アニメ好きライター鶴岡が特選した、今冬オススメアニメ5本をレビュー!

2016.1.26
コラム
アニメ/ゲーム

筆者が独断で推す作品5点はこれだ!

●昭和元禄落語心中
この冬一番の推し作品。というか、アニメを嗜むものなら必ず体感しなければいけない稀有なアニメと断言できる。山寺宏一、石田彰の両氏が演じる噺家の艶と張りが素晴らしいことはもちろんのこと、登場するキャラクターすべてが魅力的だ。同じキャラでも話が上手い時代、下手な時代を自在に演じ分けるところの機微などはまさに声優の真骨頂と言える。ストーリーとキャラクターだけでも十分なのに、メインの部隊となる昭和中期の表現、そして新キャラクターとして登場してくる林原めぐみ演じる謎の女がとう絡んで来るのかというドラマも期待させてくれる。騙されたと思って見てみなさい! 既に名作だから! そして気になってしかたがないので原作も明日買ってきますわ!

 

 

 

●無彩限のファントム・ワールド
今までの京アニには少なかった、いわゆるお色気を意識したシーンが多く、1話ですでに男性ファンの期待も高まっていたが、それ以外にもヒロインの川神舞が使う中国武術のシーンなども丁寧に描かれており、そっち系のファンである筆者も納得の出来で好感が持てる……っていうかストライクゾーンど真ん中な作品です。おっぱい! 太もも! カンフー! 世界の謎! と男の子の好きなものを集めて高精細にクリエイトしたらこうなった、というなんとも嬉しい出来栄え。万人にはオススメできないかもしれないが、ボンクラを自称する筆者と志を同じくするものも多いはず。オープニングを歌うScreen Modeの「Naked Dive」は新境地を見せるユーロビートで聴き応えありと音楽面も抜かりなし。個人的には1話のリンボーダンスで流れていた音源が欲しくてしょうがないのだが……まあ、色々と魅力にあふれている作品として一つ見ていただきたい。

 

 

●この素晴らしい世界に祝福を​
導入はありがちな異世界転生モノと見せかけておいて、転生した先でもリアルな生活を余儀なくされつつ、ファンタジーも描くという稀有な作品。主人公の持ち物として持ち込まれた残念女神、中二病魔術師、ドM女ナイトといったパーティーメンバーに囲まれる運と口先だけが強いゲーマー主人公(ヒキニート)という組み合わせが起こす化学変化が面白い。特に注目なのは主人公の苦労っぷりと女神の残念っぷり。1話では冒険に出ることも出来ず、街で労働に従事しては酒を煽ってゲロ(虹色)を吐くという有様だ。もう涙無くしては語れない。リアリティのあるファンタジーとしては『灰と幻想のグリムガル』も面白いが、笑いながら見られる気楽さと、古来よりゲロを吐くヒロイン、通称ゲロインの出てくるアニメは名作と決まっている(鶴岡調べ)ので、こちらをお勧めする。頭空っぽにして大いに笑って楽しんで欲しい。

 

 

 

●少女たちは荒野を目指す
美少女ゲームを少年少女たちが作るためにチームを組んでいく、という一風変わった青春群像劇。シナリオライターの田中ロミオ氏(「人類は衰退しました」等)が脚本を担当しており、シニカルかつ笑いを含んだ独特のオーラが漂っている。
主人公は何もないところからシナリオライターとしてお願いされ、更には制作メンバーを集めることになる。登場人物たちがみんな一癖あるタイプなので、キャラ同士の人間関係がどうドラマとして展開していくのか、序盤から楽しみにさせてくれる仕上がりを見せている。クリエイターの制作を描いた作品としては、近年『SHIROBAKO』があったがこれを超える、もしくは続くかどうか、個人的には期待したいところ。この作品の出来によっては、PCソフトも入手したいと考えているので、新たな娯楽の前哨戦としてチェックしておいて損はないと考えている。

 

 

●紅殻のパンドラ
サイバーパンクの巨塔「攻殻機動隊」の世界観をベースに、攻殻よりも前の時代を描いたへっぽこSF……に見せかけたハードSF作品。キャラクターも可愛い、ゆるいものばかりだが、設定は攻殻機動隊から地続きになっているものなので結果的に様々な知識を必要とするあたり、情報量が過多になりがちな士郎正宗氏の作品の系譜といえる。もちろんキャラクターアニメとしての背筋もしっかりしており、気楽に楽しんでもOK、アンドロイド・クラリオンが搭載しているパンドーラ・デバイスとの接合シーンは百合百合しくてワーオな感じもあり、多方面のアプローチから作品を楽しむことができるのがこの作品の良い所。細かい情報を拾って楽しむならば原作とwikiを見ながら見返して見るのがオススメ。 ちなみにEDはZAQ×テクノボーイズのコラボとなっており、聴き応えのあるテクノポップになっている。『ウィッチクラフトワークス』のEDが好きだったら絶対に好きになる傑作だ。

 
 
 

以上5点が筆者のパワープッシュしたい作品。もちろんこれ以外にも『亜人』『おじさんとマシュマロ』『おしえて! ギャル子ちゃん』など注目作品はあるのですが……とくにギャル子は俺の嫁と言って編集部内で戦争が起きるほどです。皆さんも嫁探ししつつ、豊作な今期のラインナップを楽しんでいきましょう!