声優と俳優がマッチングする舞台!『ひと夏のアクエリオン』 安達勇人・北村諒インタビュー

インタビュー
舞台
アニメ/ゲーム
2015.7.22
北村諒・安達勇人 撮影/アラカワヤスコ

北村諒・安達勇人 撮影/アラカワヤスコ

声を担当する声優(Live Voice)と動きを担当する俳優(Live Act)が、舞台上で1つのキャラクターを演じる。独特のスタイルのプロジェクト「The Fool」の第2弾『ひと夏のアクエリオン』が、7月24日から26日までアイア2.5シアタートーキョーにて上演される。

アニメ『マクロス』シリーズや『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』『創聖のアクエリオン』などを手がけた河森正治が、前作の『ノブナガ・ザ・フール』に続いて総監督を務める。

物語は拳一と波瑠斗が所属する現代の高校演劇部を舞台に、「1万年と2千年前」から続く堕天翅ライハと魔導士ガレの戦いや、人間のイリアとの恋などを描き、ロボットの登場しない『アクエリオン』になる。

声優は日替わりというこの舞台で、拳一とライハを演じる安達勇人、波瑠斗とガレの役の北村諒に意気込みを聞いた。

声優さんとマッチングすることの気持ち良さ

──前回の舞台『ノブナガ・ザ・フール』も声優さんとの共演でしたが、いかがでした?

北村 声優さんとはあまり一緒に仕事をする機会がなかったのですが、お互いの長所を生かした舞台で楽しかったし、自分に声をあててもらえる貴重な経験ができて、すごく楽しかったです。
安達 声を出さないで演技することは初めてでしたから、役者として新鮮な経験でした。声優さんたちはそんなに沢山稽古に参加できなかったのですが、本番では完璧で、動きと声がぴたっと合ったときの感動はすごくて、一体感がありました。
北村 あれすごく気持ちいいよね。乗れるんです。
安達 今回は僕たちも声を出すというか、台詞を言う部分もあるから、また新しい形になると思います。
 
──設定としては、まず現代の高校演劇部で、拳一と波瑠斗として出てくるのですね?
 
北村 僕が波瑠斗で先輩です。実際は年下なんですけど(笑)。
安達 諒が波瑠斗を演じるのを見るのが、今から楽しみ。
北村 クールだから普段の俺でいけるかなと(笑)。
安達 絶対はまると思う。僕は新入生の拳一の役で、その2人に入り込むのが堕天使ライハと魔導士ガレで、両極端なキャラクターです。
北村 そういう設定、大好き(笑)。
安達 この2つの役をどう演じ分けようか、今からワクワクしています。
 
──北村さんは先ほどクールな性格と言われましたが、安達さんは?
 
北村 勇人は元気!(笑)
安達 年中夏です(笑)。いつも元気なんです。年中無休です(笑)。
 
──役者としてのお互いはいかがですか?
北村 勇人はすごくストイックですね。『ノブナガ~』ではすごく動きのある役で、声はあててもらってるけど、どうしたら喋っているように見えるか、リアクションを一生懸命に考えてたよね。
安達 諒も『ノブナガ~』では、純粋にカッコよかった。立ち居振る舞いが綺麗で、いろんな意味でイケメンだなと。声優さんとの合わせ方も完成してて、役のカエサルがそこにいるなと思った。
 
北村諒・安達勇人 撮影/アラカワヤスコ

北村諒・安達勇人 撮影/アラカワヤスコ

 
『アクエリオン』ファンの方はドキドキ?
 
──「The Fool」は普通の演劇とは違うスタイルですが、役作りはどんなふうに?
 
 新しいプロジェクトですし、新しい舞台を見せるというコンセプトはありますけど、やることは他の舞台とそんなに変わらないと思います。僕らは僕らの仕事をして、声優さんは声優さんの仕事をして、それが合わさって舞台が生まれる。役者としてはそのためにできることをやるだけなので。
安達 それに、前回の『ノブナガ~』はアニメが原作でキャラクターもすでにあったので、アニメに近い動きと感情を作ったんですけど、今回はオリジナルですし、僕らが台詞を言う部分もあるので、より演劇的になると思います。
 
──2.5次元作品ならではの難しさはありますか?
 
北村 逆に、原作があることで、この役は絶対こういうことはしないだろうなと、そういう作り方ができるんです。
安達 そうだね。でも今回は『アクエリオン』(TVアニメ)という原作はあるけれど、台本は舞台用のオリジナルなので、かなり自由にできるかなと。
北村 きっと『アクエリオン』ファンの方はドキドキしてるよね。「俺たちの『アクエリオン』をどうするんだ?」みたいな(笑)。
安達 絶対楽しいものになるから大丈夫、と言いたいよね(笑)。
 
──では最後に、改めて意気込みを。
 
安達 「The Fool」第2弾として『ひと夏のアクエリオン』をやるわけですが、観にきた方に感動していただきたいし、『アクエリオン』ファンの方には120%満足してもらえるようにしたいと思っています。題材が高校演劇なので、笑いあり涙あり、青春あり、『アクエリオン』の世界もあります。その世界を声優さんと僕らのマッチングで楽しんでほしいです。
北村 前回に引き続き「The Fool」の舞台なのですが、でも前回と違うのは僕らが喋るということです。そして『アクエリオン』の世界をオリジナルストーリーで楽しんでいただく。『アクエリオン』を知っている人も知らない人も、純粋に入りこめるような作品ですし、なによりも「ひと夏の青春」を一緒に劇場で作り上げられたら、一緒に過ごせたらいいなと。この舞台を今年の夏の思い出にしたいです。
 
安達勇人・北村諒 撮影/アラカワヤスコ

安達勇人・北村諒 撮影/アラカワヤスコ

 
あだちゆうと○茨城県出身。5人組ダンスボーカルグループ「NEVA GIVE UP」のメンバー。07年、映画『BOYSLOVE 劇場版』で俳優デビュー。09年、美輪明宏演出・主演舞台『毛皮のマリー』で舞台初出演。13年~『ごごたまキッチン』(テレビ埼玉)レギュラー出演中。15年、声優デビュー、TVアニメ『アクエリオンロゴス』剣嵜総役、『ナルどマ』モノ役を担当。最近の舞台は『ノブナガ・ザ・フール』、『忍たま乱太郎』、『ラズベリーボーイ』など。
 
きたむらりょう○東京都出身。雑誌「CHOKi CHOKi」で2015年4月までKINGとして活動。俳優としても活躍中。最近の主な舞台作品は『ノブナガ・ザ・フール』act.2、act.3、『メサイア ~紫微ノ章~』、『弱虫ペダル』箱根学園篇~野獣覚醒~、『HYSTERIC6 』、『RE-INCARNATION~RE-VIVAL~』、『弱虫ペダル』インターハイ篇 The Winner、『四谷怪談』など。8月よりミュージカル『八犬伝―東方八犬異聞』に出演。
 
 【取材・文/吉田ユキ 撮影/アラカワヤスコ】

 

公演情報
多次元プロジェクト“The Fool”公演 『ひと夏のアクエリオン』

原作:河森正治・サテライト
ストーリー:河森正治
脚本・演出:柿ノ木タケヲ
出演:〈Live Act〉安達勇人 北村諒
〈他出演者〉小玉百夏 竹内諒太 西川康太郎 ほか
〈LiveVoice〉小林裕介 菅沼久義 内田雄馬 柿原徹也 近藤隆 興津和幸
期間:7/24~26
会場:アイア2.5シアタートーキョー
料金:7,800円(全席指定・税込) ★公演別ビジュアルポストカード(サイン入り)付き
問合わせ:avex live creative 03-5545-9703(24時間自動音声)
http://the-fool-project.jp/aq/

 
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