マチネとソワレの間に関西弁で繰り広げる素顔の役者たちの会話が、その後の劇中劇の伏線へとつながっていく構成も鮮やか。2023 年に「THE ROB CARLTON」が上演し、令和5年度大阪文化祭奨励賞などを受賞した『Meilleure Soirée』がグレードアップし、豪華なキャストで京都劇場に登場するというのも大きなトピックスだ。

幕が開くとそこはロンドン発の『男たちの番か?』日本版を上演する劇場のステージ。タイトルから連想する有名な映画とはまた違う、ハードボイルドな匂いを漂わせるキャラクター4 人の風情が、どこかうさんくさくてまず笑いのツボを刺激する。アイザック(加藤将)のペントハウスを訪れたヒューゴ(越岡裕貴)・ジェイコブ(三上市朗)・セオドア(村角ダイチ)は、裏社会と関係があり、微妙な距離感を保ちながら、それぞれ危険な思惑を抱いていることが、もったいぶった口調や仕草から垣間見える。特に越岡演じるヒューゴはキーパーソン。白のダブルスーツが似合い、知性を感じさせつつ、急にあるパフォーマンスを始めるなど、彼のキャラクター自体が予測不能で目が離せない。

「えー、そうなるの!」と思わず言いたくなる劇中劇が終演すると、4 人揃ってのカーテンコールがあり、実際の劇場でも客電が点いて終幕と錯覚するほどリアル。標準語で舞台を務めた役者たちは、マチネとソワレの休憩時間でオフの会話を繰り広げる。関西弁でのツッコミも見せつつ、芝居の打ち合わせや音響スタッフたちとのリアルなやり取りが展開。大阪出身の越岡や兵庫出身の加藤も苦労したという京都弁のナチュラルな響きは、先ほどのハードボイルドな劇とのギャップを感じさせて注目だ。

京都がルーツの村角と三上は、その関西弁があまりに自然過ぎるうえに役がフィットしていて、演じていることさえ忘れそうなほど。ただ、上里一太郎(三上)というベテラン俳優は、台詞以外は覚えられないという弱点があり、小林茂篤(加藤)は幼い息子たちにハードボイルドな劇を見せるのに躊躇している優しさがあるなど、キャラクターが色濃く表現されていて、バラバラな個性が面白さを増幅する。真っ赤なバスローブ姿が目立つ、越岡扮する高潔(たか・きよし)は、「役者の都合でテキスト(台本)を変えたらあかん」という信条の持ち主。海外へ戻ったこの作品の演出家にも、敬意を払う生真面目さがあるが、それが後半の劇中劇で自らを窮地に追い込むという流れも笑いを誘う。

舞台上で始まったソワレ公演。気づけば、休憩の間にアレルギー薬を服用した前河原順(村角)が、副作用でぐっすり寝ている! 彼の台詞がないと劇が進まない、というピンチに立たされた残りの3 人は、舞台を続けるために必死であの手この手を尽くし乗り切ろうとするが、その演技が抱腹絶倒。「そんなわけないやろ!」と関西人ならツッコミたくなる芝居も、真面目に、ときに投げやり(!?)につないでいく彼らの役者魂に、エールを送りたくなる。

さらに本作の大きなポイントは、後半の劇中劇で、それぞれが戸惑う心の声を自らその場で発していること。

標準語の台詞と関西弁の心の声が交錯するカオスのなか、早口でまくしたてながら演技を重ねていく難易度の高い芝居は圧巻である。キャストたちはチームプレイで台詞を掛け合い、伏線を回収しながら進めていく。果たして劇中劇はどこへ着地するのか。その見事なエンディングは、スッキリ度で言えば120%である。本当のカーテンコールを迎えた4 人は、やり切ったという「メイユール(最高の)」笑顔を見せていた。大千穐楽の3日後の11月11日、結成15年目にして念願のデビューを果たすふぉ~ゆ~の越岡にとっても、忘れられない公演になるだろう。

取材・文=小野寺亜紀

公演情報

舞台『メイユール・ソワレ~最高の夜公演~』
 
脚本・演出:村角太洋
音楽:村角ダイチ

 
出演:
越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)
加藤将 村角ダイチ(THE ROB CARLTON)/三上市朗

 
公演日程・会場:
<京都公演>10月24日(土)~25日(日)・京都劇場
主催:京都劇場 関西テレビ放送

 
<東京公演>10月28日(水)~11月8日(日)・銀座 博品館劇場
主催:ミックスゾーン サンライズプロモーション ポニーキャニオン

 
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<京都公演>
料金:9,900円(税込/全席指定)
お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(12:00~17:00(土日祝休業))

 
<東京公演>
料金:9,900円(税込/全席指定)
お問い合わせ:サンライズプロモーション 0570-00-3337(平日12:00~15:00)

 
公式サイト:https://meilleure-soiree.jp
公式X:@Saiko_Soiree
企画・製作:ミックスゾーン
宣伝:キョードーメディアス
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